まったく韓国の男ってやつは、セックスのことしか頭にない!

ホン・サンス 監督作品
「3人のアンヌ」観ました!
あらすじ!
韓国...
広い干潟を有する海辺の街・茅項...
海を望むテラスでケーキを頬張る女性・ウォンジュ...
母と二人、借金取りから逃れ
このコンドミニアムに滞在している…。
ウォンジュは映画学校の学生…
暇に任せ、脚本を書くことに…
その内容は、
3人の別々のアンヌというフランス人女性が、
この地を訪れることで始まった…
青いシャツのアンヌ…
彼女は著名な映画監督…
同じ監督仲間のジョンスと、
妊娠中のその妻・クムヒィと共に茅項を訪れている。
ライトハウスを観るために、散歩に出た海岸で、
偶然出会ったライフガードの韓国人男性に
即興の歌をプレゼントされる。
「私はライフガード…あなたを守ります。」
「愛しています。」とつげられる…

赤いワンピースのアンヌ...
彼女は不倫関係にある映画監督スーとの待ち合わせに
この地を訪れた。
仕事で到着が遅れているスーを待つ間、
近所を散歩するアンヌ…
海岸で出会ったライフガードに
「ライトハウスはどこですか?」と尋ねる…
「知りません。」と言われ彼と別れた後
アンヌは携帯電話を落としてしまう。
拾ったのはライフガード…
スーの到着を待って、
ライフガードの住むテントへと受け取りに行くが…

緑のワンピースのアンヌ…
離婚したばかりのアンヌは、
女友達で、民族学者のパク・スクと共に茅項を訪れる…
たまたま隣り合わせた映画監督のジョンスに
バーベQに誘われる…
深酒をした翌朝、
テラスで煙草を吸うアンヌに、
ジョンスは、
「君に見せたいものがある」と言って外へと連れ出す…
そして、アンヌをくどきだすジョンスだったが、
キスの手前で、妻のクムヒィに見つかってしまう…
孤独のアンヌは焼酎の瓶片手に、
ウォンジュの薦める、小さなライトハウスを観に、散歩に出る。
海岸で焼酎をがぶ飲みしていると、
ライフガードが海から上がってくる。
「寒いでしょ?焼酎を飲んで。」そう言って
焼酎の瓶を手渡すアンヌ…
近くにテントがあるから一緒に飲もうと誘うライフガード。
そのまま、
ライフガードと関係をもってしまう…。

お久しぶりっ!ヾ((○*´∀`*))ノ゙
さてさて久しぶりのご紹介作品ゎ!
2012年第13回TOKYO FILMeXにおいて、
開会式直後のオープニングに上映された本作。
最優秀賞はイスラエルのアミール・マノール監督
『エピローグ』だったのですが、
ちょっと気になって、コチラに行ってみました。ヾ((○*´∀`*))ノ゙

映画学校の生徒が考えた、
脚本の中の女性“アンヌ”が主人公
そして、
物語の舞台や、
アンヌを囲む人々はすべて同じ人物。
色々な事情を抱える3名のアンヌとの淡い恋模様って感じですか?
(●´艸`)
なかなかに面白い設定で進む物語です。
アンヌは3人とも別の人物なんですが、
アンヌによって、
役回りが変わる茅項で関わる人々は、
役割りこそ違えど、その人物の本質は一緒でしてね、
バカキャラはどのアンヌと関わってもバカキャラ!
スケベはスケベで変わらないんですね。
そんな
この3つの物語のリンク具合がかなり面白いんですね。

例えば、
青いシャツのアンヌが
友人ジョンスと海岸を訪れると、
割れたガラスの瓶が捨ててあって、
酒を飲んで酩酊した
バカな韓国人が捨てたんでしょうねとジョンスは嘆くわけですが、
じつは後に、
緑のワンピースのアンヌが
海岸でガブ飲みして、その場に投げ捨てた焼酎の瓶だったり。
赤いアンヌが雨があがり、邪魔になった傘を
公園の石垣の影に隠すんですが、
それを緑のアンヌが拾って使うとか…
初対面のライフガードが緑のアンヌに
「あなたを知っています。」とか言ってみたり、
その時系列がキッチリ計算されているとは思えないのですが、
さりげないリンクはなかなかのモノでしたね。(≧∇≦)/
なんとなく半端に流れていく、
韓国特有のスッキリしない物語が少し苦手だったりするんですが、
本作はそれが心地よかったりします。

