クリッカートレーニングのやり方 | 大卒ドッグトレーナーの犬ブログ

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クリッカートレーニングというトレーニング手法を聞いたことがあるでしょうか?

 
 
このような2cm×3cm程度の大きさのものを使うトレーニング方法で、
 
「カチッ」と特徴的な音が鳴ります。
 
クリッカーをご存知の方はおそらくその使い方も聞いたことはあるのではないでしょうか?
 
この「カチッ」という音と同時にご褒美(犬が喜ぶもの)を与えていくことで、
 
「カチッ」という音が鳴ると犬が嬉しくなってしまうという、
 
まるでマインドコントロールをするかのようにして使います。
 
 
 
なぜ、このようなものが存在するのかというところを今日は少しお話します。
 
その前に、このクリッカーの要領でトレーニングをしている動物が犬以外にいるのですがわかりますか?
 
これも聞いたことあるよって人いるかもしれません。
 
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そう、イルカさんです!!!

 
※写真はアクアパーク品川です。僕も年パス持ってますが、めちゃめちゃオススメですよ♪
 
なぜ、イルカ?という方のために説明しましょう。
 
イルカってめちゃめちゃ耳が良いのはみなさんご存知ですよね?
 
人には聞こえない超音波でコミュニケーションを取り合っているというイルカさんです。
 
なんと動物の中で最も耳が良いのですよ!
 
人間の6倍程度の耳の良さなんだそうです。
 
(それってどんだけすごいんだ?)
 
そんなイルカさん、まぁ見事なパフォーマンスを見せてくれますよね?!
 
人の指示で技の種類もタイミングも、場所までも自由自在!
 
 
 
実はこのイルカさんのパフォーマンスを教えるときにも"音"を利用しているのです。
 
要領は同じで、はじめは音を鳴らしたらすぐに大好きな魚をあげます。
 
あ、そうそう!イルカやクジラって水分補給は食べた魚から摂取してるんですよ。
 
てっきり海水からうまいこと補給してると思っていましたが、これまた驚きです。
 
 
 
すみません、脱線しました。
 
 
 
とにかく、イルカさんにとって魚はまさに命そのものといっても過言ではない、最高のご褒美なわけです。
 
それをもらうためになんでもするわけですね。
 
さて、そうして音が鳴ったら魚がもらえると学習したイルカさん、
 
あとはイルカさんが偶然にもジャンプをした瞬間を狙ってそこであの音を鳴らすのです。
 
そうすると、イルカさんなにを思うかというと、
 
「ん?ジャンプしたらあの音が鳴った?もしかして…」
 
と、トレーナーさんの元へ淡い期待を抱きながら行ってみると、、、
 
 
 
 
やっぱり魚もらえた!!!!
 
こうして、イルカさん覚えるのです。
 
テレテレッテテッテーー!
 
【イルカさんは「ジャンプ」を覚えた。】
 
あとはどんなことにも応用できます。
 
 
 
 
クリッカートレーニングの優れた点は、
 
・音と報酬とを結びつけやすい
・離れた場所からでも(音が耳に届く距離なら)的確に褒めることができる
・一瞬の動作を的確に強化できる
 
 
こんなところかな?
 
 
カチッという単純な音ですし、誰が使っても同じ音が鳴りますから
 
犬に音が報酬に結びついていることをよりわかりやすく伝えられます。
 
 
 
離れた場所でトレーニングすることは家庭犬ではほとんどないかと思いますが、
 
例えば「待て」をさせたまま、飼い主さんが犬から離れ、
 
呼び戻しをして、その途中で「伏せ」の指示を出す練習。
 
これなんかは、離れた位置からでも的確に褒めて強化することができます。
 
…普通やりませんね笑
 
 
 
そして、最も重要なクリッカーのポイント。
 
【一瞬の動作を的確に強化できる】
 
どんなトレーニングにおいても初めから完璧にできるコはいません。
 
ですから、段階を踏んで教えていくのがより効率的なトレーニングです。
 
例えば呼び戻しの練習
 
最終目標はもちろん飼い主さんの目の前まで来ることですが、
 
いくつかのステップに分けてトレーニングを行います。
 
1.呼んで、顔を向けてくれたら褒める
2.呼んで、1歩脚を運んだら褒める
3.呼んで、2歩脚を運んだら褒める
4.呼んで、3歩脚を運んだら褒める
 
といった具合に飼い主さんの元に来るまでの一つひとつの動作を細分化して強化していくのです。
 
クリッカーであれば、カチッという一瞬でその動作を的確に強化できますが、
 
これがオヤツをあげることを報酬にしていると、その瞬間に褒めるためには
 
オヤツを犬のすぐ近くに投げるか、あるいは気付かれないように
 
第三者がオヤツを素早くあげる他ありません。(こんなこと現実的にはできません)
 
「お利口だね!」という褒め言葉を報酬にしたとしても、
 
言っている間に別の行動をとるかもしれませんし、一瞬ですが、タイムラグが生じます。
 
これではタイミングを計るのは極めて困難で、
 
犬は結果的に何に対して褒められたのかがわかりづらくなります。
 
ですから、一瞬でその行動を褒めることのできるクリッカーが有効なのです。
 
 
 
わかったかなー??
 
難しいのは、一瞬の動作を強化できる反面、
 
その一瞬のタイミングを飼い主さんが逃さないようにする必要があることです。
 
そういう意味ではかなりテクニカルなトレーニング手法であると言えますね。
 
お互いに練習が必要です。
 
でもクリッカーをマスターできれば変な話、なんでもより楽に教えることができますから
 
これは確かに素晴らしいトレーニング方法であると思います。
 
ご興味のある方はレッツトラーイっっ!!!