福岡県@1月26日月曜日朝7時の外気温は0℃だった。
カーラジオで興味深い話を聞いた。
昔(1990年代)は厚い、ダサい、重いといった、
寒くて着たら恥ずかしくて負けな、女性向けの『ババシャツ』
なるものがあったそうな。
厚手のセーター等も着込むと雪だるまみたいにモコモコに着太りして
身動きがとり難くなっていたそう。
それがユニクロさんなんかが
1)フリース(低価格化で普段着に:SINCE 1994年)
2)ヒートテック(軽くて薄くてお洒落に:SINCE 2003年)
3)ウルトラライトダウン(軽くてコンパクトで持ち運び可に:SINCE 2009年)
なんかを発売することで革命を起こしたのだそう。
ということで外気温0℃の出勤時に
上衣は
1)裏起毛つきの呼び名の分からないシャツ
2)会社支給の長袖ポロシャツ
3)ユニクロさんのウルトラライトダウンベスト
4)ブルゾン(面倒なのでチャックは閉めず)
下半身は夏でも冬でもジャージ1枚
で特に寒くはなかった。
会社事務所は暖房オンでもまだ温まっておらず
12℃だったがブルゾン脱いだ代わりに作業着を羽織れば
寒くなかった。
ただ、出勤時のハンドルがキンキンに冷えており、
健常右手が冷たかった。
熊須碁盤店様の催事に公共の交通機関を乗り継いで
出掛けたのは前日の1月25日日曜日である。
外気温は6℃だった。
エレベーターが通りの向かいにしか無く、遠回りになるので
手摺付きの階段を降りた。
衛生、安全、費用などの観点からアルミ材にしてあるのだろうが
手摺がキンキンに冷えており、ちょっとした、いじめである。
ウレタン塗装を施していない木材なら温感的には良さげに思うが
価格が高くなり、木の経年劣化によるささくれの問題等もあるので
無理である。
1)健常手にも手袋を着用する(※着も脱も面倒ではある)
2)遠回りでもエレベーターを利用する
3)冷たくても安全第一で手すりを根性で握り続ける
の3択だ。
福岡岩田屋さんで催事があるとのことでやって来た。
ちなみに岩田屋さんは本館と新館とある。
どちらの何階であるかの情報は岩田屋さんのHPにも記載が無く
分からぬまま、前回の伝統工芸展が本館催事場だったので
今回も本館7階だろうと10時開店を行列に並んで待っていた。
開店と同時に皆さんはエレベーターへ急がれた。
びりたんは身体不自由でリュックを背負っていることもあり、
満員のエレベーターは窮屈だし、そんなに急いでいないし
エレベーターを選んで7階催事場を目指した。
バレンタインにはまだ日数があるのに7階催事場は
「サロン・デュ・ショコラ2026」のみであり、
何故、エレベーターに皆さんが急がれたのかを理解してしまった。
まな板売りの催事情報を知ってるスタッフは少ないだろう。
インフォメーションは普通に考えて1階だろうか。
壁に掲示してある、フロアマップを確認し、怪しいところを
上階から確認しつつ1階を目指すことにした。
まずは新館6階の伝統工芸品売り場が怪しいと思った。
6階の連絡通路を渡って新館に移動した。
するとすぐのところに開店間もないし暇にされている
見慣れた健司さんがいらっしゃった。
こっちの新館が正解だった。
名刺裏のLINEは健司さんが情報発信しており、
ちゃんと新館と書かれていたそう。
新館側は10時開店時に男性の行列が出来ていたので
何か目玉があったのでしょうね。
お会いしてお話したことがあるのは
1)お父様の健一さん
2)二男の健司さん
別)四人兄弟以外の職人様
の3名である。
『別)四人兄弟以外の職人様』については
今回初めてお話を伺って驚いたが
自主規制で伏せることにする。
量をこなして腕をあげるよう、
健司さんに急かされているようである(笑)
板目に目盛ってる写真だ。
伝統工芸品売り場の一角にガラス陳列ケースを並べただけで
特に催事があることをリピーター様以外は知らないので
当然のように数少ないお客様はまな板の削り直し依頼とか
リピーター様率が高かった。
一見のお客様はしばし眺めて立ち去られていた。
リピーター様相手の健司さんの売り口上は変化していた。
以前は
1)美人さんのまな板を選びましょう
2)切ったネギが連なるようになったらまな板のせいなので
無償で削り直しますので催事会場にお持ちいただくか
店舗の方に郵送で送って下さい
3)プラスチックまな板に漂白剤を使うので
アトピーのキッズが増えているんです
の3つを連呼されておられた。
今回はそれらは聞かれなかった。
●南部鉄器や鉄鍋等は妊娠出産する女性に不足がちの
鉄分を補給する為に大切だったんです。
●駒箱の被せ蓋から手を離すと空気を含むようにゆっくりと
沈み、閉まって行く。
被せ蓋を45度向きを変えて閉めてやって被せ蓋を
持ち上げると身の方も一緒に持ち上がる。
駒の中身を入れた状態で持ち上げた際に
身が落下せぬようなクリアランスの勘合調整を
狙って製作されている。
木がどう動くか等も計算してあるが
催事会場は乾燥するので少し勘合具合に変化がある。
↑
一昨年前の将棋フォーカスを見て遠方より🚊で3時間半もかけ来店して下さったお客様。
— 碁盤屋ママ (@gobanmom) February 1, 2026
20年前に購入された黒柿駒箱が蓋の向きを変えるとしまらなくなってしまった。と修理依頼!
