鮟鱇鍋の時代も終わった。

シム・ソンボ 監督作品
「海にかかる霧」劇場鑑賞!!
なんだか、いきなりキャスト陣のご挨拶映像から始まりましてね、
正直、
劇場パンフで知った本作。
ほぼ、下調べ無し状態での鑑賞だったので、
いきなり出演者全員に挨拶されても、その関係性が伝わらないというか、
むしろ、最後に“ご来場ありがとう~”的な感じで流したほうが
たぶん、感情移入されてる状態なので良かったのでゎ?って思いましたよ。
つまりね、
横浜のミニシアターとかで行われている、本編開始前に流れる短編映画
利重 剛監督の「Life works」短編上映のような
心地よいお得感がまるでないってこと。
さっさと始めたらよろしい!って思っちゃった。

しかしね、
本編開始後は、なかなかの期待感でしてね、
私、
てっきり「パーフェクトストーム」的な感じなのか?
って思ってたんですが、
開けてみてビックリでした'`,、('∀`) '`,、
オープニングでは、
船が普通に漁をしている風景がながれてね、
作業中に最も若い主人公・ドンシクが網を巻き上げるロープに足をとられて
ウィンチに巻かれて危機一髪なんですが、
それを甲板長はじめ、
船員が全員で助けるという、
“船員は皆家族!”という助け合い精神をまざまざと見せつけ、
後半への勘違いを上手く誘導するという・・・
抜け目ねぇ~なぁ・・・
( ̄ー ̄;)ヘヘヘ...
ということで
海霧でいったい何がおこるのか!?
おのずと期待感が高まりますわね!ヾ((○*´∀`*))ノ゙

霧 → 難破 → 助け合う船員たち → 危機を乗り切る → 感動のラスト
この黄金の流れを期待したのもつかの間。
死んでもチョンジン号を守り抜きたいカン・チョルジュ船長...
密入国者の運搬を極秘裏に行う、裏社会の仕事に手をだします。(-.-;)
海の荒くれ者です、やくざ者の一人や二人は知ってて当たり前でしょう...
しかし、
金のため、こんな仕事に手を出すとゎ・・・(-.-;)
「悪の法則」でも、軽い気持ちで裏稼業に手をだすと
とんでもない目に遭うぞ!という命懸けの教えの通り、
彼らチョンジン号の6人の面々は、
この世のものとは信じがたい
有り得ない事件に巻き込まれてしまいます。
そこで観る側は気づくのです。
あぁ・・・いい意味で裏切られた・・・ってね。(∀`从)♡♡♡
そうなんです!
密航者を海上警察にバレないよう魚艙に隠したことから悪夢の始まり。
魚艙内に冷凍用フロンガスが漏れ、
全員が死んでしまいます。窒息して・・・(-.-;)
そう、ホンメだけ残して。
ホンメはドンシクに惚れられちゃって
機関室で特別扱いを受けてたから助かっちゃいます
それが良かったのか何なのか?
あっさり死んでたほうが、地獄を見ずに済んだのにね・・・
この一件を機に、仲間は豹変します。
そもそも、
カン船長は生活とチョンジン号を。
ドンシクはホンメを。
機関長ワノは正義と秩序を。
甲板長ホヨンは今の状態を。
チャンウクは自ら望む本能を。
ギョングはプライドを。
それぞれの守るべき事があり、
それらを守るために犯罪に手を染め、
泥沼にはまっていき、最後は闘うしか無くなった
小さな船の上・・・
逃げ場なしの小さなフィールド・・・。
これらがそもそも、実際に第7テチャン号で起きた、
事実にもとづく物語だと知り、さらに唖然です
ヾ((○*´∀`*))ノ゙

