金を拾ったら、警察へ届けるか、ポケットに入れるか、考えておくべきだ。 | 真夜中のキャプチュード

金を拾ったら、警察へ届けるか、ポケットに入れるか、考えておくべきだ。












樹海のふたり










監督作品


「樹海のふたり」観ました!








あらすじ!





テレビ番組制作会社で
  フリーディレクターとして働いている竹内哲と阿部弘は、



会社から要求される仕事が

互いに自分が撮りたいものと違う現実に不満が募っている。

やがて社内では

仕事から干された落ちこぼれのディレクターとなっていた。


そんな立場の似た二人は

竹内が阿部の制作した番組を知っていたことから

すぐさま意気投合する。


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お互いの立場を理解しあっている二人は、

警察が富士の樹海の自殺者捜索を追った新聞記事をヒントに、

「富士の樹海に入る自殺志願者」たちを追うドキュメンタリー番組の取材を決意する。

その内容は、

富士の樹海に入ろうとする自殺志願者にインタビューを敢行し、

彼らの心情や自殺を思いとどまらせること。


こうして、まったくの手探りの中で取材が始まる


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1ヶ月をかけて撮った映像は高視聴率を獲得し、

社長賞を獲得した。

テレビ局も制作会社も彼らが作る続編に大きな期待を寄せ、

続編の取材をはじめる二人だったが、

取材をする中で出会った人たちの

人生の背景に触れた二人は、生活のため、

彼らを飯のタネにしていることに良心の呵責を憶え始める。

また高視聴率を取る番組を作りたいという気持ちと、

人間としての良心の板挟みになり、
    次第に自分たちの行動に疑問と葛藤していく。


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そんな二人もまた、

家庭にさまざまな問題を抱えていた。

竹内には妻・純子と3人の子供がいるが、長男が自閉症。

子供たちを妻に押し付け、長期取材から戻らない生活。

阿部の実家は印刷屋。

しかし、パソコンの普及により、

一家を支えてくれたドイツ製の印刷機も今では動かない。

父親も認知症になり、阿部が自宅介護している。

やがて二人は取材をしていく中で、

次第にお互いの価値観の違いから、気持ちのズレが生じていくが…


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お笑いコンビ「インパルス」の

板倉俊之さんと堤下敦さんが初主演を務めるヒューマンドキュメント

と聞いただけで、



「あぁ…ワラライフ程度がせいぜいかな…?」
         なんて高を括っていたところ、

かなり高レベルの良作にびつくり!Σ(-`Д´-ノ)ノ





神奈川の高校生がね、

バイクに乗るようになって最初に行くのが箱根です。
                  ヾ((○*´∀`*))ノ゙

箱根八里の天下の険

あのワインディングを乗り越えて、

旧道、新道、共に制覇してこそ

  初めて神奈川ライダーを名乗れるという…



やがて、箱根から富士五湖巡りへと進展し、

樹海の風穴なんかへ立ち寄ってね、

すっかり、日も傾いた

あかね色の、秋の夕暮れ時、

精進湖の湖面をクネクネと優雅に泳ぐ蛇を見たときは、

うぅぅぅむ…この湖一帯に神が住んでいる!


             …そう思ったものです。


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そんな霊峰富士の裾野に広がる巨大な原生林

人々は恐れと畏敬の念をこめ、

    その場所を“樹海”と呼んだ。


そんな、全てに霊験灼然なる神秘の森…


しかしその実態は、


愛の戦士!キューティーハニーさ!




   もとい…(-.-;)(-.-;)



 自殺志願者の聖地…自殺の名所…

  あの世と、この世をつなぐ
     霊界への入口が存在する場所…



    定期的な警察による自殺者捜索により、

    必ず、数体の遺体が発見される土地…

 
様々な顔を持つはずの樹海の

最も有名な…

    代表的な顔が、

  
“自殺の名所”という顔。


私も何度となく行きましたが、
(決して死にに行ったワケでゎない!)

それこそ、道路からわずかに入っただけ

道路が見えている所でも、

急に音が届かなくなるんですね。

とても静かなんです。(-.-;)


もしかして、

そんな気がするだけなのかもしれないのですが、

本作で竹内が樹海へ入る際、

ビニールひものロールを腰につけて、

先端を結んでおいて伸ばしながら進む方法は正解ですな

                     ヾ((○*´∀`*))ノ゙


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兎にも角にも、

インパルスのお二方、

初主演ということでね、

板倉さんのセリフまわしがやや、

    ぎこちない印象はあるものの、

 全体的に自然体でね、

  とてもいいんですよ!(∀`从)♡♡♡

堤下さんも、

バラエティーでは散々な目に遭うキャラですが、

本作ではちょっと、カッコよく見えちゃってね
               '`,、('∀`) '`,、


板倉さん演じる竹内は、

かなり仕事に対しシビアで妥協を許さない

それ故に取材に一度出ると、

   自閉症の長男ら子供たちを放っておいて

  数か月も帰ってこない生活。

妻・純子は一人、子供たちに追われ、

途中、

ノイローゼとなり、ガスによる自殺をしそうになる…

まさか、自殺志願者を取材している間に、

  妻が無理心中を図るとはつゆ知らず…


実に冷静沈着な仕事の顔と、

家庭での、柔らかく物静かな父、夫の顔…

たぶん、

本も良いのでしょうが、

板倉さんがハマってたんだと思います。

案外に巧い芝居に、

  色眼鏡を通して観ていたことを反省しました。


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堤下さんも然りでね、

これがまた、カッコいいんですよ
           '`,、('∀`) '`,、←シツレイ!

認知の父を介護し、

自身の仕事に自信がもてなくなった時、

竹内とは逆に、

目の前の現実から逃げてしまう阿部…


簡易ホテルのフロントのおばさんといい仲になって、

結婚まで考えてしまい、

挙句、

巧妙な詐欺師だったおばさんに製作費を80万貢いでしまう。

しかし、

最後はやはりテレビマンの本能から、

竹内と共に樹海へと帰ってくる…。

そんな不器用な男をこちらも自然に演じていましてね!

  かなり器用なコンビですね~~この二人!


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樹海って、

富士山の噴火と共に流れ出た溶岩が富士五湖へ到達し、

冷やされ固まり出来た土地…


溶岩の、死の土地の上に、奇跡的に芽生えた小さな命。

それらが長い年月をかけて広く、大きくなっていった

いわば、

生命の土地なのです。


死に場所を求める人が行き着く場所は、

じつは生命の神秘を確認できる土地なわけです。

この対照的な存在の対比をバランスよく魅せてね、

死に行く者が集まる場所には、

長い期間、

多くの生命のドラマが繰り返されていたのです。



劇中竹内は、

様々な人間模様の中で、

樹海への考え方が変わっていき、

ひも使って樹海に入ることを、

“保険をかけること”と言って

なにか樹海に対し失礼だと

ひもを切ってしまう…


死を追って訪れた樹海で、

生命に出会い、

これからは生を追いかける竹内にとって、

もう樹海は危険な場所ではなく、

命と向き合う場所となったのですね。

もう、

命綱は必要ないのです…。


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とっても真面目なインパルスと、

思いのほか深い物語に面食らいました。
          '`,、('∀`) '`,、


シブいキャスティングと

  この面子でよくぞここまで!と感心します!




是非ご覧いただきたい一本です!






























よく出来ました。























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エンクミがキレイなのにもびつくり!







































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烏丸せつこさんが相変わらずのフェロモン放出演技にまたびつくり!!