【インドネシア】世界最大のパームヤシ農園、カ島に計画

 アプリアント農業相は、カリマンタン島の850キロメートルにわたるマレーシア国境沿いに世界最大のパームヤシ大規模農園と精製工場を開発する計画を示した。2010年に生産を開始し将来的に年産270万トンを目指す。バイオディーゼル燃料への転用も視野に入れるという。向こう5年間に5兆5,000億ルピアを投じ50万人以上を雇用するとした。

 アプリアントノ農相は、計画が違法伐採や国境線の移動などが伝えられるマレーシア国境地帯の監視とともに、両国での所得格差を埋める目的とした。18日付ジャカルタ・ポストが伝えた。

 農業省は、開発のための内外投資誘致や苗・農機具の供給などの調整機能を担う。また国境沿いの土地の一部はゴム農園とし、年産13万5,000トンとの見通しを示している。

 総投資額は、周辺産業も含めて2010年までに5兆5,000億ルピアが見込まれるが、外国投資家は地場投資家との合弁を組む必要があるとした。

 同相は、最終製品を外国に輸出するか、国内でバイオディーゼル燃料開発に充てることも可能として、農園の展望は明るいと語っている。

 造園計画はまず、西カリマンタン州のサンバス、ブンカヤン、シタン、サンガウ県と中部カリマンタン州カプアス県で開始する予定。労働移住省が労働力の確保、林業省が土地取得、公共事業省が道路敷設などを担当する。ファミ・イドリス労移相は、ジャワ島の失業者や農業従事者の移住を計画していると語る。

 ■バイオディーゼル利用

 農業相は造園規模を示していない。ただクスマヤント研究技術担当国務相は先ごろ、2025年までのエネルギー政策青写真に盛り込まれた、2010年の自動車用ディーゼル燃料消費全体の2%(72万キロリットル)をパーム原油(CPO)を原料としたバイオディーゼルで賄うと仮定した場合に必要なプランテーション農園は20万5,000ヘクタールに上るとの試算を示している。農業省によると、現在国内のパームヤシ農園の総面積は400万ヘクタール。

 クスマヤント国務相の試算は、バイオディーゼル生産に必要なCPO総量を72万トンとして算出されたもの。この際の雇用数は、農園で10万人、バイオディーゼル工場で5,000人としていた。

 アプリアントノ農相が提唱する農園は、生産量で3.75倍、雇用数で5倍の規模となる。


 またクスマヤント国務相は、農園はカリマンタン島、スマトラ島、パプア島に分けて開発を進めることが可能で、所得を公平に配分できるほか、政府の長期政策やユドヨノ大統領による農林水産業の再生計画にも沿い、石油燃料補助金の削減に通じるものと指摘。失業低下にもつながり、現政権がバイオ燃料を政策のひとつとして推進するべきだとの立場を示していた。

 昨年の国内のCPO生産量は、前年比約5%増の1,030万トン。農業省は、今年の生産量として同27.67%増の1,315万トン、2006年には6.16%増の1,396万トンに達するとの見通しを示している。
(NNA) - 7月19日10時30分更新