こんにちはビラセスです。

 今日は僕の初恋事情について語っていきたいと思います。

 え?興味無いって?

 まあ暇つぶしがてらに読んでくれたら幸いです。


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初恋の思い出


 僕の初恋は小学三年生の頃でした…

 小学三年生まで僕は一学年12人、全児童70人にも満たない小規模な小学校に通っていました。

 余談ですが、僕の一つ下の学年は二人しかいませんでした。


 少子化の影響なのか、単純に住んでた街の子供が少ないからなのか、僕が小学四年生になる頃に、隣にある数十分離れた小学校と合併することになりました。

 

 そして小学校が合併する前に児童同士の仲を深めようということで、隣の小学校と共同遠足をすることになりました。


 そこで僕は恋に落ちました。

 紛れもなく一目惚れでした。


 遠足の行き先は宮城県にある阿部かまぼこ工場の見学でした。


 そこへ行く途中のバスの車内で彼女を見つけた瞬間、僕の心臓は驚くほど飛び跳ねました。

 約十三年前のあの胸のときめきを今でも鮮明に覚えています。


 その遠足の間、僕の目と頭の中は彼女の事でいっぱいでした。

 この世界にこんな可愛い子が居るのかと。

 小学三年生ながらにそんな事を思っていました。

 彼女の第一印象は物静かで大人びていて、同い年とは思えないほどの洗練された美しさが印象的でした。


 その遠足以降、最初は学校が合併することに批判的だった僕でしたが、彼女が居るということで、早く四年生になって合併しないかななんて思うようになっていました。


 そして小学四年生になり小学校は合併し、僕は元々居た小学校から隣の小学校へ通うことになりました。

 始業式の終わり、クラス分けの紙が配られ、クラスは二組に分かれるということで、僕は自分の名前を見つけた後、すぐに彼女の名前を探しました。

(名前は遠足の時に名札を見て知っていた(確か。うろ覚え))

 ですが、いくら探しても同じクラスに彼女の名前はなく、とても落胆しました。


 小学五年生も彼女とは同じクラスになれず、なかなか話すこともできず距離は一向に縮まることはありませんでした。


 そして小学六年生、ようやく彼女と同じクラスになることが出来ました。

 その時は嬉しすぎて、仲の良い親友にその喜びをぶつけていたのを覚えています。


 ですが、彼女と同じクラスになれたは良いものの、僕は彼女への話しかけることが一向に出来ませんでした。

 話して仲良くなりたいけど、どこか気恥ずかしさがあったり、周りの友達は僕が彼女の事を好きということを知っていたので、からかわれたりするのが怖くて、小心者の僕は声をかける勇気が出ませんでした。


 そんなこんなでその後も彼女とはほとんど話すこともなく、僕の片思いが続きました。

 ですがある時、真偽は分かりませんがとても嬉しい情報が僕の耳に入りました。

 ある日スーパーで妹と買い物をしている時のことでした。

 お菓子コーナーから戻ってきた妹が僕にこう言いました。

 「さっきお菓子コーナーの所で、女の子二人組がお兄ちゃんの事話してたよ」

 僕はなにがなんだか分からず、どんな事を話していたのかを妹に聞きました。

 すると妹はこう答えました。

「お兄ちゃんのこと良いなって思ってるみたいなこと言ってたよ」


 それを聞き、僕は急いでお菓子コーナーへ行きました。

 ですがもうそこに二人組の姿はなかったので、やや広い店内を周り、女子二人組を探しました。

 そしてアイスコーナー辺りでそれらしきというか、まさにこの二人組だろうというのが後ろ姿から分かりました。


 そしてそのうちの一人が、まさに僕がずっと片思いをしている彼女でした。

 後ろ姿からでも一瞬で分かるほどのさらさらで艶のある綺麗なロングヘアを発見して、僕は心臓の脈が早くなるのを感じながら、一旦妹の元へ戻りました。


 妹にさっき僕に言った話はどっちがしていたのかを、二人の特徴を伝えて聞きました。

 そしたら妹は、髪の毛が長くて下ろしている方と答えました。

 

