今日は特別な日です。






17年前の今日、世界で一番大好きだった人が、星になりました





17年前の今日は、土曜日でとっても天気のいい日でした。





雲一つない青空で。




午前中で学校が終わって、家に帰るといつも昼ご飯を作って待ってくれている母の姿がなく、家には誰もいなくてガランとしていました




その後すぐ、いつもは部活で夜に帰ってくるはずの兄が帰ってきました。



急いで家に帰れと先生に急かされて帰ってきたとか。




父の弟であるおじさんに連れられて、病院に向かう車中、7歳の私には父が退院するのだという予想しかできませんでした。





人がいずれ死んでしまうということを、死の存在を、幼い私は全く知らなかったから…




不思議なもので、病院が近づくにつれ、言葉に出来ない怖さが襲ってきていました




おじさんも兄も険しい顔で、病院につくなり兄と私は病室に走りだしました。





ガラス張りの部屋に、目を閉じて横たわる父。
泣きながら父の名を呼ぶ母




怒ったことの無い父らしく穏やかな顔で、大きくて細い手はまだ温かかった。



初めて目の当たりにする人間の死。





こんなに優しい人がどうして死んでしまうんだろう





神様はどうして、大の仲良しだった私と父を最後に会わせてくれなかったんだろう。




どうしてだろう。





もう父と話せないのだと思った瞬間、涙が出ました。




今、大人になって涙がほとんど出ないのは、あの時一生分泣いたからだと、時々思うことがあります。





最期のとき、冷たいジュースが飲みたいと、父と私が好きだったカップ入りのメロンソーダを一口飲んで、父は「おいしい」と笑ったのだそうです。





あれから17年。




父は今の私を見て、何を思うでしょうか。





懐かしいメロンソーダを飲みながら、祈ってみるのです。