ビルベリー・ブルーベリーサプリの徹底検証

ビルベリー・ブルーベリーサプリの徹底検証

達人によるビルベリー・ブルーベリーサプリの選び方を伝授。たまに長くて難しいです。真剣な方のみ。問い合わせはコメント欄まで(承認後に公開なのでご心配なく)

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ここの情報を理解するには、それなりの教養が必要です。学歴差別は嫌いですが、読書家でない限り、高卒以下には難しいです。
しかし読み終えた頃には、ビルベリーサプリだけではなく、サプリメント全般の選択眼が、3ランクはアップすることを約束します。
ブルーベリーとはツツジ科スノキ属に分類される果実をつける植物の、普通は実の部分を指し、そこにラビットアイなど様々なブルーベリーが入っており、ビルベリーもそこに入ります。

つまりブルーベリーとはビルベリーも含んだツツジ科スノキ属の果実をつける植物の総称。総称なので、学名はなし。ビルベリーはブルーベリーの中の低木の低木のVaccinium myrtillus(学名ってやつです)を指します。ビルベリーはブルーベリーの1種という理解で良いかと。
ブルーベリーは栽培され、また機械で大量収穫されるので非常に低コストです。よってジュース、ジャム、スナックなど様々な用途に使われます。大粒で甘いので、冷凍や生ブルーベリーをスーパーで買った人も多いはず。目のためとせっせとブルーベリーを食べる方がいますが、ちょっと待ってください。目に良いとされているのは、アントシアニンであって、普通のブルーベリーにはアントシアニンはほとんど含まれません。ですからいくらブルーベリーのドライフルーツやヨーグルトやジャムを食べても、そこには目に良いとされるアントシアニンはまったくといっていいほど存在しないので、残念なことに無意味な行為です。
一方、ブルーベリーの中で、アントシアニンがとてつもなく多いのが、ビルベリーなのですが、これは生育が不安定な野生種で、主に北欧に分布し、人が手摘みで収穫するので、非常に高コストです。ですからジュース、ジャム、スナックなどには高すぎて一切使われません。ブルーベリー系のサプリメントにはビルベリーという名称を見ることはあれど、ジュース、ジャム、スナックなどには、ビルベリーという言葉は一切ないはずです。お店で確認してみてください。また逆に、ほとんどアントシアニンが含まれていないブルーベリーを、目のためのサプリメントの原料に使うことも一切ありません。目のためのブルーベリーサプリメントの原料は、ビルベリーであって、ブルーベリーではないのです。ですからどのサプリメントも、ビルベリーエキスという記載があるはず。たまにブルーベリーエキスという記載がありますが、正確ではありません。ややこしいですか?整理すると
・ヨーグルトやスナック系など食べるブルーベリーには、アントシアニンはほぼ無い
・目のためのブルーベリーサプリには、ブルーベリーではなく、ビルベリーだけ入っている
要するに、目に良いとされるアントシアニンは、ブルーベリーに無く、ビルベリーにだけあります。
エキスというと液体をイメージしますが、ビルベリーエキスはすべて粉末です。世界中で流通するビルベリーエキスの100%は粉末です。ソフトカプセルにはいった液体は、消費者のエキスイメージに合うように、いったん粉末となったビルベリーエキスを、わざわざ液体化したものです。え?詐欺だって?だって、エキスを勝手に液体だと思い込んでるのは、消費者ですからねえ。メーカーもその思い込みに合わせてるわけですよ。
ご存知ですか?ビルベリーエキスに含まれるアントシアニンは1%から30%と非常に幅があります。25%が最も多いですが、それ以上の以下も多岐に渡ります。

一番信用の無い表記:ビルベリーエキスxxmg配合(アントシアニンがどれくらい入っているか不明)

次に信用の無い表記:アントシアニンxx%のビルベリーエキスxxmg配合(エキスにはアントシアニンがxx%入っていたかもしれないが、その後エキスをカプセルに充填したり錠剤化する過程で、アントシアニンが変化し減少している可能性大。アントシアニンは非常に敏感で、熱、酵素、日光などさまざまな要因で破壊される)

まあまあ信用できる表記:ビルベリーエキスxxmg配合。アントシアニジンxxmgという表記(ただしアントシアニジンとアントシアニンは違う)

