アメリカ人も鯖食うんだろうか?

宮崎駿 監督作品
「風立ちぬ」観ました!
あらすじ!
1920年代の日本…
世界恐慌による不景気…
貧困…
蔓延する病気…
災害…
生きるに辛い、
そんな時代に、世間は閉塞感に覆われていた…
航空機の設計者である堀越二郎は、
イタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、
いつか戦闘機ではない、
美しい飛行機を作り上げたいと、
子供の頃から夢見ていた。
三菱内燃機製造へと入社した二郎はある日、
かつて、
関東大震災のさなか列車で出会った菜穂子と再会する。
二人は恋に落ちるが、菜穂子は結核であることがわかる…

ジブリの鈴木敏夫さんが、
“宮崎監督に、一度くらいは戦争を描かせたい”
ってことで、制作した本作ですが、
ほぼ、戦争色はありませんでしたね…(-.-;)
アニメは子供のもの!という監督の意思通り、
えぐい表現は一切なし!
キレイごとだけ言って大成功した希少な存在ですな
'`,、('∀`) '`,、
映像の感じから、
どうしても悲惨さが伝わらないんすよね…
まぁ、宣伝上、大袈裟に言っとけば、
ジブリの発言ならみんな聞いてくれるしね…

物語は実在の人物を登場させたフィクションで、
ジブリらしくファンタジー色が強く現れてましたね。
タイトルでもある“風”と“音”の存在、
これが秀逸でしてね!
目に見えないものを描かせたら、監督はピカ一ですゎ!
そもそも、
どのシーンもどこかで見たことあるような、
過去のジブリ作品を彷彿とさせる様々なシーンが
なんとも安心感を与えてくれます。
飛行機の飛ぶシーンは豚っぽいし、
地震のシーンは巨神兵だし、
牛のアップはもののけだし…
草原ではハウルを思い出したし…
飛行機の排気煙の動きはポニョの波のようで、
原風景はトトロです!
これがブランド力ってやつですな!
'`,、('∀`) '`,、

でね、
例えば地震発生のシーン!
地殻のエネルギーをどう表現するのか?
相模湾沖80kmを震源とした巨大地震を、
プレートに走るヒビから、
エネルギーが伝達される様を描き、
盛り上がる大地と繋げる、
素晴らしい演出でしたょ!
それ以降、
被災地の様子が流れるのですが、
ここでの“音”がもの凄い不安感を煽るんですね。
いやね、見事すぎですゎ!(●´艸`)
これぞジブリの真骨頂でしょうね。
アニメの価値を大きく高めた技術ですね~~。
曽祖母は関東大震災経験者でしてね、
もうすぐ3桁到達なんですが、
長い人生の中でも、あの地震のことはハッキリ憶えていると言います。
当時7歳だった曽祖母が、
横浜で被災した地震を語る状況は、
まさに宮崎監督の表現するあんな感じなんですね。
地面が波打つというか…
立っていられず、実家が大きく揺れるさまを、
少しボケ始めた曽祖母が、ハッキリと語れる唯一の事件なんすね。

現在、
大人気のドラマ「あまちゃん」枠で2010年に放送された
「てっぱん」で、主人公・村上あかりを好演した
瀧本美織さんが里見菜穂子をこちらでも好演!
特徴あって、いい声です(●´艸`)
やはり声の質ですよね~~、重要なのは!
私は吹き替えの洋画が嫌いでしてね。
本人の声で観る!
これが一番!
その点アニメは大変でしょうね…
その人物像とかキャラの特色を創り出すワケだし…
里見菜穂子は良かったと思います!
声は瀧本さんではあっても、女優としての彼女を
思い浮かべるでもなく、自然に里見菜穂子として受け入れられましたしね!
そして、
主人公・堀越二郎は庵野秀明氏が担当
「耳をすませば」で雫のお父さん靖也を演じた
立花隆さんの声に聞こえましたが、
庵野さん…
あんなしゃべりなんすね…(; -y-)ツ))
雫のお父さん並みに違和感あるわぁ…
技術的なものではなく、
監督には、ピン!と来る何かがあったのでしょうね。
これはこれで
深く突っ込まなくてイイですね'`,、(人´∀`)'`,、

先に記しましたように、
戦争描写はわずかなんですね。
なので、
零式が完成するまでが主な物語でしてね、
その後のアメリカとの開戦からの、
航空機の技術競争みたいのはまったく描かれていませんでした。
ところどころ、
ちょい残念なんですよね~~~(●´艸`)フフ...

宮崎監督の描く機械…!
いつ見ても機械機械しててイイですな(●´艸`)
作中に、ドイツの巨大飛行艇が登場しますが
イメージがまるでギガント!
(∀`从)♡♡♡
もしくは、アルバトロス!
じつに素敵な雰囲気なわけです。
主翼に配置された展望室とかカッコいいし、
その主翼の内部構造が実に私好みでしたし。
私も幼稚園の時分に、
井戸を持つ実家の、外にある流し…
これの排水管が複雑な形してましてね、
無理に下水につなげた所為か?
右に左に折れてて、なんかカッコいいんですね
'`,、('∀`) '`,、
この構造が好きで好きで、
よくスケッチしたもんです。
ァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、
理解できませんよね?
ホント、すいません!変で!

私、
長いこと、逗子マリーナの近くで暮らしてましてね。
毎年夏に、松任谷由美さんがコンサート開いてたんですね。
で、
縁あって、ちょっとお手伝いしてまして、
ユーミンさん、一回のコンサートの仕掛けで
かなり電気使うんですよ!
黒澤組が映画撮影に使う発電車を3台くらい導入しましてね、
派手な演出するわけなんですが、
その発電車の燃料消費が激しくてね、
定期的に燃料いれてましたよ!
多いと一度に400ℓくらい!
なので、
かなり舞台に近い位置にいた私は、
リハなんかで、生歌聴けたりしてね!
役得ですゎ!ヾ((○*´∀`*))ノ゙
しかし、
音合わせ程度では、大御所は本気で歌わなくてね、
声なんか出てないんですよ'`,、('∀`) '`,、
なので、
そんなイメージしか持っていなかったユーミンさんの
本作の主題歌でみせたハイトーンの美しさったら、
まだまだ健在!って感じで驚かされましたよ!
何か、
勝手に親近感おぼえてて申し訳なしですけどね。
'`,、('∀`) '`,、

さてさて、
みなさん、きっと鑑賞予定でしょうから、
この辺でやめときますが、
本作での主人公・二郎は、
病で山奥の療養所で床に臥す奥さんに付き添うどころか、
奥さんが二郎の近くに付き添った挙句、
悪化して、一人静かに山奥へ帰っていく…
しかも、
零式のテスト飛行中、
どうやら、奥さんが逝ったらしきことを
風の流れで感じ取ったんですね…
看取れなかったってことですよ…
しかも、
それだけの犠牲を払った二郎の夢だった飛行機は、
戦争の道具となっていくわけです…
切ない流れなんですが、
泣ける感動とかは期待しないほうがいいでしょう!
本来感動出来そうなところを、
飄々と描いちゃってて、悲壮感も後を引きずらないし…
まぁ…
もう一度観よう!とまではいかないし、
なんというのか、
普通に楽しめる一本としか言えないかな?(●´艸`)
暑い日が続きますので、
どうか涼みがてら、鑑賞されてはいかがでしょうかね?
ジブリの場合、
ライバルは内にあり!だから、
無理に劇場鑑賞して、儲けさせなくてもいいかもな
(-.-;)(-.-;)(-.-;)
