1956年、彼は愛用のギターの6弦をいちども換えなかった。 | ビリー諸川の生涯ロカビリー!!

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1955年夏、エルヴィスはそれまで使っていたギターをマーティンのD-18から、D-28に買い換えた。
彼はそのギターに、当時のカントリーの歌手たちの間で流行っていたレザー・クラフトを施した皮のカヴァーを被せた。

彼はこのギターで〈ハートブレイク・ホテル〉を録音、そのあとも全米を駆け巡るツアーでこのギターを弾きまくったが、1956年の彼のステージ写真にはこのギターの6弦を留めるエンド・ピンが写っていない。
しかし弦が確実に張られていることから、このピンはないのではなく、折れているものだということが推測され、よって折れたピンのまま弾き続けていたということは、このギターの6弦がずうっと張り換えられていなかったことも推測される(通常弦を張り替えるときは、エンド・ピンを抜いて交換するもの)。
  
* 仮に折れたエンド・ピンを何らかの方法(サウンド・ホールから手を入れて、裏から押し出す方法)で抜いて交換したとしても、その折れたピンをそのまま使うとは考えにくい。

エルヴィスはこのギターを、次の彼のギターとなったギブソンのJ-200へと買い換える1956年の9月いっぱいまで使用した。


【深層その1】エルヴィスがデビュー曲の〈ザッツ・オール・ライト〉で使ったギターはマーティンのD-18だと言われてきたが、実際には、それよりかなり小ぶりなマーティンの000ー18である。

【深層その2】エルヴィスはストロークが激しかったため良く弦を切っていた。ということは、弦を切った際に出る弦の切れ端の金具が、彼のギターのサウンド・ホールのなかにはたくさん入っていたのではないか、と想像される。
エルヴィスがその金具を取るため、ギターを逆さまにして、振っている姿を想像するのも楽しい。