一番信用できる表記:ビルベリーエキスxxmg配合。アントシアニンxxmgという表記。
ビルベリーに限らず、ほとんど全てのサプリメントに当てはまりますが、サプリメントの加工には、「エキス化」と「カプセル・錠剤化」の2つがあります。エキス化というのは、その原料の特定の成分(ビルベリーの場合はアントシアニン)を、化学的に吸い取る(これを抽出といいます)こと。カプセル・錠剤化というのは、そのエキスをカプセルに充填したり、錠剤に固めることです。
ビルベリー果実からアントシアニンだけをエタノール抽出し、それ以外を徹底除去した、エタノール抽出系

ビルベリー果実のアントシアニンとその他の栄養素を保存した、果実丸ごと使用系
ビルベリー果実にエタノールを混ぜ、分離されるアントシアニンだけを抽出し、遠心分離や濾過を繰り返し、アントシアニン純度を高め、最終的にスプレードライかフリーズドライによって水分を飛ばし、粉末化したものです。ビルベリーのビタミンやミネラルなどの栄養素と、味や香りは、徹底的に除去され、アントシアニン含率が高めることだけを目的にしています。ですから、ビルベリーエキスというよりは、アントシアニンエキスと称するほうがより適切です。日本に流通するほぼ100%がこのタイプです。ためしにお手元のビルベリーサプリメントの味をみてください。ビルベリーはブルーベリーの1種だけあって、本来は美味なはずですが、エキス化されたビルベリーは死ぬほどまずいです。
ビルベリー果実のアントシアニンとその他の栄養素を保護しながら粉末化したもの。それを錠剤やカプセルにすれば、アントシアニンとビタミンやミネラルが豊富で、おいしいビルベリーサプリメントが理論上は可能なはずですが、技術的に困難なのか、商業化はされていません。利点は自然のままのアントシアニンを体内に吸収できることと、ビルベリーのアントシアニン以外の栄養素も摂取できること。ビルベリーはアントシアニンだけでなく、ビタミンやミネラルも格段に豊富で、ビルベリーの癌・認知症・パーキンソン・糖尿病・メタボなどに対する効能が、世界中で学術論文として発表されているので、このタイプのエキスができるべきだと思います。(ほかのベリーにはこういう丸ごとタイプのエキスはあるんですが、ビルベリーだけは技術的に難しいようです)
原産国というのは、あてにならない表記です。
ビルベリーがサプリメントになるまでの過程:
1.果実収穫:各国の収穫業者が、ビルベリー果実を収穫する(スウェーデン、フィンランド、ロシア、ウクライナ、エストニア、ラトビアなど)
2.果実売買:果実原料メーカーが、各国の収穫業者からビルベリー果実を買い取る
3.果実出荷:果実原料メーカーが、スウェーデンとフィンランド以外で収穫したビルベリー果実を、スウェーデンかフィンランドにいったん輸入し、洗浄し、スウェーデンとフィンランドから出荷する(この時点で、例えばロシアで収穫されたビルベリーも、スウェーデン産もしくはフィンランド産と、法的にはなる)
4.果実売買:各国のエキス製造メーカーが、果実原料メーカーから、ビルベリー冷凍果実を40フィートコンテナ単位で買い取る
5.エキス化:各国でビルベリー果実を、ビルベリーエキスに製造する(約7~8割は中国。残りはイタリアと日本。フィンランドにミニサイズのエキス製造工場があるが、後述する、巧妙な会社がわずかに混ぜるためだけの分を製造)
6.カプセル化:各国のカプセル・錠剤製造メーカーが、他エキスを配合などを加え、ビルベリーエキスをカプセル充填か錠剤化する
7.パッケージ:各国で、カプセルか錠剤を、パッケージする
8.製品出荷:最終パッケージされた製品が、販売国に輸出される
9.販売:各メーカーを通し、店、ネット、通販を通して、消費者に届く

では質問です。原産国xxとある場合、1~7の、いったいどれを指すのでしょうか?果実を収穫した国が原産国?果実を出荷した国が原産国?エキス化した国が原産国?カプセル化した国が原産国?パッケージした国が原産国?驚くことに、どれを原産国とするかは、明確に決まっていないのです。一応、原産国の記述に関する法令は存在しますが、穴だらけで、原産国とはいったい何を行った国なのかを知ることは、メーカーに問い合わせない限り、不可能です。