ガブのこと ~ダンキャク~ | 油冷ユニット 3型カタナ マニア

ガブのこと ~ダンキャク~

本日(1/11)は晴れ!

 

 

昨日が雨だったので朝から窓全開で部屋の空気を入れ替えます。

 

 

すると、寒いのが嫌なガブは毛布の中に逃げ込みます。

 

 

いつもの光景 (笑)

 

 

実は、つい二ヶ月前には、この光景を見ることができるとは思っていませんでした。

 

 

さて今回はガブの事。

 

 

書くかどうかは悩みましたが、忘備録的な意味合いで書いておこうと思いました。

 

 

※ 犬の病気の事なので、可哀想と思ったり、

  苦手な人は読まないでスルーしてください。

 

 

 

 

犬種はボストンテリア、一応血統書付きだったりします (笑)

 

 

2015年の11月23日生まれの8歳の  男の子 おっさんです。

 

 

年に1回くらいしか吠えない静かなおっさん。

 

 

昨年の1月に左後ろ足をあげて歩いていたので痛いのかと思い、いきつけの動物病院へ。

 

 

病院では足をあげることもなく、痛がる素振りもなかったのですが、

 

 

念のため、しばらくステロイド剤で様子見。

 

 

それ以降普通に生活していたので、薬も2週間で終了。

 

 

昨年6月に孫1号が左足を引っ張って、ガブ久しぶりに「キャン」と鳴く (笑)

 

 

翌日、左足の関節部分が腫れていました。

 

 

関節の直径が2cmくらいなんですが、腫れは4cmほどのピンポン玉くらいになってました。

 

 

これは、孫1号が原因をつくったと孫1号のせいにされていたんですが ・・・

 

 

これもいきつけの動物病院で薬をもらっていたのですが

 

 

3週間経っても腫れがひきませんでした。

 

 

本人はいたって普通で痛がるそぶりもありません。

 

 

とりあえず、薬はやめて

 

 

腫れが大きくなったり痛がったりしたら、また連れてきてくださいとの指示でした。

 

 

毎月フィラリアの薬をもらいに行くので、

 

 

そのタイミングでガブの体重を測っていたのですが

 

 

最初は、腫れを気にしていた先生も、そのうち腫れの事に触れないようになりました。

 

 

 

 

そして10月になって、もう4ヶ月も腫れたままなのはおかしいと思って動物病院の先生に相談すると

 

 

「そんなに心配なら、検査しますか?」

 

 

こちらの病院では検査ができないので、外注するそうで

 

 

検査結果がでるのは1週間後、費用は諭吉様お一人と英世様お一人。

 

 

まぁ検査して問題がなければ安心できますのでお願いしました。

 

 

それから10日後、先生から電話がありました。

 

 

「病名は【肥満細胞腫】です。

 詳しい説明は来週にでも来院ください」

 

 

との事でした。

 

 

その穏やかな物言いから、勝手に深刻な病気ではないのかなと思いましたが

 

 

やっぱりネットで検索しますよね。

 

 

肥満細胞腫だから、デブになる脂肪が一箇所で固まってるかと思いましたが (笑)

 

 

結果は「悪性腫瘍」でした。要するに癌です。

 

 

焦って動物病院に電話し、来週と言われてましたが連絡をもらったその日に話を聞きに行くことに。

 

 

相方さんが仕事から帰ってきてましたので二人で病院に。

 

 

「ネットでは怖いような事が書いてあったかもしれませんが大丈夫ですから」と先生。

 

 

結局のところ、腫瘍を薬で治療するか、外科手術で取り除くか、だそうです。人間と一緒。

 

 

行きつけの動物病院では手に負えないので別の病院に行ってくださいとの事。

 

 

そんな事言われてもちゃんと設備の整った、腕のいい先生がいる動物病院なんかしらんし。

 

 

以前調べた時は、近場では大阪か岡山、広島まで行かないと設備の整った大きな病院がなかったはず。

 

 

そうなると、もう先生が知ってる病院を紹介してもらうしかありません。

 

 

小さな個人病院とかで、きちんと手術できないところを紹介されても嫌やなと思ってました。

 

 

「病院に紹介状を書きます」と紹介されたのが ・・・

 

 

紹介されて気が付きました!

 

 

愛媛県にも大学付属の動物病院があった!

 

 

 

 

岡山理科大学獣医学部!獣医学教育病院!

