欠けていくから月...大丈夫ですよ...。 | 真夜中のキャプチュード

欠けていくから月...大丈夫ですよ...。












きいろいゾウ









廣木隆一 監督作品


「きいろいゾウ」観ました!










あらすじ!







狭心症の持病により、

幼くして入院生活を送っていた妻利愛子こと“ツマ”は、

時折、心臓が頼りない音をたてる。


孤独を紛らわすため、

絵本“きいろいゾウ”の世界にのめりこんでいった。


空想の世界で、

きいろいゾウの背中に乗り、
  空を飛んでピラミッドへ行ったりと、

自由に旅をしながら

絵本の世界で生きるようになっていくにつれ、

ツマは、植物や動物たちの声が聴こえるようになっていく。


背中に美しい鳥の刺青が入った売れない小説家の無辜歩こと、“ムコ”は、

過去の傷に捕らわれたまま暮らしてきた。






ある満月の夜、

二人は出会い、すぐに結婚してしまう。

お互いに“秘密”を抱えてはいるものの、

それには触れることなく、

穏やかで幸せな日々を

田舎でのスローライフの中に見出していた。


ところがある日、

差出人のない一通の手紙がムコ宛に届いたことをきっかけに、
              二人の関係は大きく揺らぎ始める。



こういった生活を送る夫婦を、羨ましいと感じるか?気の毒に感じるか?それがあなたの人生のボキャブラリー度の高さになると思いますよ






























序盤から、

かなりのファンタジー色が前面に出ていました…。


回想シーンはアニメ、

周囲の動植物の声が聴こえるツマに、

しきりに話しかけるヤギや犬や、植物たち…


この演出をよしとする方と、

   どうなの?という方とわかれるかもしれないです。



畑を夫婦で持ち、

野菜を育てる生活

そしてかなり、

食事シーンが多かった割には、

目立ったのは、トマトくらいか?σ(゚、。)

「リトル・フォレスト」を読んだばかりだったので、

なんか、手抜きな食い物シーンに感じました。

もう少し、

あ~(∀`从)♡♡♡食いたい~~ってシーンづくりが欲しかった。







物語は

ツマとムコを中心とした、

3組の夫婦の愛情を描いた物語…。



この3組が

どの夫婦も、夫が妻をいたわり、

   やや、自己犠牲にはしっている…








ムコは、有名人に紹介されたことをきっかけに、

自身で書いた小説が売れ始める。

だが、

ツマが田舎での暮らしを望むことを知ると

執筆活動を減らす行動をとったり、


ムコの日記を読み、

疑心暗鬼な状態に陥ったツマに

右手を散々、コップや茶碗で殴られても

ひたすら耐えるムコが描かれたり。
  (クソ長いんだよ!このシーン!…ぁぁ…コホン…失礼!)



かつて、

ムコが異変に気付いてやれず、

自ら命を絶った姉に雰囲気のソックリな画家の緑…。


緑と、ムコの関係を知りながらも、

子供を失って正気を保てない緑を助けて欲しいとムコに頼む、

そんな、

本意ではない夫の夏目も、



近所に住む老夫婦、

妻・セイカが認知になり、

苦労の絶えないアレチ夫婦。

しかし、

妻が入院すると、

「アイツがいないと、雨が降るのもワカラン!」と

泣きじゃくる夫のアレチだったり、

それぞれが、

それぞれの形で労わり、愛する3組の夫婦。

それが正解なのかは誰にもわからないが、

田園広がる田舎の風景の中で、

ゆっくりと愛を育む、そんな物語。


ただね、

ツマが周囲の動植物などの声が聴こえるという設定??

蟻だの蜘蛛だのも話かけてくる

ヤギ…

    犬…

月や雨、

庭に植えてあるソテツとまで会話する流れは
    やや、鼻につくと感じます。


ソテツと話すツマ…(-.-;)



そんな中で、

特に、月は重要なキャラで、

満月に出会ってすぐに結婚したツマとムコ、

ツマは満月に生理になり、

体調を崩す…

月に完全に支配されてしまう…。

しかし、

“月”というキャラはしっかりとは出てこない。

ほとんどが絵…。

あとは、黄色いライトで存在を表現されているだけ。

まぁ、

ヘタにCGとかの導入があるよりはマシか…?(-.-;)


ムコは、月に支配されてしまうツマに

「欠けるから月、(だから)大丈夫ですよ。」と気遣う

物語上の月の重要性が淡々とした流れの中に

  いいアクセントとなっています。



しかも!

これらのキャラの声の出演は、

まぁ、豪華でしたね。

ソテツが大杉漣さんはわかりましたが、

蜘蛛や蟻を、高良健吾さんだとゎ!'`,、('∀`) '`,、

この辺が、

  無駄に豪華でしたよ。







まぁね…

ただ、やったモン勝ち的な、

スローライフの幸せをツラツラ描いているワケではなく、

夫婦には障害も多いんだよ!ってところも

シッカリ描かれているところは好感もてますね。
              ヾ((○*´∀`*))ノ゙


この役を望んでいたという、宮崎あおいさんは

役どころに沿った形で、

終始スッピンで、やや見苦しい表情も見せるプロっぽさ!
              _| ̄|○∠))バンバン


向井さんも、上手な芝居で、

脇を固める大物たちと上手く噛み合った芝居を展開しておりました。


つまり、

及第点の出来には間違いないのですが、

全体通して流れが滞り気味なのか、

時間の経つのが、妙に遅かった。


それらが一般的に評価につながるかは不明ですが、

私は常々、

120分で収められるドラマか否かで

大きく評価を分かつ傾向にありますので、

120分を越えてからの、

刻まれる1分、2分が、大雑把に使われると腹立ちます。
               '`,、('∀`) '`,、



広くて、田舎の家って好き



まぁしかし!

傑作寄りに評価されるに違いないでしょうね。
          '`,、('∀`) '`,、

原作未読ですが、

映像の役割を

シッカリと果たしたであろう一本としておきますね。












普通です。