高松へ行った際、昭和33(1958)年に竣工した香川県庁舎東館(旧本館および東館)が、丹下健三の代表作のひとつと知り見学しました。
 
令和4(2022)年には、戦後の庁舎建築として初めて国の重要文化財(建造物)に指定され、戦後モダニズム建築の代表例として世界的に注目されています。
 
 
東側の道路に面する細長い旧東館は、広島平和記念資料館を思い出します。
1階のピロティにはベンチがあり、南側には庭もありました。ピロティや庭は、県民の広場として親しんでほしいと設計されたそうです。

 

南側から見た旧本館 

 

南庭は、水を引き太鼓橋や石燈籠もある日本庭園。これらも重文の附(つけたり)として指定されています。

 

南庭の築山からみる旧東館

 

荒々しい石組やキューブ型の石燈籠がありました。

 

 

旧本館の1階は、前面ガラス張りで明るく天井も高く開放感がありました。

中央部に耐震壁を通し、階段やトイレなどの設備を集約するコアシステムを取り入れ、周囲には壁のない広い空間が生まれています。

 

 

 

 

中央の壁四面には、香川出身の洋画家 猪熊弦一郎による陶板画《和敬清寂》が存在感を放っていました。
 
木製の長椅子や丸椅子などの家具は、丹下研究室によるデザイン。陶板画とよく調和し、ここは美術館かと錯覚します。
 

 

ブックシェルフ付きベンチ
 

カウンターとクローク棚

 

守衛カウンター

 

 

入口の受付カウンターは、意外にも巨石でした。

 

 

 

高松市東部で採れる花崗岩の一種、庵治石。高級石材だそうです。

 

 

今治で育った丹下は、瀬戸内でいくつかの作品を手がけました。

1階ロビーの一画には、それらの建築がパネルで紹介されていました。

 

 

 

重文に登録されたことも展示されていましたが、高松にあるもうひとつの丹下建築、「旧香川県立体育館」(通称 船の体育館 1964年)については、すでに決定された解体を免れることができるのか… 

残念ながら、再生への道は厳しいかも知れません。

 

 

 

初めての場所に行くと、県庁や市役所の展望スペースから街を眺めるのが最近のお決まりになってます。現在の本館21階からの眺め。
 

北西側

 

南側

 

手前の森のような所は栗林公園。背後の山と一体化しています。

奥の方、山の形がなだらかできれいな形をしていました。