
□作品オフィシャルサイト 「はやぶさ 遥かなる帰還」
□監督 瀧本智行
□脚本 西岡琢也
□原作 山根一眞(「小惑星探査機はやぶさの大冒険」)
□キャスト 渡辺 謙、江口洋介、夏川結衣、小澤征悦、中村ゆり、吉岡秀隆、石橋蓮司、
藤 竜也、山崎 努、嶋田久作、近藤芳正、長嶋一茂、モロ師岡、 ピエール瀧
■鑑賞日 2月11日(土)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)
<感想>
どちらかと言えば女性目線で描いた『はやぶさ/HAYABUSA』、そしてこのあと
3/10から『おかえり、はやぶさ』が公開される。
この映画はやはり男(大人)目線で描かれた作品だろう。
はやぶさ関連の作品についてはあと1本公開が残っているが、僕的にはこの作品が好きだ。
一口に言って、まず渡辺 謙が主演であるということがくるのだろうが、その前に、
しっかりとした脚本が仕上がっていたことがいい作品に繋がった要因だと言える
それは原作者である山根一眞氏の原作の力も決して忘れてはいけないことだ。
とは言え、その原作は読んではいないのだが、山根氏の著書である「メタルカラーの時代」シリーズは
大好きで没頭して読んだことがあった。 日本の世界に通じる優れた技術と技術者に直接インタビューし、
生の声を伝えるそれらは本当に興味深いものだった。完成されるまでの技術者の苦労、
完成しても売り出すチャンスが簡単に与えられなかったこと等々、失敗の繰り返しが、
この一連のはやぶさの帰還に対する情熱や努力に表現されているのだと思えた。
先作『はやぶさ/HAYABUSA』でも一貫して描かれてきたこのプロジェクトに携わった人々の
様々な困難に苦労を一身に受け止めながら、自身も自身を喚起し、冷静かつ沈着でチームを
引っ張っていくプロジェクトマネージャー・山口駿一郎(渡辺謙)を中心に、はやぶさの
リアルな帰還に関わる人々の姿を浮き彫りにしていく。
特に藤中仁志(江口洋介)と森内安夫(吉岡秀隆)とのそれぞれの苦悩や葛藤、
そして二人の魂のぶつかり合いは先作にはなかった男の仕事を描きつつも、
中和剤としての松本(中村ゆり)や、ドラマに技術者の父・東出博(山崎努)をもちながら、
間接的にこのプロジェクトに関わった町の技術者としての貢献、また自らも新聞社の
科学部の記者の目を通してはやぶさの最後を自身の目で確認するという井上真理(夏川結衣)の
姿も存在感がある。 (夏川については先日、舞台を観たのでその印象も強く残っていたが)
この井上の息子と父であり息子のおじいちゃんである山崎努の存在も大きい。
(この作品の前に『キツツキと雨』で痔の大物役者を演じていたのを思い出し、ちょっと
噴出したが)
そして、全体の中で常にプロジェクトに携わる人たちを側面から支えていたのが、
藤 竜也が演じるところの丸川だろう
もちろん渡辺 謙の引率力もすごいのだが、脇をしっかりと固める山崎 努や藤 竜也の
演技力もこの作品を支える原動力になっていたことは間違いないところだ
監督は前作『星守る犬』の瀧本監督。 ハート・ウォーミングな映画を撮る人だなぁと感心した。
NASAのスタッフを相手に英語でネゴシエイトし合う渡辺 謙はやはりカッコ良かったなぁ
そうそう、ズラも違和感なかったし(笑)