昨日はシンタロウとサッカーをテレビで見ていましたが、僕は用事があったので終了20分前に家を出なければいけませんでした。

その日の夜、シンタロウにサッカーの結果がどうなったかを聞きました。


父:By the way did you watch Kashima Antlers against Kyoto Sanga FC till the end? ところで鹿島アントラーズと京都サンガFCの試合最後まで見た?
シンタロウ:Yes, do you know Antlers scored first goal? うん、アントラーズが最初に点を取ったのは知ってる?
父:Yes but I don't know what happened after that. うん、でもその後はどうなったか知らない。
シンタロウ:Diego ran so long and finally scored and it was 1-1 draw. ディエゴが長い距離を走って最終的に点を決めて、1対1の同点だった。


僕の予想では、スコアだけ1-1とか1-0とか言うのかと思ったら、どういう展開で試合が動いたのかまで説明してくれました。ニュースで確認したら、正にそのとおりで、ディエゴがパスを出して前線に走り、最後はまたボールを受けてシュートを決めていました。毎回僕も一緒にサッカーを見ているので、これまでにサッカーの試合結果について聞いた事は無かったのですが、初めて聞かれた事にここまで上手に答えてくれて感心しました。

僕にとってのバイリンガルの定義というのは、「初めて経験した事や聞いた事に対して、自分なりの感想や意見を持ち、それを他者に伝えられること」です。

今回のやりとりで、もしシンタロウが、"It was 1-1 draw"とだけ言ったら、驚きませんでした。サッカーのスコアについては過去に何度も話しているので、既に答え方を知っているからです。でも、ディエゴの決めたゴールというのはシンタロウにとって新しい情報です。まだサッカー用語もろくに知らないのに、自分の持っているボキャブラリーで何が起こったのかを説明できたところに感心したのです。

バイリンガル育児と言えば必ず出てくる、絵本の多読・暗唱も、結局は同じ事を繰り返す事によって、体に覚えこませる作業がメインです。もちろん無駄では無いですし、それを続ける努力は素晴らしいと思います。ただし、そこで学んだ単語や表現を、他の状況にアレンジして使えるようにならなくては、それは「英語の歌を歌詞を見ずに歌えてカラオケで褒められる」程度の成果です。英語の意味などはわからなくても何度も繰り返せば覚えられるものです。

もう一段階上のレベルにいく為には、自分で考えて発言をする能力を伸ばしてあげる事だと思います。日本人って真面目なので、どこまで進んだかがハッキリ見えると喜ぶ傾向があって、「ドリルがレベル7まで行った」とか、「1年で500冊絵本を読んだ」とか数字で自分を安心させてしまうところがあります。僕は日本の英語教育の落とし穴はそこだと思っています。

せっかく覚えた単語や表現を、本当の意味で自分のものにする為には、使うことです。なので僕は息子が新しい表現を覚えたら、すぐに使わせます。それと選択をさせる事も大切です。どちらの色が好きか、何が食べたいか、何をして遊びたいか etc... 会話というのは相手もいるので、必ずしも思い通りに進む訳ではありません。なので、日本式の勉強方だと、思っていた答えと違う答えが返ってきた時点でパニックになってしまいます。

あとは、例えば男の子の絵を描いて、その子について、「嬉しいか悲しいか?」「嬉しいならなんで嬉しいのか?」等、あれこれ考えて話すのも良いと思います。



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