2年前に癌で闘病していた私が、今度は同じく血液の癌になったハルの闘病を支えることになりました。


私は闘病中にしんどいときは家事も出来なくて、自分は迷惑をかけるだけで何の役にも立たないなと思っていました。

そして治療が怖くて怖くて逃げ出したくなり、我儘も言いました。

今やガンは治る病気と言われているので、「でも治るんでしょ?今は昔みたいに抗ガン剤の副作用もキツくないんでしょ?」とよく言われます。
世間では、ガンはけっこう軽い病気なんだなと思います。

治療中は主人に八つ当たりをすることもあって、「こんなハズレの妻で申し訳ないな。主人に迷惑をかけて結局治らないのなら、早く死んだ方がいいんじゃないか。そうすれば主人はまだ誰かと出会い、もう一度幸せになれるかもしれない」
そんなことを考えていました。

ガン患者はポジティブでいつも明るく弱音を吐かないのがいい患者の姿という風に描かれているのを目にしますが、実際には中々そういう風にはなれません。
体調はどう?と聞かれても、「大丈夫」としか答えられません。
誰かが黙って聞いてくれるなら、愚痴や弱音を吐きたいです。
堂々と泣きたいです。
私は怖がりのあかんたれなので、嫌だ嫌だとジタバタしたいです。

主人は、「ただ居てくれるだけでいい」といつも言ってくれます。
一緒にいるだけで幸せだと。
その言葉を素直に受け入れられるときもあれば、そうでないときもあります。
私と出会ってなかったら、こんな思いしなくてよかったのにとか
もし別の誰かと結婚していたら、今頃平凡で幸せな日々を送ってるかもとか
考えても仕方ないことを考えたりします。
そんなことを考えながらも、なにかしら大変な思いをしている人はたくさんいて、意外と平凡というのは難しいことだとも思っています。

ネガティブなことは、今でも考えてしまうことには変わりありませんが
「ただ居てくれるだけでいい」っていう言葉が、本当なんだとハルが教えてくれました。

ハルの闘病中はできるだけハルから目を離したくなくて、友達の誘いも全て断り、食料品の買い物すらほとんど行かなかったし、細切れの睡眠で体力的にはけっこうしんどかったです。
ハルのためというより、自分がハルと離れたくなかった。
できるだけ長い時間、ハルを見ていたかった。
大切なハルを近い将来失うかもしれないという怖さ、ショックが大きくホルモンバランスが崩れてしまいました。
ハルが生きていてくれるなら、そんなことなんでもなくて。
ハルが少しでも楽になったり、喜んでくれるなら何でもしてあげたかった。

きっとそれは、主人が私に対して思う気持ちも同じことなのかもなぁって思いました。