観覧車って楽しいけど、でもちょっと寂しいよね。

石井裕也 監督作品
「舟を編む」観ました!
あらすじ!
1995年...
玄武書房の辞書編集室勤務…
定年間近のベテラン編集者・荒木公平は、
新しい辞書発売に向け編集作業に追われていた。
監修を務める松本朋佑からは
「荒木さんに代わる編集者などいない」と定年を惜しまれ、
必死に後を継ぐ者を探していた。
そんな中、同じ辞書編集室の西岡正志の彼女・三好麗美からの情報で、
営業部の馬締光也の存在を知る。
営業部では変人で通っていた彼は
大学院で言語学を専攻し、言葉への人並み外れた感性に、
荒木は、馬締を辞書編集室にむかえることにする。

“人は辞書という船で、言葉という大海原を渡る…”
そんな想いから、
新しい辞書は『大渡海』と名付けられた。
新しい概念や言葉を積極的に掲載し、
見出し語は24万語にのぼる壮大なプロジェクトが、
馬締をむかえることにより、新たにスタートを切るのだった!
そんな中、
馬締は、下宿先の早雲荘の大家・タケ婆さんの孫娘、
板前をやっている、林香具矢と出会い、一目ぼれしてしまう…。

ご存じ、
2012年本屋大賞に輝いた三浦しをんさん原作、
『川の底からこんにちは』の石井裕也監督が実写化の本作。
CM段階から興味深い内容でしたが…
しかし、
『舟を編む』というタイトル
素晴らしいセンスだと思います。
まぁ、
観終わってからそう思ったのですが…(-.-;)
なんか、
的確に内容を表しているなと…
このタイトル、
なんで“船”ではなくて“舟”のほうなんですかね?
舟は、イメージ的に、小さめって感じで、
漕いで進む感じですよね!'`,、('∀`) '`,、
サザエさんのお母さんである、磯野(旧姓石田)フネは、
漢字あてたら
きっと、
“船”よりも、“舟”のほうですよね!ヽ( ´¬`)ノ
でね、
物語はかなり平坦な感じですが、
かつて、日の当たったことなどないのではなかろうか?
という、辞書制作の現場と
それに人生をかける男たちという
かなりマニアックな内容でして、
タモリ倶楽部でしか紹介されなそうな物語でしてね…
'`,、('∀`) '`,、

営業部では、まったくのお荷物!
どころか、存在すら未確認状態の馬締という男が、
辞書編集室では、
まるで水を得た魚のように、
その才能を開花させます。
適材適所ってのはこのことだな。ヾ((○*´∀`*))ノ゙
そして、
一見、ボンクラな感じの馬締ですが、
そのボンヤリぶりが、周囲の人々に安らぎを与え、
その優しさに巻き込まれて、
自然と良い方向へと向かってしまうという…
…ん~~?しをんさんが好きなタイプなのかな?'`,、(人´∀`)
まぁ、
ちょっとこんな人は
今の日本にゃいないだろうと思えるキャラ設定ですけどね。
'`,、('∀`) '`,、
たぶんね
他人に、「死ね!」って思ったことない人だね…この人…
絶対にいないよね…'`,、('∀`) '`,、
基本、人って、
矛盾という泥沼の汚水を、
嫉みと欲という調味料利かせて飲むことを
科せられて生きてますのでね。
(小さな声で…)

そんな馬締を演じたのは、
ホントよく観かける、松田龍平さん。
まったくもって巧い!
飄々としたキャラ演らせたらピカ一だね。+゚*。:゚+(人*´∀`)ウットリ+゚:。*゚+.
相手役の宮崎あおいさんは、
今回も優等生って感じの演技。
包丁研ぎが、妙に似合っていて、
早雲荘のような、古い建物の台所が似合う、
漬物くさい感じが好感度高いゎ~~'`,、(人´∀`)
「きいろいゾウ」も古い農家の台所だったけど、
似合ってたなぁ~~❤ฺ(*◡‿◡ฺ人)❤ฺ
とびきり美人ぢゃないところがイイのかもなぁ~~
物語は突如後半で、13年程飛んでしまうのですが、
松田さんはあまり変わらないのですが、
小林薫さんの老けっぷりはよく出来てました。

しかし、
最近ではパソコンに調べさせることはあっても、
辞書ひくことってあまりしなくなってるなぁ~って思いますね。
そんな辞書づくりのまぁ、大変なこと!
言葉は変化しますよね?
文化だし。
だけど、
辞書を完成させるには20年とかかかるんだよね。
いつまで経っても、
言葉の変化のほうが早そうで、
追いつけない感じがしました。
劇中に“チョベリバ”って出てきたけどさ、
そんな単語口走ってた子たちも、
今ではもう、おばちゃんなんだろうね?
┐('~`;)┌
そんな世界に生きる人の努力には感動しますね~~
苦労に苦労を重ねるんだけど、
とても素敵な苦労ですね~
まぁ、
意図したとゎ思えないけど、
ラスト、
大渡海を監修した松本朋佑というキャラが他界した際、
馬締と香具矢が松本の自宅を訪ねた帰り、
乗ったタクシーのナンバーが
「1196」“いい苦労”だったのは、
まさか仕込んだわけではないでしょうね?
(●´艸`)

ということで、
この謎多き世界の一部を観るのも悪くないと思いますよ。
是非、
足を運んでいただきたいです。

本編で、宮崎あおいさんが発したセリフ
「観覧車って、誰が作ったんだろうね?」の答えは
1893年のシカゴで
ジョージ・ワシントン・ゲイル・フェリス・ジュニアが作ったようです。