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以前、大阪で連れて行ってもらった焼肉店に
サガリなるメニューがあり
食してみたところハラミのような食感で
非常に旨かった。

その店のオヤジさんの話だと
実はサガリもハラミも同じ横隔膜の肉のことで
土地によって呼び方が違うだけなんだそうだ。

ところが....
東京に戻ってその話を知人にしたところ
いやいやサガリとハラミとでは
肉の部位が違うと言うのだ。
 
横隔膜の背中側がハラミで
お腹側がサガリなんだとか………。
 
「ホラ、牛は四足だろ。
お腹側はぶら下がってるだろ。
だからさ、サガリって言うのさ。」
 
ナルホドと思わせる理由までつけて説明してくれた。

でもちょっと待てよ。
確かにお腹側がぶら下がっているから
"サガリ"
というのはわかる。
でも"ハラミ"って漢字だと"腹身"だよな?
なんで"腹身"がお腹側じゃなくって
背中側なんだ???

気になっていろいろ調べてみたら
新たに他の説も見つかった

横隔膜周辺の肉の総称がハラミ
そのハラミの肋骨側をサガリ
背骨側はカクマクと呼ぶ
というのだ
 
カクマク?という聞いたこともない
部位の名前まで登場してきた。

う~ん………
どうも横隔膜あたりの事情は
かなり混乱していて
複雑そうな気配なのである。
 

さてさて
冒頭からこんなハラミ話?になった原因が
今日のランチを食べた上の写真の店
 
「浜松町 牛たん炭火焼 利助」
 
 
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500円の昼ランチ
辛口ビーフカレー定食と麦とろ定食
が売りの店なんですが・・・・・
 
よく見るとメニューの下の方に
冒頭の話題と共通する単語が記された
この店の隠れ人気ランチメニューがあるんですが・・・・
見えますか~~~?
ハイハイっ!そうです!
それなんです!

牛ハラミ定食(900円)

500円ランチの倍近い値段にも関わらず
この店に来た客のおそらく半数近くが
この牛ハラミ定食をオーダーしていると
思われる人気メニューです
(給料日前は少し減るかも???笑)
 
その人気の理由を
これからとくとご説明いたしましょう!
 
まず最初にお断りしておきますが
この牛ハラミ定食というメニューから
ふつうの焼肉屋のハラミを想像すると
あなたはとんでもない過ちを犯すことになります。
 
もし私がこの店の人間だったら
牛ハラミ定食とは命名せず
別の名前でメニューに表記するはずです。
そのメニュー名は後に発表することにしましょう。

店に入るとフロア担当のおねえさんに座る位置を指定されるので
その指示に従いましょう。
一人だったらまず間違いなくカウンターに隅から順番に座るよう
指示されます。
 
たまにワガママをいう客がいます。
 
一人なのにテーブルに座りたいとか言って・・・
 
そうするとカウンター内で無言で調理している大将に
するどい視線で睨まれるので
怖いから止めましょう(笑)

さて
牛ハラミ定食を注文します。

最初に出て来るのが
熱々のテールスープ!
 
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大き目なお椀サイズの器になみなみと注がれた
過激に熱いテールスープです
さすがにテールは入ってませんが
テールの旨味が凝縮された
熱々のスープを堪能しながら
ハラミが焼きあがるのを待ちます。
 
ハラミが焼きあがる直前を見計らうかのように
フロア担当のおねえさんが
御飯を運んできます。
これがまた嬉しいことに
丼いっぱいの麦飯!
 
テールスープといい麦飯といい
やはりここは仙台発祥
牛タンのお店なんですね!
 
そしていよいよ
焼きあがったハラミの
登場です!

ジャ~~~ンっっ!!!
 
 
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なんとっ!
200gステーキ級のハラミがカットされて登場!
厚さも2cm近くあるヘビー級ハラミなんです!
これに塩もみされたキャベツサラダが付け合せでついてきます。

焼き加減もミディアムレアで最高!
ハラミって分類的にはホルモン(内臓肉)だから
質の悪い肉だと独特の臭みがあるんだけど
ここのハラミはそんな心配は一切無し。
上質なステーキを食べているような食感です。
 
だから私だったら絶対
「厚切り牛ハラミステーキ定食」
と命名するであろう
肉好きキラーな究極のランチメニューなのでありました。
 
ごちそう様でしたっ!
 
 
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しかしどうも気になるのが
冒頭のハラミとサガリの呼び方について・・・
 
東京ではハラミという呼称が一般的で
サガリという呼称はあまり浸透していないでしょ
にもかかわらず
東日本ではサガリ
西日本ではハラミと呼ぶ
なぁ~んていう驚き桃の木な説まで飛び出す始末で・・・・
 
それなら東日本の代表都市
仙台の牛タン屋が出すこの牛ハラミ定食は
本来は牛サガリ定食と呼ぶべきなのか?

さてさて本日私が食べたこの定食の肉は
はたしてハラミなのか
それともサガリなのか
あるいはカクマクなのか???

秋の夜長に
謎は深まるばかりなり。
 
まあ、旨かったんだから、どっちでもいいんだけどね(笑)