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悪魔が再び耳元で囁きました………



binpakuです。



冷たい北風の中を、一晩中舞う様に降り続いたNovember Rainが止み………重たい灰色の雲間から一筋の朝日が眩しく差し込んで来た頃………




"ヤツ"




は突然
やって来ました。




"ヤツの声"が、私の思考を妨げます。



"……食べ…食……る……食…る……じ…ろ…食べ……二………郎…食べ……二…… 郎…………二郎………



ベッドから抜け出し顔を洗っている時も………



遅い朝食をとっている最中も………



溜まっていた仕事メールの確認作業中も………



"ヤツ"はずっと、私の耳元で囁き続けました。



"……食べ…食……る……食…る……じ…ろ…食べ……二………郎…食べ……二…… 郎…………二郎………



気がつくと私は、
その声に導かれるかのように
"ヤツ"
が棲む場所へ……

静かに歩き始めていました。



そして………









しばらくぶりに私の前に現れた
"ヤツ"
は、見た目の美しさとは裏腹に、今までで最も出来の悪い



"最悪最凶のヤツ"



でした。



スープは最初からぬるく、麺は茹で過ぎでふやけ気味……



冷めたスープに大量の豚脂の塊と野菜、そしてぶよぶよの麺が導く先に待っているものは



………苦悩…………



途中で何度となく挫折しそうになりながら、耐えて耐えて耐え抜いて、涙目で何とか完食。



あぁ……
本当に………
つらかった…………



途中、"ヤツ"の自信に満ちた笑い声が聞こえた様な気がします。



"お前はもう私の虜!どうせ別れられないさ!"



確かに今まで、幾度となく決別の意を表しながら別れる事が出来ず、だらだらとした
"関係"
だけを続けて来てしまいました。



でも………



今度ばかりは………



本当に別れる事が出来るような………



そんな気がするのです!



さよならスモジ!


さよならっ!
…私の憎い
……悪魔ちゃん