瀬戸は日暮れて… | 真夜中のキャプチュード

瀬戸は日暮れて…













ももへの手紙










沖浦啓之監督作品








「ももへの手紙」観ました!





















あらすじ!





調査船に乗る父親の事故死により、天真爛漫な母・宮浦いく子と共に

母方の実家がある、瀬戸内海にある汐島へ引っ越すことになった12歳の宮浦もも。



父が亡くなる直前、

ささいな喧嘩が原因で、父との間に溝が出来たまま永遠の別れを向かえたもも。

亡き父の机から出てきた

“ももへ”とわずか三文字だけ書かれた手紙…



汐島へと向かうフェリーで…





島へと向かうフェリーでその手紙をながめるももの元へ、

空から3粒の水滴が落ちてくる。


そして、

何故かもも親子の後を追うようについてくる水滴

はたして、その正体とは?



ももと、母いく子





























瀬戸内海が舞台で、

  もののけ姫の安藤さんが作画監督

    魔女の宅急便の大野さんが美術監督と

かなり、ジブリ色が濃い作品でした。


母の実家へ戻ったもも




特にクライマックスは、台風接近で嵐の中、ももが島から開通前の海道である大橋を使い

医者を呼びに向かうシーン。


まるでポニョの世界観と、

   ポニョのエピソードそのものなファンタジー作品って印象でした。



汐島には海道が出来、便利になる反面、通行が増え島が荒らされる心配もある


ノスタルジックな島の街並みは、

その作品性と相まって、とても丁寧に描かれ、

大切に創られたことが容易にわかりますね。


どこか懐かしい原風景が丁寧に描かれています。




つまり、

長い年月をかけ仕上げた良質な作品であることが
             一目でわかるということですね~~
                      +゚*。:゚+(人*´∀`)ウットリ+゚:。*゚+.


ただね、

最初の水滴が空から落ちてくるシーンで

妖怪3人が何者か?

どこから、何の目的で現れたのか?

そしてそこから

オチも、

そして、何が“ももへの手紙”なのかもが、

         開始わずか10数分でわかってしまった点…


もうね、


    まさかと思いましたよil|li(;-_-;)il|li


でね、

 ラストまで観て、

  えぇぇぇぇぇぇぇぇ!やっぱりそこなのぉぉぉぉ!( Д )~゚ ~゚
                    ズガ~~~~~ン爆弾

   …って感じでしたよ


唯一

  残念と思われた一点ですかね?(ll'∀')

     (実際には、そこまで薄っぺらな作品ではないですからね!私がへそ曲がりなんだと思います。)



本の中に描かれた妖怪をモデルに具現化された3人
  


そして作品観なんですが、


※父が不慮の事故で、突然の他界

※母親が愛する夫を失った悲しみを引きずるも、
           子供を鷹揚に見守り続ける点

※主人公は父親の死を独りよがりな視点で受け止めている点

                   など、




「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
に多くの共通点を見つけることができますね。

ただ、

トム・ハンクスに比べ、

ももの父親ってのは結構、子供との約束を簡単に(大事な意味を忘れてて)反故にしちゃう、

それにより、子供から軽蔑されちゃうとか、

かなり尊敬され愛されていたアメリカ人の父親像である

    トム・ハンクスの父とは正反対な点が、
          日本のお父さんって感じでそれはそれでよかったですけどね。


妖怪たちの弱みを握るもも


       



もうね、

何がイイってね、

監督が愛してやまない(であろう)瀬戸内の原風景は最高でしたよ!

私の中の瀬戸内って、

たぶん最初は大林監督だと思うんですね。

   「転校生」とかね。


本作でも、しまなみ海道の風景を忠実に描いた架空の島を舞台に、

都会から来た、内気なももが、父の死を乗り越え、場になじみ、自分を解放する家族の愛が描かれています。


大きく泣けたりはしませんが、

ほんのり、じんわりと良い作品です。


軽く頭の弱いマメ



そして本作、

トトロと一緒で、妖怪の出てくる意味、

人が、最大限に努力しても、どうしても届かない場合、

そこには奇跡の力の発動がある。



いい味だしてる3妖怪たち




奇跡は願うものの元へと必ず訪れるという願望。


それらをクライマックスで最大限に表現できていると思われます。




嵐の中、

開通前の橋を使い、

喘息で苦しむ母のため、医者をむかえに島を出るもも。


もも、走ってばかり


天のルールで、本当は人の生き死に関わってはいけない妖怪たち



しかし、

ルールは破られ、

イワ・カワ・マメの妖怪3人は島の精霊や、古くから島に棲む妖怪らを率い

合体してももを雨風から守り、無事に橋を渡らせる


まさに21世紀の百鬼夜行はこんな!といった表現・演出は素晴らしいと思いましたよ。



島には古くから妖怪たちが巣食う




つまりね!

鑑賞後の充実感がジブリ並なんですね~~~!

   (ただこのシーン、やはり平成狸合戦ポンポコのワンシーンを思い出しますが…)




まぁ、どことなく何かを参考にして(●´艸`)


   それでいて懐かしく、



  うむ、損しない、及第点の出来だと思いますよ。えぇ!+.(*ゝд・)b゚+.゚























天に手紙を送る踊り