BGM

「La Mer」Django Reinhardt & Stephane Grappelli  1949 Italia(フランスのミュージシャンですがイタリア公演の時にファンによって録音された音源)

 

 

憧れる習い事は?

▼本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう

 
  僕はアコースティック(生音)楽器の中でバイオリンの音が1番好きです。14歳〜34歳までの20年間ギター(エレキ・アコギ)を弾いていましたが、エレキギターの次に好きな音はアコギよりもバイオリンの音です。バイオリンでヴィブラートした時の音に、せつなさを感じて心がキューンとしめつけられます。
 
 今まで沢山の大御所と言われるミュージシャンのコンサートに行きましたが、1950年代にすでにデビューしていた人達を生で観るとオーラや表現力が別格でした。ボブ・ディランやビリー・ジョエル、エリック・クラプトンを観た時よりもレイ・チャールズやジェームス・ブラウン、B.B.キングの方が光り輝いていて生々しくて鳥肌が立ちました。
 
中でも最も凄かったのはジャズ・ヴァイオリニストの第一人者といわれるステファン・グラッペリです。 僕はステファンが88歳の1996年に最晩年のコンサートを観る事が出来ました。88歳という高齢の為、全盛期の演奏を期待せずコンサートに行ったのですが…。
 
車椅子に座ったステファンが付き人に押してもらいステージに現れました。人柄の良い上品なお爺さんという印象でそれほどオーラや存在感は感じませんでした。演奏が始まりすぐに分かった事は信じられないことにテクニックが全く落ちていない!それどころか今までで1番上手いかも?!
 
しかしテクニックに圧倒されたのはごく短い時間で、すぐにステファンの演奏の深さに感動しました。バイオリンの唄声をとおして、気高い人生を送ってきた人の思いやりの心が沁みて涙が止まらなくなりました。コンサートでそんな体験をしたのはこの時が最初で最後です。
 

こちらのアルバムは1995年のニューヨーク・ブルーノートでのライブです。

 

 
 
 ポール・サイモンがサイモン&ガーファンクル解散後のソロ1作目に出したアルバムにステファン・グラッペリとの共演が収録されています。明るく楽しいメロディの中にせつない表現が散りばめられていて、そのプレイに誠実で気品の高い人柄が見受けられます。

 「Hobo's Blues 」Paul Simon/Stephane Grappelli 1972 USA

 

「幸せなときも、哀しいときも、恋をしていた若かりしときも、いつも私は最善のプレイをしてきたし、これからもそうする。常に悩みを抱えていたとしても、演奏すれば全てを忘れる。私の中に二人の人間が同居していて、片方は演奏だけしているんだ。」 ステファン・グラッペリ