あの方々は死体ではないですよ!ご遺体ですよ!

君塚良一 監督作品
「遺体 明日への十日間」観ました!
あらすじ!
2011年3月11日
14時46分18秒
この日...この時間...
日本観測史上最大級の地震が東北地方と関東地方を襲った。

この地震により、最大40mの津波が発生し、
ここ岩手県釜石市は、
太平洋に面した海側の地域は全て、
津波に飲み込まれてしまった…
辛くも難を避けた山側の地域に設けられた遺体安置所
急遽、そこの管理を任されることとなった市の職員たち…
未曾有の大災害の前になす術なく立ちすくむ
小さな存在の人間たち…

警察、
消防団、
市役所、
医師、
歯科医、
民生委員、
葬儀社、
僧侶、
その一変してしまった
非日常の中で、
はたして人間には何が出来るのか?

正直、
この映画は観ない方がいいと思う。
何年経っても、
あの大きな傷痕が消えません。

あの日から、半年ほど経ったある日、
関東はだいぶ日常を取リ戻しはじめた頃なんですが、
とあるイベントに参加しましてね、
徐々にですが、
時間の経過と共に、
関東などで行われるイベントに
被災者の方々も参加し始めた…
そんなとあるイベントで、
色んな想いを込めて、コーラスなど披露する
被災されたお子さんたち。

そこで見せた
その中学生たちの
絶対に負けないというその強い意思表示に、
もう、涙が止まらなかった…
そんな記憶が蘇りました。
こんなに体の小さな中学生の女の子が、
こんなに堂々と、
力強く、
負けないという意思と共に立ちはだかってくるなんて。

でもね、
この作中では、
同じくらいの女の子が被害に遭い、
命を落としてたりするわけでね、
残った子は、
きっと、この亡くなられた子の分も背負い、
華奢な二本の足を踏ん張って立っているわけでね…
あの日、
ステージに立っていたツインテールの女の子
あの子に、今では平穏な生活が戻っていますようにと、
スクリーンに映る、
ビニールシートに包まれ
泥で汚れた冷たい床に置かれた
中学生の女の子を見ては、願うばかりでした。

私はボランティアに参加したわけでもないし、
あくまでも画面の向こう側でしかなかったけど、
身内で観光バス運転してるのがいてね、
当時、
人と、物資とをピストン輸送してたんですね、
で、
その場に立ってみると、
もう、涙が止まらなくなっちゃうらしいんです。
感情なんてコントロールできなくなるって聞いてね、
あ~~…
行かないでよかったと思いましたよ!
そんなトコ行ったらさ、
絶対に遭難すると思うし…
まぁ、
それ以降は、延々と行われる
雑な感じで
手を汚さないチャリティーコンサートやら
イベントの嵐になっちゃうわけなんですけどもね…(-.-;)
本作は、
震災直後、
運よく生き残った市の職員は、
ただただ、呆然と立ち尽くすしかなかったのですが、
ボランティアとして、
急造の遺体安置所の管理に参加した
元、葬儀社務めの民生委員・相葉常夫が、
ご遺体に対し、
人間の尊厳を与える姿に、
警察も、消防団も、
市の職員や
遺族たちの意識に変化がおこる
そんな10日間が描かれていました。

非常時の持ち出し袋には、
よく、3日間生き残れるだけの装備を!
そんなこと聞きますが、
本気の災害には、見通しがつくまでに
2か月は軽くかかるんだなぁ~…ってね…
泥にまみれたご遺体を、
洗ってあげられる水もない…
ただ頭を下げるしかない葬儀屋さんが、
何故かキレイなスーツ姿だったのには冷めちゃいましたが…(-.-;)
まあね…
こんな悲しい作品、
観ない方がいいですよ・゜・(ノД`)・゜・。
忘れなければいいんですよ。えぇ…
キツいもん…
