
□作品オフィシャルサイト 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
□監督 フィリダ・ロイド
□脚本 アビ・モーガン
□キャスト メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、オリヴィア・コールマン、ロジャー・アラム、
スーザン・ブラウン、ニック・ダニング、ニコラス・ファレル、イアン・グレン
■鑑賞日 3月17日(土)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
かつてアメリカ第16代大統領エイブラハム・リンカーンが言った言葉
「人民の人民による人民のための政治」。
この映画について言えば、
「メリルのメリルによるメリルのための映画」と言えるだろう。
イギリス初の女性首相として、様々な問題も抱え、また自身も誤解多き人物だったが、
そこは女性ながら、強大なリーダーシップを発揮した“鉄の女”マーガレット・サッチャー。
イギリスの財政赤字解決や、フォークランド紛争の勝利等、国民からの信頼も大きかった。
その半面で孤独な苦悩を抱える女性としての一面も持っていた。
見た目や所作が似ていると言うだけではなく、まさに在りし日の個性的なサッチャー首相を、
メリル・ストリープは当然のごとく演じ切っていた。
メリル好きの僕としては、決してお世辞ではなく、この映画はメリルのために
存在したと言って過言ではない。
数々の賞レースで常連組となったメリル。 この主演女優賞は2度目。
もっと取っているのかと思っていたのだが1度目は『ソフィーの選択』。
この映画からは実に29年経っている。 そのまでに『クレイマー、クレイマー』」(79年)で
助演女優賞を受賞している。 やはり常連組(アカデミー賞でのノミネートは最多記録の17回)と
いっても、オスカー獲得には彼女さえかなり長い時間を要しているのだ。
ただ、メリルの演技はいつもその凄さにただただ感嘆するばかりなのだが、
この映画の内容が果たして素晴らしいものだったかと言うとそうでもないだろう。
メリル1本で表現されている映画に、映画の深さもあまり感じない。
サッチャーの知らされざる世界とその孤独な人生に、観る側はどれほどの興味があっただろう。
ただ、メりルのオスカー受賞作品だということのほかに、どれほどサッチャーに興味を持っていたのだろう。
同じイギリス王室を捉えた映画としては、昨年のアカデミー賞で作品賞他輝いた
『英国王のスピーチ』からすると、その作品のクオリティは低かったと言うしかならない。