アンの想い出の日々(上)(著:ルーシー・モード・モンゴメリ)
赤毛のアンシリーズも最終巻・・・の上巻
前作のアンの娘リラが
第一次世界大戦中の重苦しい雰囲気だったので
この巻では割りと通常運転に戻っており、若干救われた気がする
ただ、上下巻ともどうやら
アンの家族の物語ではなく
その周辺の人々の話、という
アンの友達、アンをめぐる人々
に続く、外伝的なものとなっている。
ただ構成としては
アンが自分や息子ウォルターの詩を朗読する
↓
家族が感想を述べる
を何作分かやったあと、
外伝的なお話が始まる
といった構成になっていて、
その後のアンの家族の消息が多少分かるようになっている。
そしてこの巻の冒頭に
虹の谷のアン、アンの娘リラ
の巻に出てきたウォルターの詩
「笛吹き」
が紹介される
この「笛吹き」がどんな詩なのか、気になっていた!
という読者は僕以外にもきっとたくさんいることだろう。
ぜひ内容はこの巻(上巻)の冒頭で確認していただきたい。
そして最初の外伝「フィールド家の幽霊」は
いきなり、赤毛のアンらしくない「ミステリー」っぽい作品である
幽霊の謎に挑む、カーティス・バーンズ牧師、
ルシアへの思い、そして幽霊の正体は?
結末には( ゚д゚)ポカーンとしてしまったが
まあ、面白かった。
「仕返し」という作品では
クラリッサ・ウィルコックスの、死の間際の最後の告白が
切なかった(´・ω・`)
「想い出の庭」は「世にも奇妙な物語」みたいなストーリー
おばのヘスターにつれられて「出る」と噂される「庭」で楽しいひとときを過ごすエズメ
再びその「庭」を訪れるまでの展開と結末がなんか
赤毛のアンシリーズっぽい感じだった
(ノ´∀`*)
「夢叶う」では
アンソニーの夢は叶ったんだけど、悪夢過ぎて笑ってしまったw
(´∀` )++
途中のアンソニーの狼狽ぶりが、あまりにも面白すぎるので
きっと読んだ人は皆、笑うんじゃなかろうか?
本当にモンゴメリの外伝的な短編は面白くて
この1冊だけでも、読書の楽しさを満喫できると思う
(´∀` )