もし本当に居るのなら…私のために殺して!! と、言う女。

キャスリン・ビグロー 監督作品
「ゼロ・ダーク・サーティ」観ました!
あらすじ!
若き、女性CIA情報分析官のマヤは、
政府が莫大なる予算をつぎ込みながらも
その存在の確認が一向に進まない
ウサーマ・ビンラディン捜索の任に就くため、
最前線であるパキスタンの
CIAイスラマバード支局に着任する…。
9.11
アメリカ同時多発テロの首謀者であるビンラディンの行方を追うために、
関係者を逮捕監禁し、
挙句には拷問にかけるものの、
その足取りは一向に闇の中であった。

そんなある日、
マヤは同僚のジェシカと食事中、
爆弾テロに遭ってしまう。
3児の母でもあるジェシカは命を落とす…
この一件からマヤは
人が変わったようにビンラディンへの執着心を見せるようになる。

試写会にもれてしまい、
待ちきれず、
15日の公開初日に行っちゃいました。
言わずと知れた、アカデミー賞
「ハート・ロッカー」の監督作品ですね~
画面構成がじつにハート・ロッカーでしたっ!
'`,、('∀`) '`,、
雰囲気とかも!
当時、賞レースは
ハート・ロッカーとアバターの一騎打ちだったような…?
たまたま私は、
受賞前に鑑賞しましたので、
ハート・ロッカーは“殿様鑑賞”できました。
たしかに取っつきにくいテーマの作品ですから、
手が出しにくかったのでしょうが、
ガラガラの劇場で、
「なぜ?こんな面白いモン観ないのだ!?」って
バレットM82でサンボーン軍曹が撃ち合ってるシーン観ながら思ったもんです。
まぁ、
受賞後は並んでましたけどね'`,、('∀`) '`,、
もう!みんな、踊らされて!ヾ((○*´∀`*))ノ゙

そんないいイメージしかないビグロー監督の新作
しかも、その内容の興味深いこと!
待ってられなくて
初日鑑賞決定ですわ!'`,、('∀`) '`,、
で、
本作、
女性が
女性の感覚でビンラディンを追い詰める様子を
女性監督が、女性目線で捉えている秀作なワケです。
女性らしい視点っていうか、勘と言うか
感性?感覚?
を全て動員して
一歩一歩駒を進め、チェックメイトを目指す。
サラブレッドの牝馬が
粘りある足を魅せるかのごとく、
その捜査手順は、ゆっくりだけど、
着実にビンラディンの首を絞めていくようで、
なかなかなサスペンスでしたっ!

序盤、舞台はCIAブラックサイト。
開始40分近くが拷問シーン。
当初、マヤは拷問シーンに目を覆う場面もあるんです!
ところが、同僚のジェシカが
2008年のマリオット・ホテルの
爆弾テロ事件に巻き込まれ死に、
そこからマヤのスウィッチが入ってしまいます。
それまでとは別人の、
いわゆる、
我々が当時、テレビの向こうで起こっている
まるで映画の世界のような出来事を
どこか対岸の火事に感じていたアレ!
ところが、アルジェリアにおいて、
狙われたのはついに我々だったわけです。
マヤも
友人を奪われ
自らも組織に狙われ、
命懸けの戦いへと巻き込まれていき、
しかし!
そこにとどまり戦う決意を固めるわけです。
ちょうど今の我々日本人の立場に立たされたのです。

物語開始と同時に流れる、
たぶん本物の9.11の時の音声
叫び、突如途絶える電話。
惨劇の一部始終が流れる…
大統領選への影響までもが政府に懸念された衝撃作との評判ですが、
オープニングから、
どうもアメリカは被害者で、かつ正義
そんな色合いが強く濃く出ている内容で、
これ、
場合によっては、酷評されるかもしれない
もろ刃の剣って感じのつくりでしたね。
政治的思考に偏りがある内容にも捉えられるし、
世界のリーダーであるアメリカが強調され過ぎる進行。
そして、
アメリカ人のイスラムに対する偏見の強さ。
それらが裏返ると、
被害を被った者は、報復に出ることで、加害者にまわる…
…という方程式が成り立ってしまいそうな…

ビンラディンの居所を掴んで、
ネイビーシールズによる捕縛作戦が結構される際、
隠れ家に同居していた女や子供たちも
場合によっては殺害されてしまう…
そして、
目の前で肉親が殺されていく様を目撃し
加害の側にいたはずの家族たちは被害者となり、
そこにまた、報復の念が生まれるのではなかろうかという、
それこそ、
終わりなきマラソン!(ウルトラセブン第26話“超兵器R1号”より)

軍用語らしい「ゼロ・ダーク・サーティ」とは、
“深夜0時30分”のことですね!(●´艸`)
作戦決行時間を指す
このタイトル、カッコいいっすね~~~!

10年もの歳月を経て、
ついにビンラディンの隠れ家を特定、
2011年5月1日
作戦決行が伝えられ、
ネイビーシールズが動き出す。
ちょうど
本編が半分ほど過ぎた時間に
本作の目玉である、この作戦決行が形となります。
アリゾナ、エリア51で披露される
当時世間を賑わせた、
例の見たことも無い謎の部品を持つ
ステルスヘリコプターの登場です!
_|\○_ ヒャッ ε= \_○ノ ホーウ!!!

ここからはもう、
まったく以て、目が離せなくなりますょっ!
ヾ((○*´∀`*))ノ゙ヾ((○*´∀`*))ノ゙
そして、
これ撮影用に作ったんでしょうか?
ステルスヘリのカッコいいこと!
回転翼の音までもが再現されていて
(本物の音知らないけど、それっぽい感じが凄いの!)

そして
パキスタン、アボタバードの屋敷を襲撃…!
その際、
ステルスヘリ1機が故障で不時着するシーンまでもが
完全再現されていました!
すごいっす!
世界中が知りたかったことが
ラストの1時間に凝縮しておりました。
'`,、('∀`) '`,、
イイゾ!ビグロー!

この段階ではもうマヤは、
裸で拷問される抑留者の
チ●コに目を背ける若き女性ではなくなっています。
じれったい支局長にたてつき、
ビンラディンを殺すことに情熱を燃やす
復讐を誓うアメリカ人の代表みたくなっちゃってました。
作戦開始からは
ドキュメント映像のごとく、緊迫感あふれ、
暗視カメラで見ている主観視点がカッコよくて、
その場に参加しているように興奮。
静かに
そして着実にゴールに進むネイビーシールズたち。
徹底した取材により再現された映像!
これら、
我々の興味の全てがわずか158分に集約されているわけです。
宣言する!
必ずもう一度観る!'`,、('∀`) '`,、
作戦シーンだけでも価値大ですよっ!;;:+*(●´∀`人´∀`●)*+:;

書きたいことたくさんありすぎて、
やや、ざっくりした感じでお伝えしちゃいましたが、
私ごときでは伝えきれないと思いますので、
観に行ってくださいね。
ラストカットがCMで流されちゃってるのは大きな疑問ですけど、
あの、マヤの頬を伝う涙の意味するものは?
受け取り方や
評価は真っ二つに分かれるかもしれないけど、
単なる、国を挙げての復讐劇であるのかどうか?
ビンラディンの血祭りショーであるのかどうか?
ご自身の目で確かめて欲しいですね!
;;:+*(●´∀`人´∀`●)*+:; 是非!