 

 

完全に忘れてました。

 

 

一時期、日本中を賑わしたあの学校です。

 

 

 

 

詳しくはググっていただいて ・・・

 

 

どんな経緯でできたにしても、車で1時間ちょいの場所に大学付属の動物病院があるのはありがたいです。

 

 

大きい病院ですので、かかりつけ医の紹介がないと診てもらえない完全予約制。

 

 

 

 

予約日にガブを連れて受診。

 

 

予約していた10時に内科の先生と少し話をして、検査のためガブを預けます。

 

 

検査が終わるのが15時過ぎと言われ、10時10分には開放されました。

 

 

ってか、松山に戻るとなると往復約3時間弱。

 

 

昼食の時間を考えると戻って何かするには短い時間・・・。

 

 

結局、今治市内で5時間の時間をつぶしました。食事して車の中で寝てただけ (笑)

 

 

最終的に病院の駐車場で仮眠していたら、電話呼び出しがありました。

 

 

検査結果は、変わらず【肥満細胞腫】

 

 

良かったのは病気の進行はそんなに早くないタイプで

他の臓器への転移は認められなかったこと。

 

 

治療法としては外科手術で腫瘍部分を取り除くのが一般的という話でした。

 

 

先生:「腫瘍部分の周り2cm以上は安全を見て切除します。」

 

 

僕:「腫瘍部分ギリギリを切除ではないんですか?」

 

 

先生:「ギリギリだと腫瘍を取りきれない可能性があり、再発リスクがありますので

    術後も抗がん剤等の治療が必要になります」

 

 

僕:「となるとガブの手術は・・・」

 

 

先生:「ダンキャクになりますね」

 

 

 聞き慣れない言葉が出てきました。

 

 

僕:「男客?」 < 普通にこの漢字が頭に浮かびました (笑)

 

 

先生:「断脚です。足を切ることになります。」

 

 

 衝撃です。

 外からわかる足の部分ですから単に外科手術で患部を取り除いたら終わりだと思っていました。

 

 

僕:「患部が関節部分ですから、その少し上で切るんですか?」

 

 

 それでも足を15cmほど切る必要があります。

 

 

先生:「いえ、股関節から切ります」

 

 

さらに衝撃を受けました。

 

 

足を中途半端に残すと、残った足を使おうとして

 

 

足をついて傷口が開いたり骨が露出してしまう事があるそうです。

 

 

股関節から足を切る場合は再発リスクが減って、術後にリンパへの転移が認められなかったら

 

 

術後の抗がん剤といった薬の治療が不要になるそうです。

 

 

いろいろ話をして出た選択肢は

 

 

1) 股関節からの断脚 > マージンが多くとれるので再発リスクが少ない。術後の投薬なし。

 

2) 一部足を残して断脚 > 主に義足を付ける場合の処置。切った部分が患部に近いと再発リスク大。

 

3) 腫瘍患部だけの切除 > 但し皮膚の移植手術と術後の投薬も必要で再発リスク大。

 

4) 手術なしの投薬と放射線治療 > ガブの体への負担大、放射線は治療費が大で再発リスクも大。

 

5) 何もしない

 

 

こんな感じでした。治療費がかかるので5の選択をされる飼い主さんも多いそうです。

 

 

今日、手術の予約をしますか?と言われましたが

 

 

一旦持ち帰って相方さんと相談することにしました。

 

 

ということで、一週間、判断の猶予をもらい、その間ステロイド剤を投薬することに。

 

 

娘も含めて家族でいろいろ話をしましたが、

 

 

ガブが長生きする事を最優先に考えると、一番再発リスクが少ない1の選択かなという話に。

 

 

するとここで奇跡が・・・

 

 

ステロイド剤が効いたみたいで、ガブの足の腫瘍がみるみる小さくなってきました。

 

 

一週間後、病院に行くと担当の内科の先生もびっくり。

 

 

内科の先生がもう少し経過を見たいとの話だったので

 

 

外科の先生とも話をして、一応、手術日を年内に予約して

 

 

投薬での経過が良好であれば手術はキャンセルすればいいということになりました。

 

 

今回はステロイド剤と最新の抗がん剤があるとの事でこちらも試す事に。

 

 

ただ、この抗がん剤は、ガブの体に合わなかった・・・。

 

 

「下痢止め」をもらっていたにも関わらず下痢がひどく

 

 

みるみる痩せてしまってしんどそう。

 

 

衰弱していくガブを見るのは始めて。

 

 

考えてみたら腫瘍ができても痛がらずに普通に生活していたんだっけ。

 

 

 

 

それから一週間後、病院へ。

 

 

残念ながら腫瘍はピンポン玉サイズから大豆サイズまで

小さくはなったものの奇跡は起きませんでした。

 

 

抗がん剤が体に合わなかった事もあり、術後の投薬治療をしなくてもよくなる可能性の高い

 

