ご心配おかけしましたが、なんとフッカツってことで。
忙しいのは忙しかったんだけど、
スマトラ沖地震で、ちょっとダメージ受けたかも。
それから、
24日に金城次郎さん(沖縄の陶芸家)、
26日に石垣りんさん(詩人)と、
とても好きな人が続いて亡くなったのも、きつかったかな。
12月には、たいせつな忌日も続くので。
ぼくは現実社会ではけっこうケンカっぱやかったりするんだけども、ヘンなおっさんなので、夜中に詩を読んで泣いてたりする。
石垣りんの詩は、教科書で知ってちいさな衝撃を受けた。
当たり前の言葉だけで、こんなに当たり前ではない気持ちをかきたてられるということに。
同級生たちから囃された。ぼくの名前、音読みすると、「石垣りん」とよく似てる。
詩集も買った。『石垣りん詩集』、『略歴』
じつにまっとうで健康な批判精神。学んだことは少なくない。
定年まで日本興業銀行に勤めたことは、ずっと知らなかった。
自宅が、ぼくが東京にいたころ住んでいた場所の、すぐ近くだということも初めて知った。
金城次郎さんの作品は、2つだけ持ってる。
ちいさなものだけれど、やっぱり「ちがう」。
もう息子さんの代になっていたから、ご本人には会っていないのだけれど、あちこちで評判はよく聞いた。(ぼくは、けっこう重症の沖縄病患者なので)
壺谷焼、そして読谷焼の展開にとって金城さんの存在がどれだけ大きかったか。それは、専門家が書くだろう。
ぼくは、ぼくの「沖縄」のひとつの象徴的な手触りとして、金城次郎の焼物(やちむん)を、いつも机の傍に置いている。それだけでいい。
体調がいまひとつだったこともあり、うまく書けなかったのだけれど、ささやかな追悼の意を込めて。
『石垣りん詩集』から、「表札」。
自分の住むところには
自分の表札を出すにかぎる。
自分の寝泊まりする場所に
他人がかけてくれる表札は
いつもろくなことがない。
病院へ入院したら
病室の名札には石垣りん様と
様がついた。
旅館に泊っても
部屋の外に名前は出ないが
やがて焼場のかまにはいると
とじた扉の上に
石垣りん殿と札が下がるだろう
そのとき私がこばめるか?
様も
殿も
付いてはいけない、
自分の住む所には
自分の手で表札をかけるに限る
精紳の在り場所も
ハタから表札をかけられてはならない
石垣りん
それでよい。
そしてもうひとつ。「幻の花」。
庭に
今年の菊が咲いた
子供のとき
季節は目の前に
ひとつしか展開しなかった
今は見える
去年の菊
おととしの菊
十年前の菊
遠くから
まぼろしの花たちがあらわれ
今年の花を
連れ去ろうとしているのが見える
ああこの菊も!
そうして別れる
私もまた何かの手にひかれて
・・・なべての「ゆくもの」に向けて、静かな心で、手をあわせます。
「ありがとう」
忙しいのは忙しかったんだけど、
スマトラ沖地震で、ちょっとダメージ受けたかも。
それから、
24日に金城次郎さん(沖縄の陶芸家)、
26日に石垣りんさん(詩人)と、
とても好きな人が続いて亡くなったのも、きつかったかな。
12月には、たいせつな忌日も続くので。
ぼくは現実社会ではけっこうケンカっぱやかったりするんだけども、ヘンなおっさんなので、夜中に詩を読んで泣いてたりする。
石垣りんの詩は、教科書で知ってちいさな衝撃を受けた。
当たり前の言葉だけで、こんなに当たり前ではない気持ちをかきたてられるということに。
同級生たちから囃された。ぼくの名前、音読みすると、「石垣りん」とよく似てる。
詩集も買った。『石垣りん詩集』、『略歴』
じつにまっとうで健康な批判精神。学んだことは少なくない。
定年まで日本興業銀行に勤めたことは、ずっと知らなかった。
自宅が、ぼくが東京にいたころ住んでいた場所の、すぐ近くだということも初めて知った。
金城次郎さんの作品は、2つだけ持ってる。
ちいさなものだけれど、やっぱり「ちがう」。
もう息子さんの代になっていたから、ご本人には会っていないのだけれど、あちこちで評判はよく聞いた。(ぼくは、けっこう重症の沖縄病患者なので)
壺谷焼、そして読谷焼の展開にとって金城さんの存在がどれだけ大きかったか。それは、専門家が書くだろう。
ぼくは、ぼくの「沖縄」のひとつの象徴的な手触りとして、金城次郎の焼物(やちむん)を、いつも机の傍に置いている。それだけでいい。
体調がいまひとつだったこともあり、うまく書けなかったのだけれど、ささやかな追悼の意を込めて。
『石垣りん詩集』から、「表札」。
自分の住むところには
自分の表札を出すにかぎる。
自分の寝泊まりする場所に
他人がかけてくれる表札は
いつもろくなことがない。
病院へ入院したら
病室の名札には石垣りん様と
様がついた。
旅館に泊っても
部屋の外に名前は出ないが
やがて焼場のかまにはいると
とじた扉の上に
石垣りん殿と札が下がるだろう
そのとき私がこばめるか?
様も
殿も
付いてはいけない、
自分の住む所には
自分の手で表札をかけるに限る
精紳の在り場所も
ハタから表札をかけられてはならない
石垣りん
それでよい。
そしてもうひとつ。「幻の花」。
庭に
今年の菊が咲いた
子供のとき
季節は目の前に
ひとつしか展開しなかった
今は見える
去年の菊
おととしの菊
十年前の菊
遠くから
まぼろしの花たちがあらわれ
今年の花を
連れ去ろうとしているのが見える
ああこの菊も!
そうして別れる
私もまた何かの手にひかれて
・・・なべての「ゆくもの」に向けて、静かな心で、手をあわせます。
「ありがとう」