好きなもの…

内田けんじ監督作品
「鍵泥棒のメソッド」観ました!
あらすじ!
35歳にしてアルバイト探しの日々を送る、売れない俳優桜井武史。
なんと自殺にまで失敗してしまう。
財布の中のわずかな小銭で、思い立ったまま出掛けた銭湯。
隣に座った男から、こっそり石鹸を盗み取ろうとするが、男に手を弾かれてしまい、
石鹸は床を滑り、見た目羽振りのいい男、コンドウの足元へ!
その瞬間、コンドウは石鹸を踏み、桜井の目の前で派手に転んでしまう。
コンドウは、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。

その拍子に桜井の元へと転がってきたコンドウのロッカーの鍵。
桜井は衝動的に彼の鍵と自分の鍵を交換してしまう。
やがてコンドウに成りすました桜井は、彼の家で大金を発見!
実はコンドウはプロの殺し屋だったのだ…!

とにかく、クスッ!って笑いの多い作品でしたね。
内田監督の割に、アッサリとわかりやすい一本です。

まぁ~、主要キャラ3人が上手く噛み合ってて、
特に広末涼子さんは可笑しかったです。
雑誌の編集長をしている彼女に部下が、
アルバイト募集広告の内容はどうしましょう?と尋ねると
広末さん演じる「水嶋香苗」は
「健康で努力家の人」と答えます
その後すぐ、
いきなり彼女は、結婚をすると言いだし、
まだ、相手はいませんが…と続ける…
さらに、
スタッフたちに、結婚相手の紹介を頼むわけですね。'`,、('∀`) '`,、
おおまじめに!

なんともアナーキーな女性に思えますが、
几帳面ですべて計画通りに進める才女なんですね。
素っ頓狂なこと言ってるのでゎないわけです。
しかも、部下たちに頼んだ結婚相手の条件も
″健康で努力家”だったわけです。
で、
ここが物語のプロローグとしての伏線となります。

後に、病気療養中の父の見舞いで訪れた病院で、
記憶を失ったコンドウと出会うわけですが
道を尋ねてきたコンドウの事情を知った香苗が心配して病状を尋ねると
コンドウは「健康そのものだそうです!努力してみます!(記憶の回復に)」というセリフに
香苗は自らの結婚相手候補としてロックオンしてしまう妙が実に面白かったですよ!
よく考えられながら物語が進んでいました。
さすがに内田監督です!
オチもいくつか用意されていて、
全編にちりばめられた伏線がオチに軽快につながっていきます。
香苗は、家族に(特に姉に)
結婚を恋愛を経てしようなんて幻影もいいとこだ的なセリフを浴びせられるのですが、
ラストシーンで見事に自ら立てた結婚計画が正しかったことを証明します。

また、
とんだロクデナシだった、堺さん演じる桜井にも、
ハッピーエンド?らしきものが用意されていて、
誰もが幸せへと歩き出すラストとなっていました。
ただ一人、
今回の事件の発端となった
殺し屋のターゲットである、社長の愛人だけは
恋愛というものを最後まで幻想と思っていて、
彼女だけは幸せなラストを迎えられませんでした。
愛は地球をも救いますね~~~ヾ((○*´∀`*))ノ゙
なんとなくノリが三谷さんっぽかったり、
プロット自体が、散々使いまわされたネタだった割に、
上手い肉付けがされていてよかったと思います。
期待してなかった分、かなりの満足度ではありました。
また
どういう訳か、クライスラーやアストンマーチンといった
高級車がゾロゾロ劇中に出てくるのですが、
クライスラーをぶつけて停めるとか、
貧乏人なのに豪気!;;:+*(●´∀`人´∀`●)*+:;
だからコイツって貧乏人なんだなって感じに笑いましたよ!
しかし、
はたして映画館で観なければならないかというとそうでもありませんが…
上映時間も128分と、お手頃ですので、
一人でもカップルでも、
ほっこり出来そうな一本としておきます!

タイトルのメソッドって、
たぶん、負け組の主人公が、たまたま売れない役者で、
殺し屋と人生を入れ替わったことにより、
殺し屋になりきる!(内からそのキャラになりきる!)
そんな流れを
「メソッド演劇理論」に基づき切り抜ける!
そんな意味ではないでしょうかね?(●´艸`)
(主観ですから他所で言わないでね(_△_)ノ彡)
