時計が12時を回り、毛沢東に「再見!」と別れを告げた僕らは、お昼ごはんにマクドナルドに行くことにした。この旅では色々なものを日本じゃありえない格安価格で食べてきた。世界中に店舗があるマクドナルドが中国ではどうなっているかとても気になったのだ。きっとハッピーセットなんか50円くらいなんじゃないか、ビッグマックは30円なんじゃないか、もしそうなら2個食べちゃおうかな、そんな期待を抱きながら店内に入った。見た目は日本のマックとほとんど変わらない。でも中国でこれまでに見てきたものと比べると、信じられないくらい清潔感が漂っていた。実際このマクドナルドのトイレが中国で入った一番清潔なトイレだった。

メニューを見ると、日本では見かけない細長い「グリルチキンサンドイッチ」というバーガーがあったのでそれを頼んだ。味はなかなか美味しくて値段は150円くらいだった。ほかのバーガーの値段も120円から200円の間くらいで、思っていたよりも遥かに高い。バーガー1個のお金で、その辺の食堂でチャーハンが3人前食べられる。中国ではマクドナルドは贅沢品なのだ。

バイリンガル幼児の動画日記-日本在住の純日本人でもバイリンガルになれそうです--中国のマクドナルド

昼食後、女たちが買い物に消えていったので、僕はともちゃんパパと一緒に子どもたちの面倒を見て、夕方ともちゃんママの実家に戻った。中国最後の食事はともちゃんママの家では定番のセロリ餃子だった。セロリ独特の臭みはほとんどなく、くどくないのでいくらでも食べられる。つまみにはともちゃんパパがその辺の露店で鉄串に羊の肉を刺して焼いたのを買ってきてくれた。この鉄串をそのまま網に乗せて焼いているので、当然鉄串はかなり熱くなる。でも焼きたての方が美味しいので、みんな鉄串を横にしてかぶりついて、口の横に火傷を作ってしまうらしい。

バイリンガル幼児の動画日記-日本在住の純日本人でもバイリンガルになれそうです--セロリギョーザ

この日も水のようなビールを大量に飲んで、お世話になったともちゃん一家にお礼を言って、タクシーが来る午前2時まで仮眠を取った。

午前8時。僕たちは大連の空港にいた。もうすぐ飛行機に搭乗する。僕にとっては5日間、彼女と子どもたちにとっては8日間の中国旅行だった。シンタロウがともちゃんと一緒に買った肉まんを頬張りながら、ともちゃんやトワトワにさよならも言えずに目が覚めたら空港にいたことを悔いている。「また会う運命ならまた会えるさ」。僕はいつでもそう思っている。自分の殻に閉じこもらなければ、会える人にはまた会えるものだ。

バイリンガル幼児の動画日記-日本在住の純日本人でもバイリンガルになれそうです--空港にて

これまで中国と言えば中華料理、雑技団、バッタもんの数々、ラーメンマンくらいしか知らなかったが、今回縁があって行くことになった。当初僕がイメージしていたように、街は猥雑で、人々は大声で話し、胡散臭いものがたくさんあった。だけど、僕が想像する以上に壮大だった万里の長城、時折触れた人々のやさしさ、飾り気は無いけど美味しい露店や定食屋での食事など、素晴らしいものもたくさんあった。

いまだにタバコを吸う男がカッコイイとされているようで、カッコつけてタバコをくわえて女と腕を組んでいる男を筆頭に、くわえタバコ、歩きタバコがかなり目立った。そういう雰囲気も含めて80年代の日本のような感じが随所にあって、僕が幼稚園児だったころを色々と思い出した。チェッカーズとかおニャン子クラブとかが流行っていたあのころ。そう、元気だったころの日本。

中国は今元気なんだろうと思う。きっとこれから経済がもっと成長して、街はどんどんきれいになって、タバコは分煙されてと色々変化が起きてくると思う。なんとなく歴史の節目に立ち会った気がしている。何年後かにまた中国に行ったら全然違うんだろな。その時僕はどうなっているか、パワフルな中国に負けないように僕は僕の道を進もうと思っている。(おわり)





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