 それを聞いた瞬間、僕は嬉しくて堪りませんでした。

 僕が三年近く片思いしていた彼女が、自分のことを良いと思ってくれている。

 信じられずに何度も妹に聞き返しました。

 嘘じゃないよね?と何度も聞きました。

 でも、わざわざそんな嘘を吐く理由もないし、本当だというので、さらに嬉しさが込み上げ、有頂天になってしまいました。


 ですが、その後も僕は気持ちも伝えることが出来ないまま、六年生の終わりに転校する事になってしまいました。

 

 転校をする数日前に、彼女と少し話した事を覚えています。

 「私も中学からは市外の中学校に通うことになるんだ」的な感じで、会話内容はよく覚えていませんが、彼女が笑っていたのはよく覚えています。


 これで彼女と話すことは最後になるかもしれない。最後にちゃんと気持ちを伝えたい。

 何度もそう思いましたが、結局何も伝える事ができないまま、僕は県外の学校に転校しました。


 その後、前の学校から卒業アルバムとクラスメイトの寄せ書きが郵送で送られてきました。

 寄せ書きを眺めていると、彼女からのメッセージを見つけてとても嬉しく思いました。

 寄せ書きを書いてくれたというだけで、本当に嬉しかったです。

 

 少し長くなりましたが、これが僕の最初で最後の初恋でした。

 



初恋は僕の原動力であり生きる糧


 初恋の記憶を思い出しながら書いてて思ったのはやはり初恋は色褪せない素晴らしい思い出だということです。

 思い出に縋って生きていくのは、ダサいとかそういう考えもあるかもしれないですが、一つくらいは頭の片隅でも、心の奥でも、素晴らしい思い出に縋って生きていたいと思うのです。



 転校をする前に、気持ちを伝えれなかったのは今でも多少後悔はしていますが、それでも僕は逆に気持ちを伝えなかったからこそ色褪せない思い出が出来たのかなとも思うんです。

 本当に好きだったからこそ、気持ちを伝えないで自分のこの気持ちを永遠に守りたかったのかもしれません。

 それは只の小心者であり、臆病なだけだったのかもしれません。

 それでも僕は今でも、多分これからもこの初恋の記憶と当時のその気持ちを思い出せる事が幸せに思います。


 僕の好きなクリープハイプの歌で「四季」という歌があるのですが、それにこんな歌詞があります。


「忘れてたら忘れてた分だけ思い出せるのが好き」


 この歌詞を聴いた時、まさにその通りだと思いました。

 今までずっと忘れていた訳ではないけど頭に無かったことがある事をきっかけに、鮮明にその記憶が頭の中を巡っていく感覚がすごく面白くて、鮮やかで大好きなのです。

 

 僕がこの話を書こうと思ったきっかけは、夢で彼女に関する夢を見たからでした。

 夢の中では小学校の同窓会が行われていて、僕はずっと彼女の事を探していました。

 もし彼女がいたらあの時の気持ちを伝えたいと、そう思っていました。

 ですが、彼女は同窓会に来ておらず落胆したまま夢が終わり、眠りから覚めました。


 その夢を見てから多分一週間は彼女の事で頭がいっぱいでした。

 今は何をしているんだろうとか、あれから十年経ってどんな姿なんだろうとか、きっと物凄く美人なんだろうなとか、とにかくずっと考えていました。


 多分とんでもない奇跡とかが起きない限り彼女と会うことは一生無いだろうけど、

 時々人生が辛くなったり生きる気力が無くなった時は彼女の事をを思い出して彼女もどっかで頑張って生きているだろうから、僕も頑張って生きてみよう。

 そう思えるのです。


 彼女も寄せ書きに「私も頑張るからそっちも頑張ってね」とそう書いてくれていました。

 その言葉一つで十分過ぎるほど僕は生きる糧になってるし、様々な人生の原動力にも繋がってくれているんだと思います。



 最後にもし万が一、億が一、彼女がこの拙い文章を読んでくれたとしたら、いや読んでいなくとも、


「素晴らしい思い出をありがとう」


 そう伝えたいです。





ビラセス