香気成分の分析の仕事では香料を分析したり、あるいは、
天然物から香気成分を抽出して、分離、同定したりします。
香気成分の抽出: 水蒸気蒸留(steam distillation)、water distillation、
溶剤抽出、ヘッドスペース法など
分離方法: 液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、
薄層クロマトグラフィーなど
同定方法: ・不明の成分を分離した場合
NMR、分光光度計(FT-IRなど)、HR-MS、GC-MSなど
・ルーチン分析の場合
GC-MSなど
実際に私が分析を行った天然物としては、コーヒー、イチゴ、ごま油、
沢わさび、かんきつ類、日本酒などがあります。
中でも沢わさびの分析では、それまで知られていなかった物質を発見でき、
それが沢わさびの特徴を有していることがわかりました。
この分析結果をもとに、香料を作成し、練りわさびに使われています(S社)。
その天然物の香りを有している化合物(キーコンポーネント)は非常に珍しいです。
たとえば、コーヒーは百を超える香気成分が発見されていると思いますが、
コーヒーっぽい香りを有する成分はありますが、キー化合物は見つかっておりません。
各香気成分のバランスにより、あの香ばしいコーヒーの香りが出来上がっているのでしょう。
ただし、分析機器の検出限界より低い濃度で存在しているキー化合物が
あるかもしれませんが。
香料会社での経験が野菜の味の設計に役立っています。