空に飛ぶ鳥なく、地に走る獣なし…まさに地の果て… | 真夜中のキャプチュード

空に飛ぶ鳥なく、地に走る獣なし…まさに地の果て…














草原の椅子











成島出 監督作品


「草原の椅子」観ました!










あらすじ!





妻と離婚後、娘と二人で暮らす遠間憲太郎。

あることがきっかけで、

50歳を過ぎてから、

取引先のカメラ販売店の社長・富樫重蔵と親友となる…。

そして、街で偶然見かけた憂いある女性、

陶磁器を扱う骨董店オーナーの篠原貴志子に一目ぼれする。

それ以来、

貴志子の店に通うようになる。


$♥



そんなある日、

娘の弥生が見知らぬ中年男性と共に車で走り去る姿を目撃する。

後を追う憲太郎は、男の部屋で洗濯ものを取り込む弥生の姿を見る。

弥生に問い詰めても、喧嘩に発展するばかりだ…。

ほどなくして、

弥生はその中年男性・喜多川秋春を連れてくる。


その喜多川の話では、

妻である祐未は、息子の圭輔を虐待した挙句、

若い男と出て行ったという。

そして、

極端に他人を怖がるようになった圭輔が、

唯一懐いているのが弥生だと説明。

なので、

出張中だけ、圭輔を預かって欲しいと頼む。

弥生の気迫に押され、

しぶしぶと引き受けることになったのだが

この50歳を過ぎての3つの出会いが、

憲太郎の生き方に大きな波紋を投げかけることとなる…。



$♥
































『ミッドナイトイーグル』『孤高のメス』『八日目の蟬』と、

面白作品連発の成島監督作品ですので、迷わず鑑賞!

しかしながら、

ストーリー進行上、かなり強引な展開が嘘くさい物語でしたね~。

まず、

見ず知らずの子供にいかなる事情があれ、

こんな世知辛い世の中で、わがままし放題の両親の、

無茶なお願いを簡単に受け入れ、

代わりに子育てしてしまう人間が今時いるのでしょうか?


その理屈が、理屈になっていない

単なる子育て放棄の親から、

50歳を過ぎて4歳の子供を引き取ろうなんてお人よしいるのだろうか?




$♥



だってね、

とあるブログで読んだのですがね、

道路を歩いているとき、

対向してくる歩行者に、

道を譲りあうという人の徳が皆無であると…


なのでこちらも引かずに進むと

必ずぶつかるのだと、

結果として、衝突に至るという、愚かな社会…

でね、

それが面白くて、

いったい目的地までに何人にぶつかるのか数えてみたんだそうです。


でまぁ…

それって、

相手が避けてくれるだろうとか、

こちらが積極的に行う行為ではないとか、

単に身勝手な思考にとらわれた人間しかいませんってことへの証明でね。

身勝手くんを数えたのも凄いことだな~~ってね。
             '`,、('∀`) '`,、

その真実を知ろうという勇気に拍手です。

   愕然としただろうね?結果知って'`,、('∀`) '`,、


$♥


他人に親切にする場合だって、

あくまで

「私って、こんなに慈悲深き人間なのよぉ~!」という

他者への自己主張の上にしか成り立たない親切しか存在しないという意見。

親切って、

自分より不幸な人にしか行わないって言うしね。(●´艸`)


私は本作の言い分より、

このブロガーの考えに、より近い共感部分を見出しちゃいました。


本作の言いたいところはわからないでもないけど、

出会いを通し、

過去の人生を見つめ直し、

新たな希望を見つけ、

ハッピーエンドって…


   あまりに安易な内容ですって(-.-;)(-.-;)



$♥



そりゃ~ね、

人生を見つめ直したり、

大きく変える出来事って結構転がっているとは思います。

でも、

届かないから、みんな身勝手な考えになるわけでね。

思うようにいかないからこそ、

拗ねたり、羨んだりしちゃうのでね、

あまりに安直に手に入っちゃう物語ってのは、

天邪鬼な私はには、まったく共感できませんでした。

現実味ないし…

やっぱ、

等価を失わないとね!ドラマであるならば!

評価は高く、

   「夢のような作品!」とか聞きますが、

  夢なんだね…やはり(-.-;)(-.-;)(-.-;)



$♥



ただ、そんな中、

この不思議な出会いから愛を

   友情を、

  母性愛などを育むといった流れを、

憲太郎・貴志子・富樫の3人が、

憲太郎の知人カメラマン・鍵山の自主製作写真集内で見た

パキスタンの写真に心を動かさ、

世界最後の桃源郷と呼ばれるパキスタンのフンザへと向かうことと、

圭輔の、その将来を案じるくだりを絡めての描き方は

じつに映画っぽい流れだなと感じましたよ。


$♥


遠間を取り巻く人間たちが、

ことごとくイイ方向へと進むかと思いきや、

いきなりリストラされ自殺する人が出たり、

上手なバランスもあり、

笑いも盛り込まれていましたし、

丁寧は丁寧なんでしょうね?(●´艸`)


部分、部分が荒唐無稽な進行なんですが、

軸は、現代人の心を揺さぶるつくりにはなっていまして、

ちょっとフンザへ行ってみたくなりましたよヾ((○*´∀`*))ノ゙

いろいろ補給だね!
      目に見えない何かのね!


先日観た、「四つのいのち」の舞台によく似た風景や

その民族性には惹かれます。

もう少し、

パキスタンを紹介してほしかったかも。

9.11以降、

イスラム国家での映画撮影の実現も評価できますよね!


$♥


本作は、

かなり好きな俳優さんで埋め尽くされ、

中村靖日さんや、

   若村麻由美さんなど、

さりげなく光る役者さんがたくさんでていました。

特に小池栄子さんは、やる!って改めて感じましたね~
               (=´∀`)人(´∀`=)

  ホント、勘のいい女優さんだ。


$♥


全体として

139分は長すぎると感じましたが、

パキスタンへと旅立つ流れに持っていくため、

かなり遠回りしていなくもないと思いますね。

中だるみは激しかったです。


そんな中で、

唯一ワクワクしちゃったのが、

圭輔の実の両親のウジムシ野郎っぷりなんですね
               '`,、('∀`) '`,、

己のこと以外に興味ないダメ母と、

何か降りてきちゃってるクサレ父がもう、

ダメダメでしてね'`,、('∀`) '`,、


よく聞く話では、

虐待はするくせに、

何故かそんな奴に限り、子供を決して手放すことなく

監視下に置きたがるというね…


なので、この圭輔という子は、

こうもあっさりと両親に捨てられちゃって

逆にラッキー!+.(*ゝд・)b゚+.゚
           ナイスッ!

しかも、

とてもイイ人に引き取られてね。


登場人物の全てが心に傷を持ち、

ただしい生き方を知りたがる中、

一人、幸運の持ち主でしたね。

パキスタンの106歳の老人に

「この子は星から生まれた」と言わしめるほどにね。


そして4歳にして、

この世の桃源郷へと行けて、

むしろ幸せだよ!この子!
        _| ̄|○∠))バンバン


$♥




さて、

見どころは唯一、

パキスタンの広大なる風景ですね。
           ;;:+*(●´∀`人´∀`●)*+:;


土埃舞う道端での食事や、

ヤギの行進

恐ろしく広い空に満天の星…

禁酒の国で飲む酒…

気が遠くなるような砂漠

その場に立ってみたくなる空気感でしょうか?


まぁ、

  テレビ放送を待つのも手でしょう…'`,、('∀`) '`,、
















普通です



















$♥