http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050517-00000015-nna-int
パーム油を利用した代替燃料の開発・増産計画が今年から本格始動する。政
府は2012年までにバイオディーゼル燃料向けヤシの作付面積を今年見込み比
15倍に拡大する計画だ。代替燃料の開発加速で、同年までに軽油消費量の1割
をバイオディーゼル燃料で賄い、原油輸入額を年間500億バーツ削減するほか、
農家の安定的な収入確保の狙いがある。バイオ燃料の開発計画は17日の閣議で
承認される見通しだ。
16日付各紙によると、ピニット副首相はヤシの作付面積拡大や研究開発(R&D)
を2005~12年の8年計画で推進していく方針を打ち出した。17日に行われる移
動閣議(東北部ブリラム県)で承認される公算が高い。作付面積拡大の対象と
なるのは現在、パラゴム、ドリアンなどを生産している南部と東部の7県(ト
ラン、パンガー、スラタニ、チュンポン、ラノン、チャンタブリ、トラート)。
南部の対象地域で生産しているゴムは東北部へ移管する計画だ。
バイオ燃料開発計画の初期投資額は13億バーツ。8億バーツをヤシの作付けや
種子購入に、5億バーツを研究開発(R&D)費用に充てる。農業・協同組合省
は6カ月以内にヤシの作付面積の区分けや品種改良などの計画を取りまとめる。
栽培は段階的に実施し、12年には作付面積を今年見込み比15.3倍となる6,400
平方キロメートルまで拡大する方針。うち1,280平方キロメートルは近隣国で
栽培する。

■12年に軽油需要の1割供給
12年には日産850万リットルのバイオディーゼルの生産が可能となり、軽油市
場(1日当たり850万リットル)の1割をバイオ燃料で代替できる公算だ。日産
10万リットル規模のバイオディーゼル工場を3カ所建設する計画で、07年初め
の販売開始を目指す。すでに、国営石油PTTが1リットル当たり15.5バーツで
購入することに合意している。販売当初は軽油への混合比率を5%とし、12年
までに10%に引き上げる。財務省は特別目的会社(SPV)を設立し、パーム油
農家への融資供与などを手掛ける。

■民間投資も加速
民間部門のバイオ燃料開発も加速している。ピニット副首相はバイオ燃料関連
の総投資額が少なくとも1,300億バーツに達すると予測している。政府はバイ
オ燃料の開発を東北部でも推進しており、代替燃料の原料となる植物「ジャト
ロファ(Jatropha)」の栽培を強化する。
また、17日の閣議では省エネ対策として、◇時速90キロ以下で走行する◇午後
12時~午後1時の間はエアコンの電源を切る◇午後8時45分以降は1戸につき電
灯1個を消す──の3方針を閣議に提出する計画だ。


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パームとジャトロファの両方で行くのはバランスの取れた良い方向だと思います。国王が本気なので、是非上手くいって欲しいと思います。