おさんぽ乱歩

おさんぽ乱歩

おさんぽ「 Ranpo」ですが、おさんぽ「Midare Aruki」って読んでくれても構いません。好奇心のおもむくままに歩き、心惹かれるままに寄り道する。散歩の楽しみは、その一点に極められますよね。

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乱坊の「おさんぽ乱歩」タイムです。

 

 

立秋過ぎの東京。

いきなり冷気が入ってきて、

滝の上から滝壺に落下したかのごとく、秋の風情です。

 

中国産の虫がやたらと大きな音で鳴き始め、

ツクツクホウシも鳴き始めて、

もうすっかり秋の気配というわけです。

 

 

上野公園不忍池の蓮池はまるで百万本のバラ

この時期に、夏の残照のように咲き乱れるのがハスの花。
 
上野公園の不忍池は、ボート池と蓮池と上野動物園の鵜の住まいと、
と3分割されていますが、一番手前の蓮池でハスの花が満開、
というので行ってみました。
 
ほんとうです。
池全面がハスの葉に覆われてびっしり。そしてその葉の間に
何十本、いや何百本?
いや足りない。何千本?
とにかく、加藤登紀子の百万本のバラにも負けないぐらい
びっしりと花が首を出して咲いているのです。
そして、いかにも満開の様相です。
 
                        満開の不忍池の蓮                             
 
葉の間に隠れるように咲く花。
ぐいっと首を伸ばして、葉の上空の光を吸い取ろうとする花。
 
じっとみていると、獰猛なくらいに勢いと力を感じます。
池の底からの距離を測ると、軽く人の背丈を超えているでしょう。
 
 池一面をびっしりと覆い尽くした不忍池の蓮
 
そんな蓮がこの通り、池の面をびっしりと覆い尽くしているのです。
 
岸辺に一番近かったハスの花
 

”ポン”と音がする早朝のハスの開花

ハスの花が咲く時には、”ポン”と音がすると言われています。
硬く蕾んだ花びらが、ゆるりと解け切るその一瞬に音を出すというのです。
 
百万本の花が、一斉に開花すれば、小さな音が寄り集まって、
それこそ空砲のような音が周りに木霊するのではないかと想像されます。
 
しかし、不忍池にはなんどもハス見物に来ていますが、
乱坊も未だにハスの花の開花音を聞いたことはありません。
 
とにかく、咲くのが日差しと共に早朝。
 
昔の人のように、花の脇に立って耳をすましているのならば別として、
車の騒音も聞こえる蓮池を遠望して音を聞く。
これではなかなか状況もタイミングも叶わないということでしょうか。
 
 
こんな話も。
さる女の人いわく、「ハスの花の音を聞きに来たのに、花開いてもいないじゃない!」
「いつ行ったの?」と問うと、「仕事終わって夕方。わざわざ行ったのに!」
 
いやはや困ったお人です。
ハスの花は前述のごとく日差し(光)を感じて開花するんですね。
あるいは日差しの熱を感じて温度で開くのかもしれません。
 
ハスは日中は花開いて、夕方の日没近くには花を閉じる。
これは、ハスというこの植物の習性です。
 
開花音を聞きたいというのであれば、それなりの準備が必要ですよね。
 
 

花筏(ハナイカダ)は、秋の訪れを告げている

ハスの花びらの花筏
 
ハスの花が満開とはいうものの、
お盆の時期ならハスの季節はすでに晩期です。
 
だから、ところどころには蓮の実の独特の姿がみられます。
花びらもひところほどしっかりとくっついていないようで、
どこかしらしどけなく、そしてハラリと散ります。
 
7月の夏盛んな時期には、落ちた花びらもどこへ行ったのか、
目に止まることもすくないのです。
しかし、この時期になると水面に浮かんだ落ちた花びらが
目につくようになります。
 
秋の到来です。
大きな花びらは水に浮かんで、まるで美しく飾られた船のよう。
これが花筏(ハナイカダ)ですね。
 
美しい筏は、風まかせにスイスイと水面を漂います。
こんなところでも、すでに秋の兆しが始まっています。
 
 
おさんぽ乱歩」タイムでした。
 
 
 
 
 

 

 

 

 

乱坊の「おさんぽ乱歩」タイムです。

 

 

これから、おさんぽブログ、始めます。

「おさんぽ」とわざわざ開いているのも、

大して思索的な散歩などしないことがわかっているからなのです。

 

世の中には、散歩中に思索を凝らし、たいそうな妙案を思いつく人もいます。

凄いことです。しかし、乱坊にはそういうことはできません。

 

だって、思い凝らすなんて考えるより素早く、

あれっ? この横道なんだろう? おもしろそう、ちょっと行ってみよう、

てな具合にすぐに脇道にそれてしまうんですから。

 

散歩が乱歩、つまり乱れ歩きになっちゃうんですね〜。

 

そうそう、この「乱歩」、もちろんあの大作家「江戸川乱歩」先生に

あやかってつけたんですよ。同じ散歩でも、どこかミステリアスな方が、

趣深いっていうか、グンと楽しいじゃありませんか。

 

だからニックネームもそちらにあやかって、「乱坊」ってわけね。

 

 

江戸川乱歩ってこの人だよ

なになに? 江戸川乱歩ってよくわかんね〜よ、だって?
しょうがねえな〜、ほら、この人だよ。
有名な小林少年や怪人20面相も知らないの?
それは、自分でグーグル先生に聞いてくださいよ。
 
                                                 江戸川乱歩
 
ちょっと知ったかぶりさせていただくと、この先生の奇妙な名前は、
米国のある有名な作家のような物書きになりたくて、
その名前を拝借してつけたんだそうだよ。
 
その有名な米国の作家とは、
エドガー・アラン・ポー。
早口で喋るとエドガアランポ。
 
ほら、江戸川乱歩って聞こえてくるでしょう。
本家のランポさんがこの人です。
 
                        エドガー・アラン・ポー
 
この人、短編の名手です。
私は、渦巻きに巻き込まれていく人の運命を描いた短編が好きです。
 
 

乱れ歩きは、おさんぽの真骨頂

あれ?
おさんぽ乱歩」ブログの最初のご挨拶のはずだったのが、
いつのまにか文学散歩のようになっちゃいましたね。
 
ま、それも散歩のうち。見逃してください。
というか、これが「乱歩」の真骨頂だと思います。
 
散歩って、目的歩きとは違いますよね。
何かしら目に触れたものに好奇心が湧いて、
ふら〜っと、そちらの方に引き寄せられていく。
 
そこで見出す「新たな発見」、あるいは「新たな感興」。
 
それを味わうことこそが、散歩の楽しみってことですもん!
 
だからほら!
どうしたって、乱れ歩いちゃうわけです。
 
 
これからも、風に吹かれるかのごとく、フラフラと
乱れ歩くと思いますが、それがこのブログの本筋。
 
そんなフラフラが、ちっとは楽しいと感じてくださる方は、
どうぞ遠慮なくちょいちょいっとお付き合いくださいませ。
 
 
 
おさんぽ乱歩」タイムでした。