バイナリーオプションと勝率の関係

「バイナリーオプションは勝てない」

 

そんなイメージを持っている人は多いのかも知れない。

 

良くいえば二者択一だが、悪くいえばトレーダー側に不利な丁半博打とも取れるからだ。

 

 

仮に勝率が五分五分の50%だとしても、ペイアウト率が50%以下なら、勝ち負けが半々なら取引を継続していくと資産は減っていく計算となる。

 

例えば下記を例としてみよう。

 

  • 権利行使価格は「A」「B」「C」「D」「E」と5つある
  • 今のレートは「C」のやや上あたりを推移していて、上昇傾向
  • Cより円安(上昇)なら1ロット600円(※予想通りなら、1ロット1,000円−600円=400円が利益、予想が外れたら600円が損失)
  • Cより円高(下落)なら1ロット500円(※予想通りなら、1ロット1,000円−500円=500円が利益、予想が外れたら500円が損失)

ここで注目が、上の赤字のオプションだ。

 

現在レートよりも円安の権利行使価格となるCで、さらに上昇トレンドなら、予測通りとなる確率は高い。

そしてバイナリーオプションで定番となる「低倍狙い」は、利益率は低いものの、高勝率に期待した戦略である。

 

 

元手は1万円から始めて、このオプションを勝率50%で20回取引すると、このようになる。

 

【勝率5割】

勝ちトレード:利益は400円×10回=4,000円

負けトレード:損失は500円×10回=−5,000円

【結果】

10,000円

+4,000円

−5,000円

合計 = 9,000円

 

この結果から分かることは、バイナリーオプションで利益を積み重ねるには、確実な利益を狙う低倍狙いは外せない戦略だが、勝率5割では収益化できないことになる。

 

続いて、勝率6割と7割の例を見ていただきたい。

 

【勝率6割】

勝ちトレード:利益は400円×12回=4,800円

負けトレード:損失は500円×8回=−4,000円

【結果】

10,000円

+4,800円

−4,000円

合計 = 10,800円

 

【勝率7割】

勝ちトレード:利益は400円×14回=5,600円

負けトレード:損失は500円×6回=−3,000円

【結果】

10,000円

+5,600円

−3,000円

合計 = 12,600円

 

ご覧のとおり、勝率6割以上ならバイナリーオプションで勝ち組になる。

(※あくまで購入額を600円とした例の場合)

バイナリーオプションこそ勝率に執着すべき理由

FXは流動性のある通貨ペアはスプレッドが狭く、ドル円なら0.2銭の業者が主流だから、取引コストはそれほど意識する人も多くないかも知れない。

なんせ1万通貨の取引で、0.2銭なら取引コストは20円しかかからないからだ。

しかし激しく変動している局面とか、通貨ペアによっては、1万通貨で100円以上かかったりもする。

 

証券会社にはシステム開発から人件費まで運営コストがかかり、それを何で埋めるかというと、FXでいうスプレッドなり、取引コストを徴収することで成り立っている。

 

FXではコストを意識しにくいが、実はFXでもバイナリーオプションでも、勝ち組にするには勝率を上げることが重要といえるだろう。

ただしFXではたくさん負けても、小さく損切りしつつ1回のトレードでピップスを伸ばせれば、収益化は可能だ。

 

バイナリーオプションでコツコツ負けて大きくドカ勝ちをするには、高倍狙い(低価格オプション狙い)を組み合わせる必要もあるが、塩漬けできるFXと違い、バイナリーオプションの取引時間は最大2時間ないし3時間の制限がある。

 

そのためFXよりも、コツコツ負けて大きくドカ勝ちする手法は難しいといえるだろう。

安定した利益を求めるなら、日々の損益データをExcelなりに入力し、収支と勝率の推移を追うことが重要といえるだろう。

取引実績から業者を選ぶのもひとつの手

各証券会社では金融先物取引業協会により、取引実績の公開が義務化されており、各社のホームページで確認することができる。
これらをまとめたデータが、同協会より毎月公開されている。

 

 

このデータを見ることで以下が分かる。

  1. 顧客損益率
  2. 損失顧客率

顧客損益率=a/b×100(%)

a=会員が顧客に支払ったオプションプレミアム+会員が顧客に支払ったペイアウト額

b=会員が顧客から受け取ったオプションプレミアム+会員が顧客から受け取ったペイアウト額

 

損失顧客率=a/b×100(%)

a=期間中の取引による損益合計がマイナスとなった顧客数

b=期間中に取引を行った顧客数

 

つまりざっくりいうと、

  • 顧客損益率が高い=業者から利益を得たトレーダーが多い
  • 損失顧客率が低い=損失となったトレーダーの数が少ない
このようなデータが分かるため、どの業者でラダーオプション、レンジオプションを狙うと利益にしやすいのか、目星を付けるのに役立てることが可能となる。
 
バイナリーオプションは、海外で詐欺業者が蔓延し世界的に問題になったこと、そして過度の短期取引によるギャンブル的な取引が横行したことで世界的に規制となり、アプリで取引できなくなった経緯がある。
 
しかし勝ち組トレーダーは存在しており、勝ち組トレーダーは税制が優遇された国内業者を使うことは明確だ。
 
バイナリーオプションで稼いでいるトレーダーは、GMOクリック証券のTrade Island(トレード・アイランド)の「ランキング」で見つけることができる。
私自身、モチベーションUPのために定期的にチェックしている。
 
バイナリーオプションは善か、悪かをまとめると、勝率50%で収益化が難しくなるのは設計上で仕方がないことだが、勝ちやすい業者を選び、取引する時間帯などの勝ちパターンを身に付けることで、十分収益化できる金融商品であると筆者は考えている。