僕…真珠入ってますから…

行定勲 監督作品
「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」観ました!
あらすじ!
松生春二は、妻と子供を残し、
艶という女と駆け落ちし、大島へと流れ着く…。
しかし、
一向に改善されない艶の奔放なる不貞行為に手を焼いている。
ところが、妻・艶は大病を患い、いまでは昏睡状態である。
春二は艶の死が近づいていることを悟り、
思い悩んだ挙句、
艶と関係のあった男たちに、
艶の死が近いことを伝えようと行動を開始する…

11Kgも痩せた阿部さんの役作りは凄い!
しかも、
物語は、阿部さん演じる春二が、
包丁を研ぐシーンから始まる…
それこそ、
鬼気迫る演技で。
その包丁を紙袋に詰め
自転車をこいで病院へと向かい、
研ぎ澄ました包丁を大上段に構え、
妻である、ベッドの上の女に振りかざす!
ここまでは凄まじい迫力とおどろおどろしさの連続で、
一気に惹きこまれるわけですよ!
ただ、
物語はここがピーク。

それ以降は、
正体の知れない艶を軸にして、
彼女に関わった男と関係のある女性たちが、
オムニバスでそれぞれの男遍歴を語るのですが、
実はそれらにより、
実体の無い“艶”という女に血が通う仕組み。

オムニバス形式で物語が変わっていくため、
大きな山場のようなものは感じないが、
それを補い余りある豪華キャストは見ものだと思いますね。
それぞれのエピソードを繋ぐのが艶で、
ストーリーテラーな役割が春二。
話が進むにつれ、
艶の顔が見えてくるようなつくりです。
ただ、
物理的に艶が誰なのかは、まったくわからない面白さがありますね。
最後まで、ハッキリと映らない艶の正体。
あくまで
艶に翻弄される男たちのそばにいる女性たちを通し語られる艶。

でもね…
手法としては面白いし、
言いたいことや、
やりたいこともハッキリわかるんですが、
なんだか、物語を最後まで引っ張る力がない…
途中、
飽きちゃう。
長いと感じる…
ある位置から、つまらないと感じだす。
そんな狙い過ぎ演出のオンパレードだったように振り返ります・・・(-.-;)
久しぶりに眠気もきましたしね…(-.-;)

でもまぁ、
それぞれのエピソード単体はよく出来てました。
それもこれも、
実力派揃いで固めた豪華女優ばかりでしたから!
私は特に、
艶の前夫・太田…
岸谷五朗さんが演じているのですが、
真珠入りを強調し(爆)、
仕事上の付き合いである橋本湊を誘うわけですが、
無表情な性欲の塊って感じがよく出ていて、
かなり好みなキャラでした。

湊役の野波さんもガンガンに脱いぢゃって、
その体当たりな姿勢に好感もてますね!
この太田ってキャラは、
観ていて思ったのですが、
森見さんの「きつねのはなし」に出てくる
“天城さん”を彷彿とさせました。
着流し姿で、住まいも似ていて、
私の中では、
さいごまで、
天城さんとして処理されていましたよ
ヾ((○*´∀`*))ノ゙
この物語が一番好きだったかも!
言っておきますが
野波さんのヌード観れたからぢゃないぞ!
'`,、(〃'∇'〃) '`,、

ラストは、
ちょっと蛇足的シーンがありました。
脈を打っていた、艶の心電図モニターが、
ピーっていって、
一本の直線になる…
ここで終わればよかったんだけど、
その後、
艶の通夜シーンまであって、
なんかもったいない終わり方になっちゃってましたね。

この通夜のシーンは、
冒頭に組み込んでもよかったんぢゃなかろうか?
と、思ったりしました・・・ 。
そしてラストは、艶が死んでおしまい!
そのほうがスマートだったような…(-.-;)
つ~か
私ならそうしますね。
セカチューや、北の零年
今度は愛妻家などはわかりやすく面白かったのだが…
まぁ、
スケールとしては、DVDでもよろしいかと思われます(-.-;)
テッドとか行かれたらいかがでしょうか?(●´艸`)
