アジアの森、特に中国を中心に生息するジャイアントパンダ。 以前は約1000頭ほどの生息であると予想されてきたジャイアントパンダだが、2004年発表で約1600頭とされた。 予想より多いことが分かったのは良かったが、これでもまだ安心できる個体数ではなく依然として絶滅の危機があると言っていいであろう。
ところでパンダの食生活の中心は、皆さん知っての通り竹類で占められている。 たまに昆虫やネズミなどの小動物を食べるときもあるが、主食は竹類である。 この様にパンダに代表されるごく限られた種類のものしか食べない習性を持つ野生動物は、時として大きな危機を招く可能性がある。 ある原因で竹類が激減することがあれば、たちまち数を減らしかねないからだ。
竹は約70年~100年周期で開花し、実を付けて枯れていく特性を持っている。 一番近いところでは、1970年代~1980年代にかけて竹の一斉開花が起こり、(その後枯れていく為)餌を無くして飢えて死んだパンダが広い範囲で発見された歴史がある。 次回の竹の一斉開花までには多少の時間的余裕があるものの、今後は更に難しい問題も複合的に加わってくる。
竹とパンダの歴史は今まで何度もあったはずだが、それでもパンダは絶滅しなかった。 自然には自然の回復力があったからだ。 しかし今後は「地球温暖化」などで気候が変わり、パンダの生息域で、パンダが食べる種類の竹が育たなくなった場合は、回復が見込めない可能性もある。 ともなると、パンダは生息域を変えなくてはならないが、既にパンダの住む森は、道路や入植地によって狭められ分断されている。 ジャイアントパンダにとってもこの様な気候変動は死活問題だ。 温暖化による植生の変化という新たな圧力が加わる事になれば、パンダの生存基盤は大きく揺らぐだろう。
パンダのいる動物園はどこも人だかりが出来るほどの人気だ。 その愛くるしさには多くの人が心を奪われる。 しかしながら一方では人間の力でパンダを苦しめている実情がある。
自分自身にも問いたい。ジャイアントパンダを守りたくはないですか?と。