見た目を変えず慎重に修理し☝️
中箱と色を合わせる為、蓋も磨き直しました。
喜びの☎に🙏🥹 pic.twitter.com/KkQPiDPNxn
↑
ほれ。
どの向きに被せても同じ勘合という考えの方が
作り手も使い手も多数な気はします(笑)
●御用盤師は年中諸国を回って榧の名木を探し、
乾燥させておき、役人に材の検査をしてもらい、
製造に着手するが側面四方は黒漆を塗るので
検査を受けた良材は密かに他の所有者に販売し、
表面のみ綺麗な木を用い、誤魔化した盤を納めるので
『拝領盤に上物無し』と
言われ、葵の御紋の入った蒔絵将棋盤でも
材は良材では無いそう。
天面は1寸将棋盤みたいな感じになっており、
綺麗な木目の材を使用し、その下は杉等の寄木。
蒔絵を塗る側面は漆塗りに適した杉とは別の寄木だそう。
持ち上げると無垢榧盤と重量が違って軽いので分かるそう。
モノ作りに疎い人間に納めるから
重量の違いに気付くはずが無く、
検査を受けた材と違う不正品を納めても
バレなかったということだろうか?
名誉あることと、心血注いだ盤を江戸時代の一流であったであろう
職人が納めたわけでは無かったらしいと
いうのがとても面白いと感じた。
塗装されてる脚も榧以外かなあ?
底面は音受けの彫り込みありで塗装されてるので
音受け彫り込み部分はそれを考慮した寄木になってるのかなぁ?
●全駒ニス塗布の安清銘の中将棋駒の材質も鑑定していただいた。
「い」で始まる樹種かもと仰っておられた。
片手が不自由な状態での立ち話でメモを取らなかったので
樹種名をせっかくお聞きしたのに思い出せない。
「イスノキ」、「イヌエンジュ」だった可能性もあるが
分からない。
それはともかく、駒尻の板目の木目がはっきりと
確認出来る駒を見る限り、黄楊でしょうと。
肉厚駒なのに幾分軽いように感じられるので
江戸時代の駒で古いから油分が抜けたのかもしれない。
黄楊も古くなるとこんな色合いになるのかもしれない。
こんな古い駒は初めて拝見しましたとのことでした。
中将棋駒鑑定中にお客様が来店されたので
どうぞ接客なさって下さいと促し、
健司さんはガラス陳列ケースの上に駒を残して離れて
お客様のご対応を始めました。
その間に、一見さんの中学生ぐらいの女の子が
ガラス陳列ケースの上の中将棋駒に近づいて
しげしげと眺め始めたので、触るまでは良いけれど、
パチパチと叩きつけたり、持ち去りそうになったら
お声掛けしようと、珍しいものを一緒に見るお客様を装い
近づいて見張っていましたが、触る事無く立ち去ってくれました。
催事会場で商品以外の私物を取り出し、変に店頭で揉め事を起こすと
岩田屋様にもご迷惑がかかりますし、気を遣いますね。
リュック底に突っ込めば駒箱の蓋は開かないので
その上に緩衝材のタオルを敷いて購入品は
上に積み上げて持ち帰る予定だったのですが、
健司さんがこのように商品でも無いのに
梱包して下さいました。
(※商品で無いのでレジのお姉さんには
頼まずご自身で梱包)
正八角形のまな板もあった。
『√』を使って計算せねばならず大変とおっしゃっていたが
どういう意味か、はっきりとは分からなかった。
木材は金属と違い繊維なので、八角の切断方向次第では
木目に逆らった加工となり、キックバックみたいに
切り落とし部位が作業者に向けて飛んでくるそうで
避けながら加工されてるとのお話だった。
治具を使えば簡単じゃ無いですか?とお聞きすると
治具ごと切ることになるじゃないですか?とのことだった。
なんですが、サイズごとに3つの治具を用意されてるとの
お話でした。
↑
青部分を丸ノコとして正方形を4カ所落せば良いから
丸ノコに対して135度傾けて90度のストッパーで受けてやったら
金属ならそれで問題なく出来ると思うのですけど。。
↑
こうです。
↑
中学校の
令和7年度の『技術分野』の教科書65ページに
第2章の『技術を生かそう』の『技ビト』ということで熊須碁盤店さんが
