シューマッハだって、避けきれねぇ~よ。

赤堀雅秋 監督作品
「その夜の侍」観ました!
あらすじ!
大都会の片隅、
小さな鉄工所を経営する中年男の中村健一は、
5年前に木島宏によって引き起こされたひき逃げ事件で最愛の妻・久子を失っていた。
それ以降5年の間、健一は、
事故の直前留守番電話に残された久子の声を繰り返し聞き、
久子の下着を抱きしめながら、
糖尿病のため止められているプッチンプリンを食べ続ける毎日だ…
日々の生活の中では、まるで抜け殻のような健一だが、
現在、
二年の服役を終え、タクシー会社で働く木島へ復讐することだけに情熱を燃やす…

やがて、
木島の元へ、
「お前を殺して、俺も死ぬ!
決行まで○○日!」
と書かれた脅迫状ととれる手紙が日々届き、
カウントダウンがはじまる…!
その件を知った、久子の兄・青木順一は、
健一の凶行を止めるべく、あれこれ手を尽くすのだが、
やがて、
被害者家族である青木も、悪魔のごとき理不尽な男・木島に
逆に脅迫され、
精神的苦痛への慰謝料100万円を要求される…
そんな中、
Xディである、久子の命日…
木島への復讐の日はやってきた!

まず、
余韻が長く残る作品でした…
その…いい意味でも
悪い意味でも…(-.-;)
とにかく、
山田孝之さんの最近の役どころがそのまま今回も!
(勇者ヨシヒコはカウントしてませんからね(●´艸`) )
むしろ、
鬼の理不尽野郎は、義兄役の新井浩文さんでもこなせた気がしますが、
本作は、山田芝居炸裂でした!
私は、劇団「THE SHAMPOO HAT」を知りません
なにせ今年の観劇はわずかに1度きりですし'`,、ヾ( 〃∇〃)ノ'`,、
ただ、
映画に関しては、ストーリーとかなんとかより
堺雅人さんと山田孝之さんの芝居!
山田さんは慣れた感じのキャラで
堺さんも意外にも、合ってるキャラでした!
キャスティングの妙だと感じますよ!

しかぁ~~~し!
実はそこにばかり目がいきそうな本作なんですが、
この2名を取り巻くキャラクターたちの芝居はかなりいい感じです!
健一の義兄・青木は、健一に久子を忘れさせようと
同僚である川村幸子と見合いをさせるのですが、
健一に簡単に断られてしまいます。
もちろん、
これから復讐で殺人を犯し、自らも死のうとしてますので、
興味ないわけなんですね。
幸子もそんなところは知っていて、
青木からの頼みを断れず付き合ってる感じなのですが、
ラストには、自ら健一に近づくシーンとかがあって、
出会いからしきりに、
「他愛のない話をしたい」といい続けているのですが、
ラストでは自らの遺志により、
本当に他愛ない話で健一とコミュニケーションをとるのですね。
かなり重要かつ、惹かれるシーンでした!
軸となっている二人の役者をうまく引き立てている一人でした。

また、
木島に言いがかりをつけられて手籠めにされる関由美子も不思議なキャラでしたね
狭いアパートに、かわいい黄色のソファを置きたいと
小さな夢を抱き、交通整理のバイトをする彼女に、
ソファー代が入った財布(これも黄色)を奪われ、
返して欲しければヤらせろ的に脅かされ、
で、ヤられちゃう気の毒な女の子なんですね。
たぶん
財布もソファーも黄色なんて、
幸せになれる風水か何かを懸命に信じて
小さな幸せを求めて健気に生きている女性なんでしょう
それを悪魔に簡単に踏みにじられてしまいながらも、
そんな悪魔と離れられなくなる心情を上手に表現してました。
なんか、とても尽くすんですよね~~由美子って。+゚(゚´Д`゚)゚+。
この鬼め!
(私、関由美子役谷村美月さんとは「おろち」でワンシーン共演してます'`,、('∀`) '`,、)
見えづらく書いてます
そんな細かいいいシーンがかなりあります
さすがに舞台演出家です。
結構魅せてくれます。
ラストシーンは色んな解釈が出来ると思いますが、
健一が、あるレベルで己に決着をつけて、
一歩進んだと思いたいですね…
なにせ、
理不尽な暴力は、ある日突然、自分らの身にも降りかかりますからね。
被害に遭った者や、その家族の未来に希望が存在してほしいもんね。
しっかし
最初から最期までプッチンプリンがレギュラーで出てましたけど、
グリコプレゼンツですか?'`,、('∀`) '`,、
ということで、
上映劇場は非常に少ないですけど、
出会ったら確認して欲しいですね~~~。
