何人(なにじん)? | 夢の!? インド生活日記

夢の!? インド生活日記

2011年8月にインド・デリーへ赴任した夫。12月には、私もデリーでの生活を始めました。夫婦共にインドでの留学経験があり、就職後もインド赴任を夢見て5年。
念願叶っての赴任…今回の生活はいかなるものに!?


数週間前から始めた、日本語 の授業。



昨日(4月4日)は、新しい3人のメンバーが

日本語を教わりにやってきた。



日本人ビジネスマンがよく利用するホテル内にある

日本食レストランで働く3人。


「あれ、東北っぽい顔つき・・・」


と思い聞いてみると、彼らはインド東北の端、

ミャンマーに隣接するマニプル州の出身であった。


一般的に想像されるホリが深いインド人とは顔つきが異なり、

日本人に似た顔つきをしているのが特徴。




ところで、私は日本語を教えるときには基本的に

英語で説明をするのだが、ヒンディーで分かる単語は、

できるだけヒンディー語で言い換えるようにしている。


そのほうが私のヒンディー語の勉強にもなるから、一石二鳥なのである。



ところが、昨日やってきたマニプル州の3人の母語は

ヒンディー語ではなくマニプリ語。


「今日はヒンディー語は使えないなあ」


と思いつつ、英語で教え始める。




一通りのあいさつを教えたあと、マニプルについて聞いてみた。


デリーから遠く離れたマニプル州。


マニプルに行ったこともないし、デリー周辺出身のインド人とは

まったく異なる文化や習慣を持つ彼ら。



留学時代のマニプル出身の友人も言っていたが、

彼らは「自分はインド人」と認識しておらず、


「自分はマニプル人なのだ」


と言う。



マニプル州やナガランド州などのインド東北部では、

インドからの分離独立を目指す過激派グループも一部存在する。


これらの州のすべての人が過激な考えを持っているわけではないと思うが、


「自分たちはインドに属していない」


という意識を持っている人は多い。



昨日の3人は初対面であったし、

曲がりなりにも日本語を教えなければいけないので

あまり深くまでは聞かなかったが、

彼らの持つアイデンティティーは、私にとって

とても興味深いものであった。




・・・さて、話が脱線しつつも、後半には

日本語での「自己紹介」を教え始めた。


教えるフレーズは、前もってなんとなく考えてあった。



そこで一瞬困ってしまったのが・・・



「私はインド人です」



というフレーズ。



インドに対する帰属意識を持たない彼らに

この言い方をさせるのはいかがなものか・・・。


こういうアイデンティティに関わることは、

時としてとてもセンシティブな問題になりうる。



一応、



「私はインド人です」



のフレーズを教え、即座に



「私はマニプール人です」



という言い方もできます、と教えた。




すると3人は、


「私はマニプール人です」


というフレーズのみを口に出して練習していた。




・・・そうか、やっぱり


「私はインド人です」


ではないのだな、と改めて実感。




私のようなド素人が教える日本語よりも、

様々な民族や文化が混在するインド人から

私が学ぶことのほうが多いんじゃないかな・・・

と思ってしまった、日本語の授業でした。