鉄馬庵「てつ」です。
バイクシーズン突入ですね。
ここからバイクライフを始める方もいらっしゃると思いますので、
今回は整備・カスタムに必要な工具のお話(その2)です。
- 作業内容に応じて必要になるのが特殊工具について
【特殊工具】整備内容に応じて必要なものを買いましょう。
特殊工具とは用途が限定されているが、それがないとその作業ができない工具のことです。
例えば、カートリッジ式オイルフィルターを交換するためのオイルフィルターレンチや、ブレーキキャリパーのオーバーホールに必要なピストンツール等です。
ナメたネジを回すショックドライバーやツイストソケット等の緊急工具もこれに含まれると思います。
- あると作業効率がアップする工具
【メンテナンススタンド】
ホイールやサスペンションの着脱に必要なメンテナンススタンドです。
バイクを水平に安定させられるので軽整備でも使えば整備がしやすくなります。
ノーブランドの安物は使いにくいので買わない方がいいです。
また、バイクの車重がかかるものですので、作業時の危険防止も兼ねて、
良い製品を選んでください。
【その他の道具】
パーツクリーナー、トレイ、ウェス、小型ライト、ピックアップツール
狭い場所に落としてしまったボルトナットを拾い上げるための小型ライトと磁石式ピックアップツールです。
ボルトが1本拾えなくなっただけで作業が止まってしまうこともあるので、予め用意しておくと心強い工具です。
パーツクリーナーとウェス(ペーパーウェスや布切れ)は油で汚れたパーツを洗浄するために必要です。
あると作業効率がアップする工具
ないと作業ができない、という事はほとんどないがあると作業が楽になる工具達です。
【T型レンチ】
早回し系ハンドツールといえばT型レンチをおいて他にありません。
トルクもそこそこかける事ができ、一度ネジを緩めてしまえば後は高速回転でボルトナットをスルスルと外すことができます。
ソケット式のT型ハンドルを買えばサイズも揃えやすいのでおすすめです。
特に1/4インチサイズのT型ハンドルとソケットは小型軽量なので、細かい作業において抜群の機動性を発揮します。
画像の上のものは、スライドハンドルとエクステンションバーという二つの工具を組み合わせてT型ハンドルを作ったもので、携行や収納に便利ですが回しやすさは一体型より劣ります。
【ラチェットハンドル】
その1でも出ましたが、
ボルトナットが固くて指で回らない、しかも場所的にT型レンチが使えない、となるとメガネレンチやオープンレンチを何度もかけ直して回す羽目になってしまいますが、ここで救世主のように登場するのがラチェットハンドルです。
一方向にしか回らない歯車が内蔵されている機械式ソケット式ハンドルで、工具をかけ直すことなくカチャカチャと動かすことでボルトを楽に回すことができます。
他のソケット系工具にも言えることですが、ボルトナットの本締めには向いていないので、本締めの際は標準サイズのメガネレンチやトルクレンチを使用しましょう。
※本締め=ボルトナットを適正なトルクで締め込む作業。
ラチェットハンドルは値段がピンキリですが、上級品は耐久性が高く歯車(ギア)が軽く回ります。
安物は歯車の回りが渋くて使い物にならなかったり、回りが軽い場合は耐久性が犠牲になっているので大きな力をかけるとギア飛びして壊れます。
整備作業中にラチェットハンドルがギア飛びすると、身体がひっくり返ったり手を思い切りぶつけたりするので危険です。
【クイックスピンナ】
ボルトが固くて指では回らない、かといってレンチやハンドルを使う程のトルクは必要ない、という中途半端な状況で活躍する小型工具です。
単体でも使えますがラチェットハンドルと組み合わせることで、ボルトを緩める時に最初はハンドルを使い、少し緩んだらクイックスピンナ部分を使ってクルクルと早回しするという応用技も可能です。
安価なわりに応用範囲が広い工具なので持っておいて損はないと思います。
【ギアレンチ】
メガネレンチのメガネの部分に歯車を仕込んだ機械式メガネレンチです。
機能的にはラチェットハンドルと同じですが、厚みが薄いのでラチェットハンドルでは入らない場所のボルトにもアクセスする事が可能です。
ただし、普通のメガネレンチに比べてメガネ部分が幅広になるので、結局狭所のボルトには当てられないということもよくあります。
メガネレンチと同様サイズ別に購入する必要があり、一本当たりの値段もそこそこするので、個人的には優先順位の低い工具だと思います。
今回で基本+便利系の工具の紹介は以上です。
最後に
「てつ」愛用のRICKツール製のプラグレンチを
今は廃業していて入手は非常に困難な「六工社」製の工具です。
これだけはタイに持ってきて今も現役で使い倒しています。
マニアの方から見れば「鑑賞アイテム」なんですけどね。
では次回は工具メーカーの選び方などご紹介していきます。
バイクシーズンでライダーも多いですが、運転にはお気をつけて!!
プレミア工具持っていますが、うちのパーツは入手楽です