アメリカの多くの小学校でShow and Tellというアクティビティをします。Show and Tellでは、子供たちは好きなもの(おもちゃとか写真とか)を家から学校に持ってきて、クラス全員の前でそれについて発表をしてくれます。とてもシンプルなレッスンですが、子供にとって非常に大事です。

 

Show and Tellから学べること  

  1. 人の前で大きな声で話すスキル(=恥ずかしさを忘れること)
  2. ストーリーテリング力(論理的に物事を話す力)
  3. 自信を持つこと
  4. 意見を伝えるスキル

 

働いている人ならよく分かると思いますが、このようなスキルが、将来にどんな仕事をしていても、不可欠です。私は、日本の企業に務めていますが、やはり、意見をきっちんと、人の前で伝える力がちょっと日本人には足りないような気がします。特に新入社員です。最近の新入社員は、意見は持っているけど、「なぜ」と突っ込むと整理されていない答えしか出てこない子が多いです。なので、小さい頃にShow and Tellをやっておくと、自然にこういうスキルが身につくはずです。

 

親としてできることは?  

日本のインター(インタナショナルスクール)なら、多分どこもShow and Tellを定期的に行っていると思います。ただ、インターもお金がかかるし、みんなは入れられないと思います。なので、Show and Tellから得るスキルをどうやって家で身につけれるか、ヒントをあげたいと思います。

 

まずは、お家でShow and Tellをやりはじめよう!

Show and Tellは言語が関係ないです。「英語を学ぶアクティビティ」ではないです。話す力、プレゼン力、自信を持つ、等々のためのアクティビティなので、英語でやる必要が全くありません。まず、日本語でShow and Tellを家族としてお家でやりましょう。

 

やり方は簡単です!

 

まずは、お家に住んでいる大人の協力を得ることが大事です。いきなり片方の親だけが「Show and Tellをやろう」と言い出すと、子供も周りの大人も意味がわからなくて参加しないと思うので、まずは、例えばお母さんがお父さんになんでこれをやりたいかを先に握っておいた方がスムーズと思います。

 

その後、「Show and Tellをやろうか」とどっちかの親が元気な声で言い出して、どっちかの親は手を上げて「私から行こうか」と言って、その親は家族の前で立って1分(もっと短くてもいい!)ぐらい発表します。

 

それだけです!


Show and Tellのポイント 

  • 子供の発表中に、文法などを訂正しない(とにかく喋らせることが大事)
  • もし途中でカミカミになったら、簡単な質問を投げる(「このおもちゃはなんで好きなの?何がいいの?」)。
  • 子供のプレゼンが終わった後に、大きい拍手とか「すごかったじゃん!」とかで沢山ほめること。家族全員で拍手をすると、きっと子供の自信につながる
  • 最初は子供がどうすればいいのかわからないはずなので、まず親から見本を見せよう。ここで親は「恥ずかしい」などのような言葉を口にしてはいけない
  • 親の見本プレゼンは、楽しくやっている様子を見せることが大事(いやそうに親がプレゼンしていたら、子供もきっとやりたいと思わない)
  • 親の見本プレゼンで紹介する「物」を選ぶときに、「何にしようかな?この写真が好きだけど、このマグカップも大好きだし」などをあえて大きな声で言いながら「発表の道具を選ぶ楽しさ」を親が見せる必要がある。これも実は、子供の将来の仕事にも影響する。子供は大人になりどんな仕事をしていても、絶対にプレゼンをしないといけない日がくるはず。その時に「何についてプレゼンしようか?」という悩みは当然ある(誰にでもある)ので、「プレゼン内容自体を決めるのも楽しい」ことを小さい頃から教えるといい。
  • 親(大人)はお互いの発表をほめること。「パパ、上手だね」とか。妻とか夫のプレゼンを馬鹿にするなどは絶対にNG(子供がそれを見て「やばい、私は馬鹿にされたくないのでプレゼンしない方がいい」と思っちゃうので)
  • Have Fun! これが一番大事なポイント。プレゼンって楽しいよ、というメッセージを子供に伝えたいので、お家でのShow and Tellを楽しそうにやろう!

それだけです!

 

ちなみに我が家のShow and Tellはこんな感じになります。笑いながら結構楽しくやっているし、アレックスは、毎日ぐらい「やりたい」と言います(笑)