大学時代の教授に報告があるというと、結婚スピーチを頼まれると思われる! | アート見てある記

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美術展覧会の企画・運営や、美術書籍などの出版を行っております。



こんにちは。『美術屋・百兵衛』編集部の河です。

 

今日は少し個人的な話をしようかと思います。

 

先週末は、大学時代の恩師に会って来ました。
東京での勤務を報告するためです!

結婚スピーチをお願いされるのではないかとドキドキしていたようですが、

残念ながらそんなめでたい報告ではありませんでした(笑)。

 

いろんな話をし、あるカフェに行きました。


 

 

さて、ここから本題です。

 

私は、渋谷と言えばスクランブル交差点だとか、

若者で溢れる賑やかな印象があったのですが、

どちらかと言えば、大人向けのお店が並んでいる場所がありました。

渋谷2丁目、繁華街と少し外れたところです。

 

 

 

Stand7(スタンドセブン)という、お酒と簡単な料理が食べられる、スタンドバーです。

私たちが到着した時は、既に多くの人が集まっていました。

 

 

実はこの日、

 

AHA(=Art Heart Artist)Gallery Project」という団体による、

イベントが行なわれました。

 

AHA Gallery Projectとは、

若手のアーティストとサポーターの間に、

繋がりの場をもたらす環境づくりを目指す

人たちの集まり。

 

 

簡単に言えば、

飲食店などの身近な場所に美術作品を展示することで、美術を日常的なものにする。

若手アーティストの作品を展示して販売を促し、制作活動を支援する。

(ざっくりすぎてごめんなさい)

 

 

 

 

 

 

 

若手のアーティストたちが自身の作品を壁に映し、

作品の説明や、制作の意図やストーリーを話しました。

 

 

 

 

 


 

 

 

実物を見せながら、作品について説明する様子です。

 

 

説明が終わってからは、購入希望者がいれば買うという感じでした。

 

ここに集まってた人たちの多くは、美術関係者ではありませんでした。

会計士や企業診断士など、普段は「美術」というものとは関わる機会の少ない人たちです。

既に美術の知識がある人がするような質問ではなく、

「色はどうやって着けているのか?」
「その色は何て言う色か?」
「それは何を描いてるんだ?」

 

本当に素朴な疑問、質問が飛び交いました。

 

 

 

また、このProjectを通して作家と知り合ったある方は、

 

 

 

奥様へのプレゼントとして自身が飼っている猫の写真を送って、

ウェディングドレスを来た絵をリクエストしたそうです。

 

 

 

これが、アーティストから購入者に渡る瞬間!

両者とも笑顔が溢れました。(そして猫が可愛い)

 

 

 

 

 

 

今更聞けない質問、今更知らないとは言えないこと。

 

私自身、

「予備知識がないと駄目だ」とか

「もっと深くまで理解しないと駄目だ」とか、

そんなことしか考えなくなっていました。

 

もちろん美術の仕事をする人間は、知識がなくてはならないでしょうが、

そのせいか、休日にプライベートで美術館に行っても

閉ざされた目線でしか観られなくなっていたような、そんな気がします。

そして、美術作品を買うという行為についても、色々考えさせられました。

 

美術の在り方って一体なんなんでしょうか?

私は、もっと多くの人が楽しみ、励まされ、癒され、時には悩まされる。

そんな、身近にあるものが美術でもいいんじゃないのかなと考えています。

 

 

勉強になりました。

そして、今後もこうしたことが増えればいいなぁと思う一日でした。

 

 

 

11月にも展示があるようなので、また行ってみようと思います。

気になる方は、ホームページを覗いてみてください。

 

すごく個人的な話でしたが……

最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。

 

それではまたお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

——『美術屋・百兵衛』編集部 河