お葬式のチカラ | NIKKA-BOKKA 

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子育ち講座を修了した母親の実践や気づきを綴っています

7月24日(水)

 

我が家には家族全員がやりとりできるグループLINEがあリ、

普段から特別な連絡以外にも、お互いの日常を写真で送ってみたり、

くだらないことをつぶやきあったりしています。

きっかけは、子達それぞれに家を出て暮らすようになった頃、

夫が作ったグループLINEでした。

 

今回、いつものように夫が「お前達、どうやって佐賀行く?」の質問に、

yayaもroroも、それぞれに自分の都合に合わせて航空券を買い求め、

「私、午前中まで仕事して向かうから、午後のこの便で行く」

「オレは、午前中のこの便で向かいます!」と各自の便の詳細を貼り付けてくれたので、

夫も私も一目瞭然、「オッケー、父はお金がないので成田から飛びます!」

(成田発の飛行機だと格安チケットが手に入るのです、乗るのに遠いけど)

私も、あぁ、それぞれに来てくれるんだね、だいたい何時頃ねと安心しました。

 

一方、妹は家族のグループLINEをなかなか作れずにいたとかで(それも謎だが(^^ゞ)

息子それぞれのやり取りを妹だけと、そして夫(父親)とのやり取りも妹だけとやるので、

すべての把握を妹ひとりでしかやれないために、

やれ上の息子には「何時の飛行機?」「まだハッキリわかんない。」

下の息子には「何時の新幹線に乗れそう?」「多分何時台には乗れると思うけど。」

夫には、「息子たちの到着時間がわかったら連絡するけん、最寄り駅に迎えにいってくれる?」

・・・などと、ずっと細かくやりとりしながらヤキモキしていました。

 

そして、息子達がそれぞれに最寄りの駅に着く時間が、

最初に言った時間と違うと連絡が入っても、それをいちいち夫に報告しなくちゃいけない。

夫は夫で、最初の時間に合わせて行くつもりでいたのになんてくだらん愚痴を妹にこぼす。

すると、妹は一番労力を使って家族みんなの調整をしている立場なのに、

ごめーん、ごめーん・・・となぜか謝っているのです。

 

ねえちゃん(私)またここでプチおこ。ちょいちょいちょい、そいは違うやろ?

 「ね、Sちゃん、あんたが全部してしまうけん、こがんみんなあんた頼りになっとーちゃん。

 Hさん(妹の夫)に、あとの息子とのやり取りは任せてしまわんね・・・。」

 

妹もつくづくそこを感じたようで、

「そうっちゃんね、なんで私をいちいち通さんと、こげん家族みんな回らんちゃろーか!

 Hさんに家族LINE作ろうよって言ったことあるとよ?でも、めんどくさがってさーーー。

 息子達同士もお互いの連絡先知らんで今まできとるんよ?何かあれば私(母親)から

 連絡くるやろうくらい思っててさ。あぁ、もう、呆れたもんよね、私ら・・・。」

と、大きなため息をつきました。

 

妹家族は、この日をきっかけに家族LINEでつながり、

夫のHさんも、いつもは妻に任せきりで息子達とのコミュニケーションが取れてない

自信のなさのようなものが、妹へきつく当たる態度に出ていたのかもしれなくて、

直接父親として息子達とやりとりできるようになって、ちょっと嬉しそうでした。

妹も「あー、これで私、伝書鳩にならんで済むぅ。」と苦笑い。

 

二人の息子達も、就職で実家を出てから何年も会っていなかったそうで、

久しぶりにゆっくり会い、お互いの近況を伝え合う中で連絡先も交換したようでした。

 

母の葬儀で、妹は私よりうんと細い身体を震わせながら私の隣で泣きました。

ハンカチで必死に口元をおさえ、前屈みになって、声をころして泣きました。

妹家族は、そんな妻の、母親の姿を、きっと初めて目にして何かを感じてくれたと思います。

 

葬儀後も数日、自分の家に帰れなかった妹。

普段、家事をまったくやらない夫(Hさん)から

「ね、ゴミ出そうと思うけど、どげんして出すと?」と連絡が来て、

妹がゴミ袋がある場所や出す時に注意して欲しいことを細かく指示を出したそう。

「も~、はじめてよ、Hさんがこんなことしてくれると。」と妹。

息子達からも「お母さん、身体気をつけてね。もう好きなことしなよ。」

「頑張ってきた分、このあとの疲れが心配だよ。」などと言われたそう。

 

お葬式って、不思議な場ですね・・・

なんだかんだ困ったことが起きるなかで、家族を結束へと向かわせてくれる・・・