まぁ、
そんな中、
それでもいろいろと「どうなん?」┐('~`;)┌
ってな部分も多々あるんですね。
極限状態の悪夢の中、おかしくなっちゃったマトモ人のワノを
手に負えなくなったカン船長は、
あっさり見切りをつけ殺害。
密入国者唯一の生き残りホンメと
ホンメを庇うドンシクは、
機関室でその一部始終を息を殺して目撃!
ホンメが生き残っていることを知られたらマズいのにさ、
何故だか、一難去ると同時に、機関室で無防備のエッチ開始・・・(-.-;)
なんで・・・?
ストックホルム症候群的な何かが働いたのかな??┐('~`;)┌
しかし、
こんな、おぼつかない平和も束の間!
とにかくヤることしか考えていないチャンウクが
ホンメの、女の匂いを油臭さで目の染みる機関室内に感じ取るという
超能力を発揮'`,、('∀`) '`,、
チャンウクは、同じく欲望の塊である先輩のギョングを
エッチしたさに迷うことなく殺害。'`,、('∀`) '`,、
一人ライバルを消し去ることに成功!
エッチゴールに向けて一歩、
また一歩と前進し、
ついにホンメが手の届く距離に!
そこへ現れたドンシク!
この外道に対し、「このケダモノめ!」とか言いながら
コーナー最上段からのドロップキックを炸裂させる!'`,、('∀`) '`,、
・・・お前もだよ'`,、('∀`) '`,、ドンシク!

こういうチームに必ずいる頭は足らないが性欲の強いというキャラそのままのチャンウク
こうして、
狭い船内で、
大久保さん似のホンメを奪い合う
まるで東京島(原作の方ね)風な、とりあえず性別が女であればそれでよし!
的なね'`,、('∀`) '`,、
安っすい争いを回避することが出来ない程に、薄っぺらな関係なのかな?
って思うほど、
序盤の漁のシーンは男前な海の男たちだったんだけど…(-.-;)(-.-;)
極限状態での判断力の低下とは凄まじいものなんだな・・・と・・・
改めて、
人間が最も恐ろしいことを再確認する内容でしたね。
命からがら、船から脱出し、
海岸へ流れ着くドンシクとホンメ...
しかし
ドンシクが目覚める時、
砂浜に足跡だけ残し、ホンメは消えていたのです。
命懸けで護ったのにね・・・・゜・(ノД`)・゜・。
ホンメの方が一枚上手だったね・・・
そしてラストシーン
数年後のドンシクは、胡乱な目で仕事を終え、
食堂に一人入る・・・
目の前の席には子連れのお母さんの背中・・・
ふと、ドンシクはその背中に懐かしさを憶える・・・
ハタと気付くドンシク・・・
結局、
その女性は振り返ることなく終劇・・・
よいラストシーンでした・・・(∀`从)♡♡♡
私、
グエムルが大好物でしてね!'`,、('∀`) '`,、
ガキの頃からこの手のB級作品が好きで、
そんな監督だけに期待大でしたが、
堪能できました。
ありがとうございます。(。-艸-。)
かなり出会うチャンスありますのでね、
是非、ご覧になってほしいですね。ヾ((○*´∀`*))ノ゙

ちなみにこの後姿のご婦人
監督曰く、
ホンメだそうですよ'`,、('∀`) '`,、
言っちゃダメぢゃん!
(C) 2014 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc.
& HAEMOO Co., Ltd. All Rights Reserved.
英題:HAEMOO
製作年:2014年
製作国:韓国
日本公開:2015年4月17日
上映時間:1時間51分
日本語字幕:小寺由香
配給:ツイン
カラー/シネマスコープ/5.1ch

~ストーリー~
チョンジン号は一時、大漁に沸いていたこともあったが、
最近は不漁続きで船の維持すら難しくなっていた。
今日も6人の乗組員を乗せ、一発逆転の大漁を狙い出航するも、
その願いは脆くも崩れ去る・・・
八方ふさがりの中、船長チョルジュは、
中国からの朝鮮民族の不法入国を手伝う、闇のルートからの仕事を手伝うことに・・・
沖合で密航者たちを乗船させるチョンジン号の乗組員たち。
簡単に思えたこの計画は、
海上警察の調査と、悪天候に阻まれ、
彼らの運命を思わぬ方向へと導く・・・。