「東映の友」1962新春特別号より。


~印象に残る「故郷は緑・・・」

水木襄 交歓会から


去る10月5日に行われた水木襄交歓会は予想以上の盛会でした。

出席できなかった方、また出席した方にも、もう1度当日の模様を再現していただくため、懇談会の会員との一問一答を再録してみました。


北海道の印象は?

水木「まだどこも見てないのでわかりませんが…少し寒いようですね。」


映画会に入られた動機は?

水木「木暮実千代さんにすすめられてニューフェイスに応募したのが始まりです。」


水木襄という芸名はどこから?

水木「木暮さんが水木という名前が大変好きで、木暮さん自身、水木と名乗ろうかと思ってたくらいなんだそうです。

それを、ま、僕がいただいたというわけ」


デビュー作は?

水木「不敵なる反抗」

最近作の「故郷は緑なりき」についてはいかがですか?

水木「あの映画は佐久間さんが3年も前から考えていたものなんですが、会社の方針がアクション物中心でしたのでなかなか実現しなかったのです。

それがようやく叶って・・・

僕もチンピラ役やアクション物より純愛的なものをやってみたいと思っておりましたので一生懸命やりました。」


どんなところが1番むずかしく、また苦心されました?

水木「やはりラブシーンです。

特に清純な感じを出す、ということに気を使いました(一同ため息)」


佐久間さんとは「母子草」など共演作が多いようですが、どんな役で共演するのが1番いいですか?

水木「佐久間さんとは同期ですし、兄妹の役なんかもありましたが、恋人同士になる場合が1番やりいいですね(一同、キャッ!)」


御自分の映画を見てどう思いますか?

水木「肩がこります。自分のボロばかり気になって(笑い声)」


ファンレターは?

水木「1日200通くらい。

一応、全部に目を通してます。」


トニイという愛称は?

水木「学生時代、アメリカのトニー・カーティスに似ていたらしく、そこから…」


山城新伍さんに似てるって言われません?

水木「言われます。撮影所でも兄弟じゃないかって言われるんです。

全然関係ないですけど。」


ずいぶん髪が伸びてますね。

トコヤへは行かないんですか?

水木「南太平洋波高し」の撮影で丸刈りになったんで、いま伸ばしてる最中なんです。

いつもなら週2回位。」


お好きな食べ物は?

水木「別にありません。何でも食べます。」


お好きな色は?

水木「ブルー。特に明るい色 スカイブルーなど」


趣味は?

水木「音楽とスポーツ。特に水泳。」


女性の服装では着物と洋服どちらが好きですか?

水木「和服です。」


外国へ行くとしたらどこへ行きたいと思います?

水木「アフリカなんか行ってみたいな」(笑い声)


今までの主演映画で「少年漂流記」など冒険に満ちた役は水木さんにぴったりだと思いますが…

水木「さあどうでしょう。あのときはキャンプしているようなロケですごく楽しかったですよ。

あんなロケなら毎日でもやりたいな・・」


ではこのへんで。

(北海道「なよろ東映」機関誌より)

「東映の友」1961年10月号より。

デビューのいきさつから、「水木襄」という名前の由来。
これは興味深かったなぁ。
ところで「木暮実千代」とはどういう関係なんだろう。
親戚?じゃないよなぁ。
どこで知り合ったんだろう。

それにしても「水木襄」という俳優を知ってる人ってどのくらいかな?
もっと評価されていい俳優だと思うのは、僕だけだろうか?
「東映の友」には、「水木襄」の出演作品やインタビューが紹介されていて、当時の人気ぶりを窺い知ることができる。
ところが、いま「アマゾン」で「水木襄」出演作品を調べてみると、「特別機動捜査隊」や「恐怖劇場アンバランス」はともかく、「忍者部隊月光」のみ。
上記で紹介した「故郷は緑なりき」は、もちろん「少年漂流記」(1960)「決斗の谷」(1960)
デビュー作品「不敵なる反抗」(1958)
「母子草」(1959) 「スピード狂時代―命を賭けて―」(1959) 「ずべ公天使」(1960)

「若い涙を吹き飛ばせ」(1961)
(木暮実千代と親子の役。他に堀雄二や神田隆も出演。見たいなぁ。)

「坊っちゃん野郎勢ぞろい」(1961)
(この作品は特に見たい‼️)
「決斗の谷」(1960)
(この作品もぜひ、見たい‼️)

いづれも「東映の友」で知った作品。

これらの作品は、ソフト化もされてない!

「水木襄特集」と銘打って映画館で上映してほしいなぁ。
ホント、特集上映組んでほしい!
もし、そうなれば「10年以上、足を運んでいない劇場に足を運ぶのになぁ」
それと、「東映チャンネル」でぜひ、放送してほしい!
「故郷は緑なりき」つながりで
「東映の友」1961年も12月号より。