「少子高齢化」と言えば人の事を思い浮かべるが、「高齢化」を向かえるのは橋の世界も同様である。 アメリカでの橋の崩落事故は記憶に新しく、日本の橋も昭和30年代・40年代生まれの多くの橋が耐用年数(定年)をむかえてくる。


 一般に完成から50年を過ぎると、橋は急速に痛みが激しくなると言われている。 特に高度経済成長時代や車の大衆化により、先に述べた昭和30年代~40年代の橋というのは、経済性を追求して建設されてきた。 言い換えれば少額の予算で大量の橋を造らなければならない情勢で、強度もあまり余裕が無い。 今現在国会で取り上げられている「道路特定財源」の影響があるのかどうかは勉強不足で分からないが、橋についても本格的な見直しが必要である。


 さて、橋にも人間と同じく病が有り、高齢化すると①塩害②アルカリ骨材反応③疲労という三つの大病が深刻化する。

 ①塩害は、コンクリートの中の鉄筋が海からの潮風や凍結防止剤の塩分によって錆び、ゆくゆくは破断してしまう。

 ②アルカリ骨材反応は、コンクリートを混ぜるときに使った石に化学反応しやすい鉱物が含まれ、異常膨張してコンクリートがひび割れる。

 ③疲労は、主に大型車両などが繰り返し通ることで蓄積され、鋼材が破断したり橋の床に穴が開いたりする。


綺麗に見渡せる高台

 

 地震大国であり火山大国であり台風列島でもある日本は、特に高齢化した橋のリスクが高まる。 定年をむかえる橋たちも無事に新時代を迎えてほしい。 橋を渡る際には考えたい現実がそこにはある。