さて、さて、さて、ロードバイクのメンテで今回はヘッドとBB周り。

 

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 ステム外して、フォークを抜いてベアリングを見てみるが、去年は雨のレースも雨の(練習)走行も無かったしある程度は定期的にステムを外して清掃をしてたので汗で錆が出てるってことも無く、ボトムベアリングに多少砂埃が付いてた位なのでベアリングは清掃してそのまま使用。

 

 

 ヘッドを組む時には自分は上ベアリングの押さえになるC型のコンプレッションリングの『割り』の所にはグリスを多めに付け、割りの位置を乗ってる状態で見て、時計的に8時の位置にして組込んでる。

 

 

 グリスを付け割りを塞ぐのも割りの位置を8時にしてるのもおまじない程度かもしれないが、水の侵入を抑えるため。

 割りの位置を8時にしてるのはこの位置が一番水が浸入しにくいと思ったから。

 

 12時方向だと真正面で一番上になり雨中走行だと一番水が入りやすくなる。6時方向だと一番低く水が溜まりやすくなる。右側の3時方向だと自転車を寝かして置く時ってクランクが有る右側を上にするでしょう?そうすると3時方向が一番上になる。普段はあまりやらないかもしれないけど、雨のヒルクライムレースの出走前って車体はどうしてます?大抵は待機場所の広場に右側を上にして寝かして置いてるでしょ?(チームとかに所属しててテント出してて、そこで待機してるとかは別として)

 9時の位置にすると寝かせてる時には真下になるので水が溜まりやすい。

 ってことで、8時の位置が一番水が入りにくいかな?と。(使ってると割り位置がズレるてくることもあるだろうけど)

 

 ヘッドはそれで組んで終わり。

 

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 BB周り
 
 車体のゼリウスはBB86フレーム。使用しているBBはネジ式で左右連結のウィッシュボーンの。
 ベアリングにゴリ感があるので今回はベアリングを交換。ベアリングは単品でセラミックのを事前にストックとして購入してた。
 
 交換してる時に写真を撮って無かったんで不要になったBBでの説明になるけど、車体からBBのケースを外した後、ベアリング打ち抜き工具(¥1,500位)で打ち抜く。
 
 
打ち抜き工具が無ければ適当な長いボルトみたいな棒状の物でも打ち抜くことは一応、可能。対角的に少しずつ位置を変えながら叩きましょう。
 
 下の画像はイメージとしてやってるんで、こんな角度で棒状のを当てて叩いても
多分ベアリングは抜けません
 
 しかし、ハンマーでも打ち抜き工具でもベアリングの内側を叩いて抜く時はベアリングを交換するのが前提の時です。
 内側を叩くとベアリングのボール、レースが著しく痛むので、1発でゴリ感が出る時もあります。(ネジ式で少しずつ引き抜く『ベアリングプーラー』って工具も有るけど、いい値段するものが多い)
 
 
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 新しいベアリングを入れるには普通にプレスフィットBBを圧入する時の工具で入れるか(コレは昔、旋盤でアルミ棒から切り出して自作した物)
 
 取り外した古いベアリングを使ってガイドにしてハンマーで叩いて少しずつ入れるか。
 
 叩き入れの時には対角線上に交互に少しづつ、そして内側は叩かない。
 
 
 BB圧入工具でもハンマーでもBBケースと面イチになったらそれ以上は入れられません。※ハンマーで叩き入れの時は古いベアリングまで嵌めてしまわないように注意
 
 
 そこから先は(コレは推奨方法ではないけど)ソケットのコマを当てて叩き入れ。もしくはBB圧入工具を併用して入れていく。
 ベアリングの外周だけに当たる適当なのを当てて圧入していく。ベアリングサイドのシール部を潰したら(歪ませたら)終わりなので…
 
 少しずつ入れていくと叩いてる時の音が『コン、コン』から『カン、カン』と高い音になります。そしたら終了。
 BB圧入工具を併用しての圧入だと締込がキツくなったら一旦工具を外し、ハンマーでの叩き入れと同様に少し叩いて『カン、カン』と金属音がしてベアリングが奥まで入りきっていることを確認して終わり。

 

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 で、ベアリング交換が終わって車体に組み付け。
 
 BB86のゼリウスの前はPF30のフレームに乗ってた。その時から圧入ってだけじゃなく、ネジ式の連結BBの効果は知ってたので(当時、一番最初に出してたんかな?)praxisworksのBBを使っていた。
その時はBB締め付け工具としてソケットのコマタイプのを使っていた
 
 けど、BB86のネジ式だと工具のつかみ幅が薄いため(工具のドライバーの時に使う言葉だけどここでも使っていいのかな?)工具が浮き上がってナメる『カムアウト』現象が起きやすかった。(ソケットの端面が丸くなってたからってのもある)
 
 それでプレートタイプの『 C 』形の工具(画像真ん中の)を購入したのだけれど…
 
 適正な工具を使ってもBBの工具合わせ面は今まで複数のメーカーのBBを使ったけれど、ガタがわりと大きい。
 
 
工具を右寄せ、左寄せした時のBBと工具のスキマ。
 
工具左寄せ
 
 右寄せ
 スキマが大きくなってるのが分かります?
 
 結構、引っかかりが浅く、C形工具だと引っかかり個所も少ないので『 O 』形の工具も購入する羽目になった…
 
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 ※(シマノの)C形工具には工具の製造過程でプレス機で打ち抜きで作っているため工具に裏表があります。
 どっちが表で、どっちが裏って言いきれないけど、工具の端面が丸みを帯びてる方とエッジが立ってる方が有りますので、締め付けるBBに合わせて向きを確認して下さい。
 
角が丸い側
 
角が鋭い側
 
工具を横から見たところ
 
 大抵は角に丸みが無い側(エッジが立ってる側)を下面にするのが基本ですが、BBによっては丸みがある面を下にした方が工具が合いやすい場合もあります。逆に使うと工具の掛かりが浅くなりナメやすくなります。
 
 praxisworksのBBは(自分が持ってるのは最初期のモデルで現在は変わってるかもしれないけど)ドライブ側とノンドライブ側で工具の嵌る溝の切削方法が違ってた。(部品を製造する機械(マシニング)のプログラムと使う切削刃(ミル)の設定の都合とかでだと思うけど…)
 
  ドライブ側 溝の最後は平らになってる
 
ノンドライブ側 溝の最後は丸くなってる。
こういう仕上げの場合は工具の丸い面を下にした方が傷つけにくく、ナメにくい場合もあります。
  
 
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 また、普通のボルト、ネジと共に使っている平ワッシャーやスナップリング等にも同様に上、下の向きが有ります。平ワッシャ―、スナップリングもプレスの打ち抜きでほとんど作っているため、エッジが丸い方と鋭い方が有りますが、『押さえたい方に広いエッジが立っている方(面積が広い面)を向ける』です。
 
 分かりやすいものとして自転車だとSTIレバーのクランプバンドを締め付けるボルトの所のワッシャーです。(これはプレス制作じゃないだろうけど…)
 
 面積の狭い右側と広い左側で明らかに違います。
『力がかかる所なので、より広い面で抑えたいため』と思われます。
 
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 普通に使っているワッシャーもよく見ると表裏が在るのでそんなところも気にしてみて下さい。
 ・・・のVブレーキ用の交換用のパッドセット(品番は書かない)はワッシャーが出荷時は逆向きで梱包されているようです。自分はそのままで組まず、ワッシャーの向きを毎回変えて組んでますが…