髭は「後頭部の代わり」ではありません ― 性質が違うから、置ける場所も違います | DANA Plastic Surgery

 

「髭も使えます」という言い方が、ときどき「後頭部と同じように使えます」と伝わってしまいます。ここは訂正させてください。使えることと、同じように使えることは違います。後頭部の毛が基準になっているのは、安全域のなかで太さがそろっていて、カールも周囲と一致していて、扱いが読めるからです。

 

髭の毛は、そのほとんどの点で基準から外れます。毛幹は太めで、皮膚の下でのカールは強めです。これは欠点ではなく、体の別の場所のために育った毛の性質というだけのことです。ただ、その性質が「どこに置けるか」を決めてしまいます。

 

太さの問題は、まず前のラインから遠ざける方向に働きます。ヘアラインの前縁が自然に見えるのは、細い毛を不規則に並べているからです。そこに太い毛が入ると目につきます。ですから髭の毛は、中頭部から頭頂部のほうへ向けることになります。カールについては、まとめて一か所に置かず、後頭部の毛のあいだに混ぜていく形をとります。

 

休止期の割合については、少し補足が必要です。髭のある部位は頭皮より休止期の割合が高いとされていて、見えている本数が持っている本数の全部ではない、ということになります。ただ、その差がどの程度かは個人差が大きく、写真から数えられるものではありません。実際の本数は診察と当日の状況で変わります、というところまでが正直に申し上げられる範囲です。

 

ひと目で比較

  後頭部の毛 髭の毛 配置への影響
毛の太さ 細めから中くらい 太め 前方のヘアラインは避けます
皮膚下のカール 頭皮と一致 強め まとめず、混ぜて配置します
休止期の割合 低め 高め 見えている本数が全部ではありません

よくある質問

Q. 髭を頭に植えると、見て分かりますか。

A. 中頭部から頭頂部に、既存の毛に混ぜて配置した場合、日常の距離で見分けがつきにくいことが多いです。結果には個人差があります。

 

Q. 髭からどのくらい採れますか。

A. 密度と分布によって幅があります。写真からの見立ては目安にとどまり、実際の数は診察のうえで、当日の状況によっても変わります。

 

Q. 採取した跡は残りますか。

A. パンチの直径、採取する範囲、治り方によって変わります。前あごより、あご下から首にかけての部位が選ばれることが多いのはそのためです。

 

Q. 一度採ったら、その部位はもう使えませんか。

A. 休止期だった毛包があとから伸びてくるため、再度の採取が可能な場合があります。採った毛包が再生するわけではありません。