 

股関節からの断脚の手術を決断しました。

 

 

足を切った犬が歩けるようになるのか?という質問を先生にしてみると

 

 

腫瘍が痛くて歩けなくなり食事もままならない犬に関しては

 

 

手術後、痛みも取れ、食事もできるようになり、手術翌日には歩いていた事例はあるそうですが

 

 

ガブのように、痛みもなく普通に後ろ足を使っている犬が、

 

 

急に足がなくなるとすぐには歩けない可能性があるので

 

 

しばらくリハビリは覚悟してくださいとの事。

 

 

 

 

↑ 抗がん剤をやめたら、みるみる元気になったガブ (腫れは見てもわからない)  in アウトゼア テラス席

 

 

ということで、一週間後の月曜日に入院。

 

 

火曜日に手術。

 

 

手術後に連絡をもらって相方さんと今治まで移動。

 

 

面会すると、両前足に点滴、脊髄にも管がつながった状態。

 

 

僕らを見ると動こうとしたけどまだ麻酔が効いて動けない状態でした。

 

 

よくがんばった!

 

 

 

 

水曜日に面会に行くと、もう体につないであった管は全部外されて

 

 

僕を見たら動こうとしていたけど、うまく立ち上がれない感じでした。

 

 

1時間ほど面会してましたが、僕が帰る間際にヨタヨタ歩いて水を飲んでくれました。

 

 

歩けた!

 

 

翌日の木曜日は相方さんと面会に。

 

 

僕らの顔を見るとゲージから出て一緒に帰ろうとしてました。

 

 

木曜日の午前中は病院のスタッフが散歩に連れて行ってくれて普通に歩けたそうです。

 

 

そして11月24日金曜日15:00に無事退院しました。

 

 

 

 

元気なので良かった!

 

 

足がなくなって悲観してウジウジする事もなく、元気いっぱいです。

 

 

ウジウジするのは人間だけなのかもしれません。

 

 

2週間後に抜糸して、先生から特に問題がないとの太鼓判。

 

 

手術で切った部位を検査に出していたのですが、リンパへの転移も認められないとの事。

 

 

ガブの手術には内科、麻酔科、腫瘍科の3人の先生についてもらって安心でした。

 

 

本当に感謝しかないです!

 

 

気になる人もいるかもしれない手術費用ですが

 

 

入院5日、薬代、断脚手術費用を全部支払って、

 

クロスカブ110にSP武川のスクランブルマフラーをつけたくらいの価格です。

 

 

ちなみに、高いと言われている放射線治療ですが

 

 

週2回を4セット(1ヶ月)やると、それだけで

 

CB1100 EXのファイナルエディション(生産中止)が買えます。

 

 

正直、まずGSを売ることを考えました。

 

 

売っても全然足りませんけど (笑)

 

 

自分の命より大事なバイク!と言っておきながら

 

 

ガブのためなら、ためらいなくバイクを売れる自分を発見しました。

 

 

今のところ売らずに済んでますが ・・・

 

 

さて、手術から約2ヶ月経ちましたが

 

 

現在のガブは、後ろ足の筋肉が 3倍くらい太くなって

肩幅も広がって 普通に生活しています。

 

 

階段を登ることはちょっと苦手ですが、それ以外は生活するのに何の支障もありません。

 

 

ただ、散歩に行くと、

 

 

今まで「かわいい!」と言われてたのが

「かわいそう!」に変わりました。

 

 

あまり人が近づかなくなりました。

 

 

そして

 

 

「小さい子供に見せるな」

「保健所に引き取ってもらえ」

 

 

などと言う方がいらっしゃいました。それ、本人の目の前で平気で言うんだとびっくり!

 

 

考え方の違いかもしれませんが、とても残念です。

 

 

きっとパラレンピックなんて見ないし、病気になったペットの飼育放棄が平気でできる方なんでしょう。

 

 

あ、もちろん大多数の方はそんな事は思ったとしても、面と向かっては言いません (笑)

 

 

本意ではありませんが

 

 

相方さんに頼んでガブの服に傷口が隠れるような布を付けてもらいました。

 

 

手術で剃られた毛が生えそろうまでは隠しておこうと思います (笑)

 

 

うちの孫たちは何の先入観もなく普通にガブとじゃれあってます。

 

 

今のガブはとても元気で、

家族は誰もガブを可哀想だと思っていないことが

とても嬉しいです。

 

 

ガブはイビキはうるさいし、おならは臭いし、飯食ったら必ずゲップするおっさんですが

 

 

たくさん長生きして欲しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

長文、失礼しました。