学生の書いた、
所謂、恋物語として進むストーリーたちは、
やはりここでもひとつの形があって、
決してどれも恋が成就しないということ。
青は友人のジョンスが、かつてキスしたけど
あれって、キス以上のなんでもないよね?
僕らは友達だよね!とかいいつつ、
お別れのキスがしたいとか女房の目を盗みクドいてばかりで、
呆れたアンヌにキッパリ断られてしまいます。
ライフガードも図々しく皆の前でクドいてきますが、
あっさり断られ、
最後にアンヌは、ライフガードのテントを訪ね、手紙を渡しますが、
彼が筆記体を読めなかったために心通じず!
'`,、('∀`) '`,、
赤はそもそも不倫相手であって、決して結ばれることもなく
相手の男は嫉妬心が強く、ライフガードはどこか抜けている…
3人のアンヌの中では最もお気楽な性格ではあるが、
キチンと誰かと結ばれるような人格ではない…。
緑はそもそも傷心旅行だし、
性格が最も肉食系でわがまま。
なので酒にまかせ、
ライフガードのテントで奴と抱き合うものの、
その状況からして、酔って高いびきのライフガードとは、
何もなかったであろうと推測できるし…
どれも、
その恋の形が違うものの、アンヌ自体は
その恋を手に入れることがない…。

物語には重要な色とか、
ガジェットが登場し、
青・赤・緑のアンヌと、
白くて小さなライトハウス…
純白の公衆トイレと、
その前に立つオレンジ色のテント
ライフガードのオレンジ色のTシャツ。
紫外線を通さない、濃い緑の焼酎の瓶。
青い海、
グレーの空、
黒い干潟
ビニール傘...
サンドイッチ...
煙草...
携帯電話...
バーベQ...
この作品のルールがわかってくると、
こういった小物やカラーに気がいくようになります。
3つの物語とともに、
これらのルールをなぞるように鑑賞し始めるのですね。

さてアンヌ役の、イザベル・ユペールさんですが、
なんと還暦なんですね。Σ(゚□゚;)
作中では、やたらとモテモテだったのですが、
半袖から伸びた腕が、おばあちゃんみたいにたるんでシワシワだったんですよ!
結構、年いってるんぢゃね?プププ!とか思ってたら
普通におばあちゃんでしたっ!(♥´∀` ♥)テヘヘ...
なんでこのキャスティングなのかは、観てもらうとわかるかも!
そしてそんなアンヌに絡むキャラで強力なのはライフガード!
'`,、('∀`) '`,、
自らの意思や、欲望?(●´艸`)に正直で、
まっすぐに愛を伝え、
下半身に脳がある彼。
彼の存在が本作においては最重要であると思われます。
そもそもね、茅項の浜って、
アンヌ以外だれもおらず、
誰も泳いでいないのに、何故にライフガードがテントに住んでいるのか?
私の想像では、
あの浜を管理する誰かから、正式に依頼され常駐しているのではなく、
任命された役職でもなく、
拾ったライフガードのTシャツを着た
“自称”なのではないかなと…?
まず、
節操ないし、
英語の筆記体読めないし、
たぶん、ホームレスの類なのではなかろうかと思いますよ…(; -y-)ツ))えぇ…
そして登場シーンはあまりないものの、
肝っ玉母さん的なクムヒィ役のムン・ソリ!
(●´艸`)
実際に臨月をむかえての撮影だったらしいですよ!
劇中にマヂ出産しちゃえばよかったのにね!
'`,、(人´∀`)'`,、

と、まぁ
こんな夢みてるような監督色の濃い一本ですが、
ちょっと不思議な出来の本作、
飽きないつくりで展開します物語は一見の価値ありです!
ラストは去っていくアンヌの後姿なんですが、
それぞれのエピソードに出てくる
それぞれのアンヌの後ろ姿は印象的でした。



私も公開から随分経ってからの鑑賞ですので、
公開劇場はもうないかな~~~?
とりあえず、
DVDででも確認してみてね。(●´艸`)
