さて、さて、さて、X (旧 ツイ)で(自転車でホイールを固定する)『クイックレバーの向き』が話題になっていたので私的に思うトコロを…書いたことに対してのツッコミはご勘弁願います…)

 

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 ロードバイクはリムブレーキからディスクブレーキへの流れが強くなりましたが、主にリムブレーキ車のホイールの締め付け固定にはクイック(レバー)が使われています。

 

 自分は昔、

●フロントはフロントフォークのすぐ後ろから水平までの角度の間に。

 

 

●リアはチェーンステイとバックホークの(後ろ三角のフレーム部)の間に。

 

と教わった。(※後で書きますが、車体の構造によりこの位置では固定出来ない場合もあります)

 

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理由も書いていくと

 

フロントは下の画像のような方向に向けると

(フロントでこの向きでやっている人はほとんど見ませんが…)

 

 集団走行時に前の人の後輪に接触し(ハスる)、突っ込んだ時や、コースアウトして木の枝とかに接触した時にクイックが開いてしまい車輪が外れる可能性があります。

 

 シルバーのアルミ材を木の枝と見立てていますが、クイックがこの向きだとひっかかってクイックが開いてしまう。 近頃流行りなグラベル走行時だと十分にあり得る事ですよね。

 

 

 

 また、落車し、地面に接触した時も開く可能性が高くなるため『フロントフォークの直ぐ後ろに隠すようにして、クイック先端が何かに接触しにくくなるように。』と。

 

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 リアはフレームの三角部に入れることによりレバー先端がフレームの中に落ち込むため引っ掛かりにくくなる。

 

 

レバー先端を後ろ向きにしていると

 

 

後ろから他車に突っ込まれたりしたときに

 

 

レバーが開いちゃう可能性が高くなります。

 

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シマノのこのタイプの純正レバーだと三角部に入れようとすると、

赤マル部でフレームに接触しやすかったりします。

 

 

それによくあるこの手のメンテスタンドをかけたい時に

 

 

レバー先端を後ろ向きにしないとスタンドがかけられないってのもあります。

 

メンテの後に向きを直すのを忘れて走ってると他の人に

『その向きで走ってると危ないー』と言われるかもしれません。

 メンテ終える度に向きを変えるのがメンドクサイんでこのタイプのはあまり使ってなかった。

 

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 リムブレーキ車だと大体上記の固定位置に出来ますが、困っちゃうのはチョイ古い規格のディスクブレーキ車や、最近のモデルでもスルーアクスルじゃない前後クイック固定のグラベルロードのエントリーモデルとかのディスクブレーキ車。(やMTB車)

 

 

 フロントフォークの先にディスクブレーキキャリパーがあるためレバーの形状によっては先端がキャリパーに当たってしまう事があります。(※下のはスルーアクスル車でクイック固定のように見せてるだけです。)

 

 

ま、それでもレバーの角度を少し水平方向にズラせば問題無しですが。

 

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 リアの方もレバーの先端がキャリパーに当たる事があるし、金属フレームの場合だとエンド部がブロック形状になっていてゴツくてレバーが当たってしまうって事もあります。(白マル部)

 

 

この場合はこの位置が無難な位置かと。

時計的に言って1時位の位置。

 

理由は

●12時方向よりも少し後ろに向けていると、走行中に前方向から何かが当たっても後ろ側に流される方向になる。(※サイコンのスピード取る用のマグネットをスポークに付ける時の向きの理由と同じです。)

 

●真後ろ方向に向けてないので、後ろからハスられた時に引っ掛かりにくい。

 

●7時、8時位置じゃない理由として、落車して地面に接触した時にはレバー自体がネジが締まる方向に回ろうとするため。

 

 多分コケて地面を滑ってる時には1時の位置で固定してれば、矢印方向に回ろうとするチカラがかかるかと。

 コレが7時、8時の位置で固定してれば緩む方向に回る可能性が高く、右方向に回ったとしても、レバーの先端がフレームに当たる(エンド部を破損する)可能性が高くなりそうです。(レバー先端がフレームの下に隠れる場合で)

 
 落車から再スタートする時はホントはクイックが緩んでないか確認してから再スタートしなきゃいけないんですが、レース中だととりあえず全く何も見ずに乗って再スタートしちゃいますよね。。。 
 

 

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 MTB車のフロントサスペンション付きの場合だと、フロントフォークが太い為、レバーを固定しようと倒すと斜めでも水平位置でもフロントフォークに接触してしまう時があります。

 

 

 そのためこの場合は12時方向の位置で。

 

 また、やはりレバー先端がブレーキキャリパーに接触する事があるためか、元々が『レバーは車体正面から見て、(上の画像の様に)左側から差す』となっている場合もあります。(※最近のディスクロードでも左から差す設定の車体もあります。)

 

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 MTBのリアでクイックの場合は、ロードと同様にエンド部でフレームに当たってしまい固定出来ない事があります。

 

 そのため純正の状態でクイックではなくネジで締め込むタイプを採用していることがあります。

 

 DTスイスで言うところの『RWS』。自分が前に乗ってたシクロクロス車でも使ってました。 (結構、いいお値段します。 中華で類似品もある事はある) 

 

 

 このタイプのは締め込んでって、最後に良い位置にならなかったとしても

 

 

レバー部を引っ張って回すことにより、

 

 

ある程度任意な位置に変更出来ます。

 

 

ただし、横へのはみだしは多いです。

 

 

(※スルーアクスルのでレバー部を取り外せるタイプもあります。

 やっぱりいいお値段します…)

 

 

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オマケなネタとして、

 

 リアのクイックを三角内に固定していて、『出先でパンクとかした際に後輪を外そうと思ったら、狭い所でチカラが入りにくくレバーが開けられない!』なんてのを聞いたことがあります。(特に女性の方の場合で)

 

 

 指がかけにくく、また、固くて外せない って状態ね。

 

 

 

 適当な長さのヒモがあればそれをレバーにかけて引っ張ればはずしやすくなります。

 不要になった靴ヒモを適当な長さに切ってツールBOXに入れておくとか。ハンカチやアームカバーとかでもやれない事も無い。

 

 

このレバーのようにレバー先端に穴が開いていればより引っ張りやすい

 

 

注意点で、フレームを抑える時は下のように『バックホーク』は押さえないように!

フレームの構造上、大抵ココは一番細い部分で、横からのチカラにはもの凄く弱いです。最悪、『メキッ!』と逝くかもしれません。(そこまでチカラ入れなきゃいけないほどクイックは固く締めるものではないのですが…)

 

 

 エンド周辺を押さえるようにしてください。

 

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 ヒモじゃなくて(金属製の)工具を使っての『テコの原理』でやれなくも無いですが、フレームを傷つけないように。。。