11月22日
夫婦の日。
甥っ子の誕生日。
「何かほしいものはない?」
とラインで聞くと
「ベルゼバブ 全刊!」
との返事。
なんだそれ?
またまたジェネレーションギャップを感じながら
Amazonで中古を一括購入手続き。
相変わらず、甘いおばちゃんだこと。
妹よ。
怒るな![]()
22日は夫婦の日なので
映画に行こうかと思ったが
50歳過ぎると
いつ行っても二人で2000円だったことを
思い出して
気になっていた
広島文化学園大学看護公開講座へ
行くことに。
「優しさを伝えるケア技術
ユマニチュード」
と、また初めて聞く言葉。
フランスで体育教師が発祥した
認知症の患者様に
その人の尊厳を守りながら
ケアをする人とは何かという哲学だという。
「そのひとがそのひとらしく」という
その哲学には
接遇で目指しているものと共通する。
高齢化が進むと
認知症有症率が高くなる。
80歳から84歳までは18.8%なのに
85歳を過ぎると一気に33.9%の人が
認知症状を持つという。
認知症のお年寄りが増えると
それに伴って介護する側の
負担もストレスも増える。
ケアをするとは
見つめること
話しかけること
ユマニチュードとは
「あなたは大切な存在であるという
メッセージを
相手が理解できる形で伝える。
自分が尊重されていることを感じてもらうために
包括的に実施する」ケア。
漠然と外枠が見えてきたときに
実際の現場の映像や声が
聴覚や視覚に
すっと入ってくるのは
同じ光景を見、同じ体験をしてきたから。
1分前のことが覚えていられない人でも
恐怖に基づいた記憶は残る。
食事にしても
排泄にしても
口腔ケアにしても
スタッフは一生懸命行っているのに
うまくいかない。
「スタッフが本人のサインを見逃していることに
原因があるのだが
一生懸命仕事をしているスタッフは
燃え尽き症候群(バーンアウト)となり
介護の現場から離れていく。」
常々、私も思うが
やりがいが感じられなければ
仕事は楽しくない。
楽しくない仕事は、離職率が上がる。
「その人のためにと思いながら
本当にできる力を奪ってしまっている。
相手に害となることを決意を持ってしない。」
ケアをしているが
相手を見ていない。
耳が痛いが
そうかもしれないと思う。
「大切なのは
何のために、この行動をとるのか
自分の中の哲学がないと
実践はできない」
そのために
ユマニチュードの技法は
600~800それ以上もあるという。
「この人が人間であると思える理由は?
話せるから?笑えるから?食べられるから?歩けるから?
できなくなったら
人間ではないのか?」
「それでも私と同じヒトですよと
伝えるための技術。
私は
あなたが
ここにいることを認識していて
あなたはヒトです、と。」
すべての動きには
言語・非言語的なメッセージが含まれる。
「ご飯を食べましょう」と言っても
口を開けないお年寄りの
腰には
立ち上がり防止のための
ベルト。
口を開かないお年寄りさんと
ため息のスタッフ。。。
ビデオでは
フランスから来られた
ジネストさんが
傍らについて
食事をするために手を洗う
「ご飯をたべましょうか?」と促す
うなづくお年寄りさんと、食卓につく
食事が運ばれる
食事を見て「美味しそうですね」と話しかけると
箸を手に取る
茶碗を手に取る
食事を口にする
当たり前の一連の動作を行うことによって
食事をすることを
思い出したのか
あんなに頑なだった表情も
笑顔に変わり食事が進んでいた。
その間も
どこかにそっと触れる手は
きっと
寄り添う人がいるという安心感に
繋がっている。
それを見たスタッフは
顔を見合わせ
笑顔になる。
こういうことが
実践できていくと
それは
その人の人間らしさも
健康も守ることになり
向精神薬に頼っていた
治療も削減され
ひいては
スタッフのモチベーションもアップし
ユマニチュードを取り入れた現場の
離職率は顕著に下がっているという。
あとで気がついたが
私が昔から
お気に入りにしている
「日刊イトイ新聞」に
ずっと
お医者さんと患者さん。で
コーナーを持っていた先生が
この講師の本田美和子さんだった。
そのコーナーでも
「患者中心」ではなく
患者とケアする人との「絆」が中心なのだと
言いかえれば
「お医者さん」と「患者さん」の間の「と」が
大切なのだと言われていた。
その頃(もう10年以上前)は
エイズや虐待についての研究をされていたが
今は
ユマニチュードの技法を伝えることに
力を入れておられたことを知り
勝手に
私と本田先生は、会える運命だったと感じてしまった。
すべてのケアは、
1)出会いの準備
2)ケアの準備
3)知覚の連結
4)感情の固定
5)再開の約束
といった、人一つの手順(シークエンス)で行うことが
大切で
感情に基づいた恐怖を忘れるためには
感情に基づいた「心地よい」記憶に
変えることが大切なのだという。
接遇にしても同じだが
ユマニチュードを広めていくためには
実践が大切で
まずは自分が実績を積み
上手くいくことを証明し
周りの人が
やってみたいという気持ちになるよう
空気を変えることが第一歩だと
締めくくられていた。
最後まで
その人を尊重し
尊厳を守る。
ユマニチュードという言葉、技法の中には
気がつかないうちに
私たちが日ごろ
行っていたこともずいぶんある。
今の私のスポンジのような部分に
すうっと
流れ込んできた今日の研修。
「あなたの存在が大切。」
最期の瞬間まで
そういうケアが出来るよう
そして
スタッフのストレスが軽減できて
この仕事をやっていて良かった
と思ってもらえるように
優しさを伝えるケア技術
ユマニチュードの話を伝えていきたい。