母親の勘 | NIKKA-BOKKA 

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子育ち講座を修了した母親の実践や気づきを綴っています

6月6日(木)

 

先月半ば、佐賀に数日帰省し、特養に入所している母に会ってきました。

 

とろみ食ばかりで食の楽しみがないせいか、

妹が差し入れをするゼリーやプリンのおやつを毎週心待ちにしている様子。

「あんた、なんば持って来てくれた?」

目をキラキラさせて紙袋をのぞき込む母。

 

妹が母を面会室に連れてきた女性スタッフさんに、

「毎回おんなじようなのじゃ母も飽きるやろうし、

これくらいの柔らかさならいいかな?と思って、

私も自分で食べてみて、舌でつぶせたけんですね、

こういうのはダメですかねぇ・・・?」と

生地がふわっと柔らかめのまんじゅうと、

ちょっと塩気のあるスナック菓子を見せると、

 

「あ、よかですよ~。しれ~っと出しときます。しれ~っと。」

とニンマリ笑って私達に言ってくれました。

 

「たまには違うのも食べたかですよね。私もお母さんの隣について見とくし。

 だいじょうぶですよ、それくらい。じゃあ、今日はコレをおやつにしましょうね。」

と女性スタッフさん、母の顔を覗きこみながら話しかけてくれました。

年齢的には私達とさほどかわらなそうな50前後の方だったので、

長年の経験がそうさせるのか、臨機応変に対応してくださるその頼もしさに、

私達もホッとさせられたのでした。

 

「あのスタッフさんだけやんね、こうやって対応してくれるとは。

 他のスタッフさんは頑として、いや、ゼリーとかプリンじゃないとって

 受けつけてくれんとよ・・・。今日はラッキーやった。」と嬉しそうに妹。

 

私はそんな妹の様子をみて、

あぁ、そういう細かいところまで毎週この子は気を揉んでるんだと思うと、

申し訳ないやら、頭が下がるやら・・・。

 

先日、私も母が食べられそうなやわらかめの水ようかんを見つけ、妹あてに送り、

「私からとか言わなくていいからね、あんたの持ってくお菓子と一緒に渡してね。」

と妹に伝えました。

(私に会って以降、面会の度に家に帰ろうかと母が言っていると聞いたので

 あまり刺激しないようにと思ったのでした)

 

先週の金曜日、妹が母にいつものようにおやつを持っていき、

「今回は、これと、これと、これ。」と中身を見せたんだそうです。

 

すると、母が、私が妹に預けたやわらかめの水ようかんを手に持ち

「あ、こいは otamiからやろう。」とぼそっと。

 

「ねーちゃん、私なんも言ってないとにさ、なんでわかったっちゃろうかぁ?

 おかーさん、こ、わ、っかーーーー。(笑)」

 

「えー、なんでやろうねぇ。」

 

 刺激もなにも、母はちゃんと私のことを忘れずにいて。

 妹が選ぶお菓子と、私が選びそうなお菓子、

 母親だもの、そんなの一発でわかっちゃうんだなって。

 

 また、母に会いに行こうと思います。