まるまる1ページ紹介されている。
丸太の木取り罫書き工程、
乾燥前の割れ止めの塗布工程、
脚の削り出し工程、
盤の天面のカンナがけ工程、
太刀盛工程。
榧材のまな板と箸、
木屑の有効活用、
榧の植樹
までが紹介されている。
結構熱心な取材を受けたそう。
店頭にも教科書を置いて宣伝されていた。
まな板修理を持ってこられた親子のうちの中学生の娘さんが
教科書に掲載されていることに気付いたと
話されていた。
タブレットも使って、藤井さんのタイトル戦に
熊須さんの盤が使われている等の宣伝もされておられた。
三男の直樹さんが太刀盛り専属の理由をお聞きしてみた。
メンタルが強いのだそう。
普通の盤師は1日に3面が良いところだが、
直樹さんは10面行けるそう。
メンタルが強いからマージャンも強いそう。
故人の名工はクチナシの実形の脚作りもするし、
音受けの彫り込みもするし、立ち木を探しにも
出掛けるし、全工程を担当していたこともあり、
直樹さんより目盛りの生涯経験値が少ないであろうと。
揮毫入り盤の修理とか、藤井さんが使って
プレミア価格になったものとか、
が次々と来るのでプレッシャーがすごいのですと。
盤裏の揮毫保護に白蝋を塗る作業は
朱文の落款の上に白蝋を施すのが難しく
ずれるという失敗を犯し易いのだそう。
仮に伝統工芸士の資格を目指すなら
直樹さんには課題があるそう。
健司さんは他の伝統工芸を絶やさぬ活動を
したいそう。
箱根寄木細工もこのままでは
途絶えてしまうというご認識のようでした。
鉋とかが使えたら、支援できるとお考えのご様子。
直樹さんと思われる目盛りは
直樹さん好みで細かった。
星も目盛りに合わせてめっちゃ小さかった。
最初に写真撮影とSNSへのアップの
許可をいただいていたら、接客中に
撮影できたので、次回5月に福岡に
お越しの際に、仮に再訪出来たら
お願いしてみるかも。
浄法寺漆について、現地の方から聞いたという
お話も伺った。
これはご興味があれば催事で健司さんに
直接聞かれて下さい。
まな板はお祖父様の代から作られているそう。
健司さんが全国の催事を回り始めたのは24歳くらいからだそう。
まな板については長くなるので別記事で。
榧の箸も一膳購入した。
7.1g。
一般的な割り箸の重さの印象といえば分かり易いだろうか。
箸はまな板の理屈から考えるに
横向きに干すのが良いのだろうか?
食べる前に湿らせて水の被膜を作ってあげてから
使うのがベストだろう。
次回訪問したら、追加で購入してみよう。
丸じゃなくで転げ落ちない四角形状。
ヘラはサービスでいただいた。
将棋盤が作れたら飛び切りの極上盤になりそうだ。
極上まな板よりも更に木目が細かい。
駒台は4種あった。
木目に沿ってヘラで傷を入れ、
黒漆を入れて『刻み拭き漆』を
施した前衛的なもの等もあった。
それらは、予想通り、現段階では
心に響かなかった。
なので、オーソドックスな槐の駒台を選んだ。
槐は漆を吸い易いらしく、拭き漆をやってみて
面白味がない樹種で、飽きて2、3回やって
止めた感じに見えるそう。
拭き漆の駒台はどんな風にして小傷が生じるのか?
蛍光灯の光を反射したりして、駒を置く道具として
好ましくないのではなかろうか??
などをこの初めての拭き漆駒台を使うことで
これから学びたい。
箱入り。
こんな風に緩衝材の気泡シートを挟んで下さっている。
木目は繋がっている感じではない。
無塗装の榧駒台と違って駒の色と同色では無いので
背景色が濃い色だと駒が見やすいというのは
良いところかもしれない。
178.5g。
榧の駒台の方が10g重い。
薄肉部が無い1寸盤用榧駒台は187.4g。
↑
熊須さんか納めておられる朝日杯盤は
2寸のみなので、1寸盤と駒台は他の碁盤屋さんのものらしい。







































