今年いっぱいで廃業するという紙箱屋さんから化粧箱が1080個届きました。

 

ボクが珊瑚模型店に勤務していた頃からお付き合いのある箱屋さんで、開業以来ずっと使い続けてきたこの箱ももう使えなくなる訳であり。

 

化粧箱はいわばメーカーの顔ですから、市販のプラスチック製箱に大事な製品を入れるのも嫌だと考え、廃業を伝えられたときに「ボクはあと何年この仕事が出来るだろうか」という処から計算をして2400個を注文。

 

驚いた箱屋さんから電話があったので「ウチはそちらのあの箱でないと嫌なんです。顔ですからね。だから廃業するまで使い続けたいんです」と云ったら感激してくれて、「とても有難い話ですが、年内にそれだけの数は作れないので分納にさせて欲しい。長年のお付き合いですから、これを最後の仕事にします」という事で今日、その分納分が届いた訳です。

 

結果として今年いっぱいで廃業は出来なくさせてしまいました。

思えばモデルワーゲンの最初の製品「上芦別の9200」から30年間、廉価版の袋入り以外は製品をこの箱に入れていた訳で、このような手張りの箱を作れる業者はどんどん廃業しているそうです。

だいぶ前になりますが、信州の或る箱屋さんが仕事を貰おうとして来られたとき、この箱を見せたら「とてもウチでは出来ません」と驚いていたほど。

 

二階の倉庫はこの箱が占領しますが、モデルワーゲンが廃業するまでは何とかこの箱で出荷できると思います。